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永井裕明賞 ササキエイコ個展「See」

HBファイルコンペvol.24 大賞展6週目は永井裕明賞を受賞された、ササキエイコさんです。

さまざまな素材を使ったコラージュと手描きの質感がユニークなササキさんの作品。
デザイン的センスと、自由に手を動かして描く楽しさに溢れたずっと見ていたくなる作品です。
原画ならではの素材感をぜひ間近でご覧頂きたいです。

 

 

— 永井裕明賞おめでとうございます。今回の展示テーマをお聞かせいただけますか?

私が描くものは、身近なものや感覚的に描くものもあります。
絵は”見る”行為ではあるけれど、香りや感触など、視覚だけではない五感を使って楽しんでほしいという気持ちで描きました。”目に見えるものだけじゃないものを見る”ということをテーマにしています。

 

 

— よく見るといろいろな素材を貼って描いていますね。質感がとてもおもしろいです。

学生の時からアクリル絵具と紙を使ったコラージュで描いていて、今もその技法で定着しています。
画材は縛らず、色鉛筆や修正テープ、シールなどいろいろ使って描くのが楽しいです。

— 素材は普段から探したり、集めたりされているのですか?

学生の時はすごく集めていました。大学4年の時にヨーロッパへ旅行に言った際、
色んな素材を集めて持って帰りました。今もその素材を絵に使用しています。
海外の新聞は日本のものと色味が違ったり、罫線の入り方などがおもしろいなぁと思います。

 

 

— 原画を見ると素材への探究心を感じます。絵はずっとお好きでしたか?

絵は幼い頃から描いていました。最初は絵本を見るのが好きで、そのうち自分でも絵を描くようになりました。
高校では日本画を描いていたのですが、岩絵の具以外のもっといろんな画材で描きたいと思うようになり
卒業後は、京都精華大学のデザイン学部のイラストレーション科に入りました。
大学の授業では、テンペラやシルクスクリーン、銅版画、カラーインクなどさまざまな画材に触れました。
銅版画にはまり、ずっとプレス機を使い制作をしていた時期もありました。

紙に色を塗り、その素材だけを切り貼りして絵を描く、という授業がきっかけで
今の作風につながったと思います。大学での経験は大きかったなと感じます。

 

 

— 普段、ササキさんは絵を描く以外ではどんなことがお好きですか?

本が好きで、幼い頃はグリム童話を読んでいました。大学時代も赤ずきんをテーマにしたビジュアルブックを制作したりと、「物語が好き」ということが制作のベースにあると思います。

— 学生時代はデザインの評価が高かったとお聞きしました。他にはどのようなものを制作されていたのですか?

先生方からは絵より、写真を使ったりコラージュしたものを作り始めてから評価されるようになりました。
手描きの素材をパソコンに取り込んで、文字を作ったりカレンダーを作ったりしていました。

— ずっと手描きをベースにしていろいろなものを作られていたんですね。今後はどんな活動をしていきたいですか?

本や絵本が好きなので、自分でお話を作るところからやってみたいです。
絵本もかなり自由だと思うので、絵と言葉で何かできたらいいなと思います。

— ササキさんの絵本、ぜひ見てみたいです。今後益々のご活躍を楽しみにしております!

 

 

審査員の永井さんと。

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