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杉山 巧個展「Lesson 0」

今週の作家さんは杉山巧さんです。HBでは初めての個展となります。
エディトリアルのイラストレーションを中心にご活躍をされている杉山さん。
普段のお仕事とは違った、新しいタッチで描きおろし作品を展示してくださいました。
野菜、動物、暮らしの道具などをモチーフに、のびのびとした描き方が楽しく、気持ちのよい作品です。
幾重にも重なる深みのある色は原画ならではです。 ぜひご覧くださいませ!

 

 

— 杉山さんはこれまで個展をされたご経験はありますか?

7年前にカフェスペースで絵の展示をしたことがありますが、本格的な個展は初めてです。

— 今回はどんなテーマで制作されましたか?

テーマは、楽しく好きなものだけ、何も意識しないで描きたいものを描きました。

— のびのびとしていて、見ていて楽しいです。不思議な筆跡だなと思ったのですが、何で描かれているのですか?

筆は使わず、厚紙を適当に切って、絵の具をつけて押し付けたりして描いています。
この技法で描いた絵を発表するのは初めてです。

 

 

— モチーフは自然のものが多いですね。お仕事でもそういったものを描くことが多いですか?

そうですね。仕事の多くはロハス系やグリーン系などやさしいものを描くことがほとんどです。
雑誌や、企業パンフレットなどの仕事が多いです。
僕の絵は、万人受けする仕事のしやすい絵だけど、その分強さがないと言われた事もありました。

— どれも見ていて気持ちがいいなと思います。
杉山さんのサイトに「inori books」という名前がありますが、現在もユニットで活動されているのですか?

以前、一度絵を辞めて地元の静岡で仕事をしていた時代に、モノ作りをするときだけ使っていた名前です。
年賀状やハガキを作るときにはその名前でやっていました。

 

 

— 静岡のご出身なのですね。東京での活動を始めたのはいつ頃ですか?

静岡の専門学校を出て、東京で25歳くらいまでアルバイトをしながらずっと絵を描いていました。
イラストレーション誌の「チョイス」に入選してから、雑誌の仕事を頂けるようになりました。
でも、それまで絵を描くときに、ラフや下描きをしたことがなかったので、お仕事になったときに
うまく要望に応えられなかったんです。
絵を仕事にするのは難しいんじゃないかと思うようになり、一度絵から離れて静岡に戻りました。

実際、絵から離れてみると、あの時もっと工夫できたんじゃないかなと思うようになり、
やはり、絵で相手に喜んでもらえる仕事をしたくて、また東京へ戻って来ました。
そして今に至ります。

絵の仕事は楽しいのですが、相手の反応を重視しすぎてしまい、ここ数年オリジナルの絵が全く描けなくなっていました。
楽しく描けなくちゃ、この先絵が描けなくなっちゃうかもと思いました。
そういったことが今回のテーマにもつながります。

 

 

— 以前と絵が変わって、パワーもあり力強く、楽しんで描いている感じが伝わりますね。

そう感じて頂けただけで、今回の展示をやって良かったなと思います。

— 今後やってみたいお仕事などありますか?

希望ですが、絵本をやりたいです。
その他も、この個展から仕事につながったら、とても嬉しいです。

 

 

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