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柳智之個展「顔の浮かぶ日」

今週の作家さんは柳智之さんです。HBでは2年2ヶ月ぶり3回目の個展となります。
今回の展覧会では、これまでの柳さんの線画の印象とは変わり、
キャンバスに絵の具で大胆に塗られた顔、顔、顔…の作品たち。
真正面から捉えた表情からは、柳さんの絵に対する溢れんばかりのエネルギーがびしびしと感じられます。
会場で見ることのできる、柳さんが装画を手掛けられた数々の書籍、日課として描いておられるドローイングの作品集も圧巻です。ぜひお越しくださいませ!

 

 

– 今回の展覧会のテーマをお聞かせください。

個人的な絵と、仕事も含め描きためていた絵をいろんな手法で見せようと思いました。
表現の方法を統一しようかなとも思ったのですが、今描いているものをすべて出すということに。
表現方法は違っても同じ人間だし、展示した後に自分でも何かわかってくるんじゃないかなと思い、
このような発表にしました。

– 技法は違いますが、伝わってくるものは柳さんらしいなと思います。描いているものは想像上の人物ですか?

写真を見て描きます。しかし似せるという気持ちではなく、きっかけとなるようなものという感じです。

 

 

– 「顔」のシリーズはいつ頃から描くようになったのですか?

もともと描いていましたが3年ほど前から特によく描くようになりました。
にじみの表現を取り入れるようになったのは、去年の1月頃からです。

– 「顔」の作品を展示してみていかがでしたか?

家ではさすがに並べられないのでギャラリーで初めて並べてみて爽快でした。
またより大きいサイズで描こうという気になりましたね。

 

 

– 柳さんは専門学校を卒業後、すぐにフリーで活動をされていたそうですが不安はありませんでしたか?

音楽を元々やっていてバンドがあったので、まわりの人に就職している人がいなかったというのもあって、
しないのが普通みたいなところがありました。
卒業後は文藝春秋と新潮社へ持ち込みに行き、そのときは運よく両社ともお仕事を頂けたのですが
そのあとは全然ダメで。 その後、あまり売り込みはしていなかったのですが、HBファイルコンペで鈴木成一さんの大賞を受賞したことで、幻冬舎のPR誌「星星峡」の表紙と挿絵を1年間やらせて頂けることに。
それが一つの転機となったように思います。
尊敬していた鈴木成一さんに毎月絵を送るというプレッシャーの中でとても勉強になりました。
音楽をやる仲間がいて、何かが前進している感があったので、バイトしながらでもやってこれたんだと思います。

 

 

– 最後になりますが、今後どのようなイラストレーターになりたいですか?
突きつめていきたいことなどお聞かせください。

イラストレーションは、伝えなければいけないものだと思っています。
伝えるためには、世の中に定着した共通言語的なものでなければと思っていて、
それ自体を自分で作っていきたいと思います。本当に理想ですが…。
仕事だけこなしていてもダメで、自分で展示をしたり発表をしていくことで世の中に浸透していく。
それが求められるようになれば一番いいなと思います。

– すてきなお話をありがとうございました。また作品を拝見できるのを楽しみにしています!

 

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