版画のイラストレーター6名によるグループ展「凸凹」
今週は6名の版画作家さんによるグループ展です。
メンバーはアンドーヒロミさん、正一さん、タダジュンさん、楯川友佳子さん、平岡瞳さん、芳野さんです。
それぞれ銅版画・リノカット・紙版画・木版凹版・木版画・リトグラフと、手法もさまざま。
版画ならではの独特な質感が楽しめる展示となりました。
こちらはアンドーヒロミさんの作品で、銅版画で描かれています。
アンドーさんの作品は、インクが盛り上がっていてデコボコ感があるのが特徴です。版を腐食させインクを深く刷り込むことで、紙の上にインクが盛り上がるそうです。歯車やねじまき、パズルなど、独特なモチーフを主役にするのがアンドーさんの作品の魅力です。額も作品と共におしゃれで銅版のアンティーク調の質感とぴったりです。
アンドーヒロミさんHP http://h-ando.jp/?page=0
こちらは正一さんの作品で、リノカットという手法で描かれています。
右の作品はプレス機を使って制作されたもので、紙がふっくらともりあがっています。正一さんは「母の友」の挿し絵などでご活躍中で、子供のいる風景やどこか懐かしさを感じる作風を得意とされています。
ふだんは一児のパパでもある正一さん。作品にもやさしさがにじみ出ていますね。
正一さんHP http://showichi.jimdo.com/
こちらはタダジュンさんの作品で、紙版画という手法で描かれています。モノクロの濃淡だけでも十分世界観が伝わってきます。紙版画では細い線も表現できるようで、文字や髪の毛など細かい描写のある作品も。
1枚の作品から、さまざまなストーリーを感じることができます。
タダジュンさんHP http://juntada.com/
こちらは楯川友佳子さんの作品で、木版凹版という手法で描かれています。
楯川さんは木目の美しさとパステル調の淡い色遣いで、やわらかな作風を得意とする作家さんです。文芸誌の挿し絵などでご活躍中で、モノクロの表現でも一目で楯川さんの作品だとわかります。木版でこんなに繊細な表現ができるのかと驚かされます!
楯川友佳子さんHP http://www16.ocn.ne.jp/~yukako/
こちらは平岡瞳さんの作品で、木版画で描かれています。彫刻刀で彫った線が素朴でかわいらしい作品たちが並びました。どの作品も版の重なりから生まれる色彩の美しさが魅力的です。木や家、海などシンプルなカタチで表現されていて、テキスタイルでも見てみたいなと思いました。
平岡瞳さんHP http://blog.goo.ne.jp/hitohito1103
こちらは芳野さんの作品で、リトグラフという手法で描かれています。
芳野さんの作品は、一見、色鉛筆のような風合いがありますが、透明感のある色の重なり具合や、版がずれたときに偶然できあがった色味などは、やはり版画ならではの味わいがあります。小鳥、三つ編みの女の子、お花、蝶々などかわいらしいモチーフを得意とする作家さんです。来年の9月にはHBギャラリーでの個展も控えています。
芳野さんHP http://nocodico.com/
下記ページからはそれぞれの作家さんの版画技法などの紹介があります。
こちらもあわせてご覧下さい!https://www.facebook.com/dekobokoclub
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