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副田高行賞 西山寛紀個展「Ordinary Days」

HBファイルコンペvol.28の受賞者展、第4週目は副田高行賞大賞に選ばれた西山寛紀さんです。
昨年の初個展から、約1年ぶり2回目の個展開催となりました。色とりどりに綴られた、心地よいふとした瞬間を切り取った日常のワンシーンをお楽しみください!

 

 

今回展示されたのは、昨年4月に開催された個展「PARTS OF DAYS」から、地続きで描いていたテーマを発展させた作品たち。朝起きて窓から差し込む光だったり、いつものコーヒーを飲んだり、単純なデスクワークをしたり…と、ありきたりな普通のことが絵を通すことでまた生き生きと見えてくる。それらがどういう色と形で視覚化できるのかを探っていったそうです。西山さんご自身にとって、絵を見る喜びや描く喜びは生きていくことにフィードバックし生活を生き生きとしていくものであり、循環していくものだと思ったそうです。日常を肯定する日常讃歌であり、晴れた日の季節の匂いなど、些細なことが絵を描く動機になるとのこと。

よく深夜にサイクリングをするそうで、夜ならではの光と影の見え方に、昼間には見えてこなかった形が浮かびあがる面白さがあるそうです。想像力がかきたてられ、絵にインスピレーションを与えてくれるとのこと。今回の新作にも深夜のサイクリングから生まれた作品があるそうです。

 

 

コンペは3回目の応募。テーマは変えずに前回応募した作品からイメージをふくらませ、新旧混ぜた作品をファイリングされたそうです。同じ作品でも、別の1枚があいだに入ると何か違った作品に見えることから、連動を確かめながら順番を考えたとのこと。受賞するとは全く思っていなかったそうです。前にウケたからこれを描けばいいという気持ちではなく、今から描こうとしているものに対していかに自分が新鮮に感じているか、発見があるか、そこを大事にしないとダメ、と西山さん。その実感があると次のトビラが見えてくるのだそうです。

 

 

今年の春頃からお仕事の依頼が来るスパンが短くなってきたそうで、お忙しい日々が続いているとのこと。ライフワークとして描いていた絵が、日常をテーマにしたクライアントのお仕事に繋がったことが特に嬉しかったそうです。

今後も自分が素敵だなと感じるものに関わっていきたいと、西山さん。特に音楽、生活、ファッション…など日常に寄り添って心を活気づけるもの。また、いい活動をしている人たちのことを、視覚的な面でハッとするもので広く人に伝えたい、そんな想いもあるそうです。描きたいという気持ちの前に、まずは色々なものを知りたいという気持ちが強いそうで、素敵なものを見てうっとりする気持ちや、それらを肯定する気持ちから絵が生まれ、結果的に絵を描いている、と西山さん。出会ったもの、これから出会うものが今後の西山さんの絵に影響していくようです!

 

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