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出口えり個展 「午後2時」

今週の作家さんは出口えりさんです。初個展となりました。
何かが起こりそうな、不思議な世界観が魅力の出口さんの作品。白昼夢をみるような昼下がりの情景を、キャンバスに油絵具で描かれました。透明感ある原画をぜひご覧いただきたいです!

 

 

今回のテーマは白昼夢。会社がお休みの日に、ぶらぶらと近所を歩いていた時に見かけた、気になった風景を描かれたそうです。
出口さんが絵を描き始めたきっかけは高校生の頃、美術部に絵の上手な先輩がいたことでした。そこではじめて油絵を描いたそうです。卒業後は大阪大学へ進学し美術部へ入部。大学でも絵の上手な先輩がいて、一緒に描いていたら自分も上手くなっていった、と出口さん。部活とは別で、洋画家・生島浩先生の油絵教室にも2年間通われたそうです。当時は画家の小磯良平が好きだったとのこと。この頃からイラストレーションにも興味を持ち始め、コンペに応募しはじめたそうです。

 

 

 

 

大学卒業後、桑沢デザイン研究所に入学し、コンペへの応募も続けていた出口さん。なかなか賞に届かず諦めかけていた頃、同じクラスにイラストレーションの塾に通っている友人がいたことで、自分も誰かに教わりたいと思ったそうです。
本が好きだったことから、鈴木成一さんの装丁塾を受講。塾でたくさんの生徒さんの絵を見て、自分はこういう絵を描けばいいのかも、と客観的に見ることができたそうです。今の油絵のタッチを思いついたのは、塾の最終日3日前。これだ!と思い、たくさん描いて提出したところ、鈴木さんに褒めてもらえ、見事、奨励賞に選ばれたそうです。
油絵を描く下準備のおつゆ描きのような状態で絵を完成させている、と出口さん。アクリル絵具よりも有機的な線がひけるところが好きなのだそう。

 

 

今後は文芸を中心に、装画や挿絵を描いていきたいそうです。好きな作家は、佐藤多佳子、宮部みゆき、恩田陸、森絵都、松本清張、桜井鈴茂、鷺沢萌など。今回は青色を中心に描かれましたが、色数を増やすことにも挑戦してみたいそうです。プリントしたものよりも、原画の方がいいと言ってもらえることが多いそうで、今回の個展で色々な方に見てもらいたいとのことです!ぜひお越しくださいませ!

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