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松倉香子個展「どこかへ一緒に行こう。」

今週の作家さんは松倉香子さんです。今回がご自身の初個展となります。

淡い色彩の世界の中に、ぽつりと佇む人物。
松倉さんの作品は、儚げで消え入りそうな世界のようで
でも、見る人の心にずっと残るような圧倒的な存在感があります。

新作のほかこれまで手がけられたお仕事の貴重な原画も展示しています。
松倉さんの集大成、ぜひ見にいらしてください!

 

 

— とても見応えがありますね。今回が初個展とお聞きして驚きました。

普段勤めているので、あまり在廊できないなと思い、なかなかやる機会がなかったのですが
ここ10年で作品がたまったので展示をしてみようと思いました。

 

— 絵はいつ頃から描かれているのですか。

小さい頃から絵は好きだったのですが、描きはじめたのは17年前くらいです。
青山塾やパレットクラブができたばかりの頃に通っていました。
その頃は教室へ行っただけで満足していて、絵は全然描いていなかったのですが…

その後、ギャラリー勤務をしながらコンペに出すようになりました。
絵を仕事にしようという気持ちよりは、ただ漠然と描きたいという気持ちの方が強かったです。

 

 

— 絵をはじめるきっかけは何でしたか?

最初に勤めた住宅関係の仕事で、よく建築事務所へ営業に行っていたのですが、
そこで建築家の方が1人で色々と作っているのをみて、羨ましいなと思ったんです。
自分で作り出す仕事っていいなと思いました。
それから自分も絵が好きだったことを思い出して、教室に通い出しました。

— 描きはじめた頃から、今のようなタッチだったのでしょうか。

最初の頃はいろんなタッチに振り回されていました。
鉛筆で描いたり、パソコンで描いていた時期もありました。
自分の描きたいものを描いてみたときに、コンペにひっかかったという感じです。

 

 

— 絵を描くときに、頭の中でイメージしたものをはき出すような描き方をされますか?

自分の中で2パターンあって、あらかじめ構図を考えて描くときと、
描きながら「どうなるかな?」と進めていくときがあります。最近は後者の方が多いですね。
ササっと構図を描いてからの方が、あとから気に入るものが多いのですが、なかなか難しいです。
構図が決まってしまえば、あっという間に描けます。

 

— 画材は何を使われているのですか?

アクリル絵具と、 壁画用の画材を使っています。その上に水彩絵具で描いています。
以前、仕事で壁用の絵具を使う事があって、大量に残っていたものを使ってみました。
絵具を盛って描くのがけっこう好きです。

 

 

— 装飾の部分が白く盛り上がっていて質感が面白いですね。
描くモチーフも独特で素敵だなと思いました。恐竜の骨や流木など、絵のポイントになっていますね。

最近は、水草や流木のあるアクアリウムのような世界観にはまっています。
人物に関しては、見た人によって合わせられるような、自分を投影できるようなものがいいなと思っています。
少年なのか少女なのか、どちらにも見えるような曖昧な描き方をしています。

 

 

— 人物の表情もとても好きです。今後、こんなお仕事をしてみたいというものはありますか?

やなせたかしさんが詩と絵を書かれた素敵な本があるのですが、
いつか自分でもそんな本を作ってみたいなと思います。

— それはぜひ見てみたいです!拝見できるのを楽しみにしております。

 

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