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赤池佳江子個展「アジェのレンズ」

今週の作家さんは赤池佳江子さんです。HBでは3年半ぶり、5回目の個展となります。
元HBスタッフの赤池さん。現在は地元の金沢でイラストレーターのお仕事を続けられています。
今回の作品は、20世紀初頭に、古きパリの街並みを撮り続けた写真家、ウジェーヌ・アジェをテーマに
すべて墨一色で描かれました。掛け軸での展示も新鮮です!ぜひお立寄くださいませ!

 

 

— 今回はどうしてモノクロで描かれたのですか?

普段描くときに、色を使いすぎているなと感じていて
次の個展はどうしよう…と思っていたときに、たまたま唐仁原さんにお会いする機会があり
「次はモノクロがいいんじゃない?」と、ぽんっとアドバイスをいただきました。
最初の個展もモノクロだったので、初心にかえる気持ちで描きました。
墨の配分を考えたりするのが楽しかったです。

 

 

— 今回はなぜアジェをテーマにされたのですか?

パリへの憧れがあったのと、この時代がすごく好きで
アジェの写真集も持っていて好きだったこともあり、この人をテーマに描こうと思いました。

— パリにも実際に行かれたんですよね。

以前個展でユトリロをテーマに描いたときは実際に行った事はなく、資料を元に想像で描いていたのですが
1度は行かなければ!と思っていました。実際に行ってみると、写真で見た建物があったり、パリの空気を吸えたのがよかったです。今回描いたムーランルージュへも行ったのですが、トップレスの女性が踊っていたりして、想像と全然違いました…。

 

 

— 作品からも好きな気持ちが伝わってきますね。
掛け軸の展示もおもしろいです。和と洋が組み合わさっていて新鮮ですね。

掛け軸も唐仁原さんのアドバイスです。
和洋折衷でとアイデアをいただきました。和紙に描くのが難しいと思ったので、シルクスクリーンの刷れる工房を借り、そこへ通って制作しました。和紙は金沢の石川まゆみさんという方が漉いている、二俣和紙を使用しています。

— 原画と思うくらい綺麗な刷りですね。
アジェの長い生涯を描くにあたり、描くシーンはどのように選ばれたのですか?

まず年表を作って、この場面を描きたいなというシーンを書き出していきました。
子供の頃の写真はなかったので想像で描いたり、アジェの撮った写真を参考にしたりして描きました。

 

 

— 赤池さんの絵はどんな媒体で使ってもらうことが多いですか?

文芸誌や、きょうの料理、主婦雑誌やファミリー向けの雑誌が多いです。

— 地元の金沢でもご活躍ですが、お仕事の割合は東京と比べてどうですか?

6割が東京、4割が金沢くらいです。金沢の看板やイベントのチラシのデザインや、
金沢の新しい郷土玩具「てるてる」という桐の木地に絵付けしたりもしています。

 

 

— 地元に戻られてから売り込みなどはされたのですか?

売り込みはしなかったのですが、せまい地域なので1人とつながれば、次々とつながるような感じで
イラストレーターもあまり多くないので、お声掛けいただくようになりました。

— 今後やってみたいお仕事はありますか?

映画のチラシにイラストレーションを描くお仕事をやってみたいです。
映画のエンドロールに自分の名前がのったらいいですね。これからも、細く長く続けていけたら良いです。

 

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