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紙野夏紀個展「月下群像」

今週の作家さんは紙野夏紀さんです。HBでの個展は約7年ぶりの開催となりました。
今回は中国東北部旧満州瀋陽をテーマに、中国の街並みや食べ物などが美しい構図と色彩で描かれています。紙野さんならではの、貼り絵とドローイングを組み合わせた、やわらかなフォルムがユニークな作品たち。ぜひ原画をご覧いただきたいです!

 

「奉天郵便局」-月下群像-

 

2013年、2014年にご家族の都合で約1ヵ月間、中国の瀋陽に滞在していたという紙野さん。瀋陽は昔、日本の領土だったそうで、現在も建物や鉄道など当時のものが残っているそうです。
瀋陽に在住していたライター・高田ともみさんとの出会い、圧倒された街のエネルギー、いいものも悪いものも混沌とした空気。その時のことを作品にしたいと思い今回のテーマとなりました。

 

「奉天郵便局」

 

ずらりと並んだ新作のZINE『月下群像』(¥1,512) デザイン:細山田デザイン事務所

紙野さんが1枚1枚手で刷った、活版印刷の表紙が目印です。紙野さんのイラストレーション、ライターの高田ともみさんとの対談など収録。中国で高田さんと食事をしたあと、帰り際に見た満月が印象的だったことから『月下群像』と題したそうです。見応え、読み応えのある1冊です!

 

「師府舞庁の金魚売り」

これまでも雑誌や広告のイラストレーション、ご自身で立ち上げたテキスタイルブランド「Törten」など、数々のお仕事を経験されてきた紙野さん。本の装画や文芸誌のお仕事はまだまだやってみたいそうです! 今後のご活躍も楽しみです。

 

「机運び」