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菅幸子個展「つらいことばかり」

今週の作家さんは菅幸子(さすが)さんです。HBでは初めての個展開催となりました。
中国の十牛図をテーマに、ある一人の男性の人生を描かれました。まだ20代の菅幸子(さすが)さん、達観したユニークな作品をお楽しみください!

『摩訶不思議』

 

ある本と出会い、中国の十牛図を知った菅幸子(さすが)さん。悟りにいたる10の段階を10枚の図と詩で表したもので、「真の自己」が牛の姿で表されているため十牛図というそうです。壮大なテーマだけれど誰もが感じる普遍的なテーマだと思い、自分もこういうことを描いてみたいと思ったそうです。菅幸子(さすが)さんは普段、1人の人物を主人公に作品を描かれるそうで、今回は2~3年前から描いている坊主の男をメインに描かれたとのこと。自分を見失うシーンから始まり、日々、生活をしながら自分をみつけていきます。

 

『耽る』

『弔う』

 

昨年個展を決めてから、しっくりくるタイトルがなかなか思い浮かばなかったという菅幸子(さすが)さん。そんなとき、ふと、日常は辛いことばかりだなと感じたそうです。その日は普通の1日だったそうですが、もしかしたら日々の生活は辛いことが根底にあるのかもと思ったとのこと。平和が一番と言われているのもそういうことからなのではと思ったそうです。タイトルの「つらいことばかり」にはそんな人間の幸せの本質がテーマとして込められているそうです。

 

『漫歩く』

 

雨に打たれたり、休んだり、生きることだけがただの目的。何のために生きているのかではなく、生きているだけで十分…そういうことを淡々と描きたいと思った、と菅幸子(さすが)さん。原画は書のような太く力強い線と、繊細な人物画のギャップがユニークな作風です。デジタル主流の時代だけれど、こういう感じも廃れさせたくない、と菅幸子(さすが)さん。不詳な感じもお気に入りとのこと。

 

『走馬灯』

 

イラストレーターの平井利和さんと一緒に持ち込みに行った事がきっかけで、自分でも営業をするようになったとそうです。現在2つのお仕事が進行中とのこと。本の装画はいま一番やってみたいお仕事だそうです。今後のさらなる目標としては、イラストレーションも役者も文筆業も、さまざまな表現ができる人になりたいとのこと!これからのマルチな活動が楽しみです!

『十牛図』(第一図)

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