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藤枝リュウジ賞 湯浅景子個展「scratch lines」

ファイルコンペvol.30の受賞者展、ラストを飾るのは藤枝リュウジ賞を受賞された湯浅景子さんです。針でひっかくように描かれた線や、マチエールにひきこまれる湯浅さんの作品。3回目の応募で見事大賞受賞となりました。原画ならではの迫力をお楽しみください!

 

今回描かれたのは世界中の日用品。本来ならばオリンピック開催の年だったということもあり、様々な国の物を描こうと思ったそうです。描かれたのは湯浅さんが所有しているものがほとんどで、ほうきや糸、くし、シェイカーボックス、はえたたき…などユニークなものも。ここ数年で本格的に絵を描くようになった湯浅さん、これまでは本屋さんを経営されていました。

 

27歳の時に本好きが高じて、旦那さんとご友人の3人で地元の名古屋で本屋を開業。海外へよく行かれていたそうで、そこで仕入れた建築本や写真集、アート本を置いていたそうです。当時はそのような本屋がまだ少なく、東京から来るお客さんも多かったとのこと。お店をやっていた10年間は一切絵は描かなかったそうですが、その間に様々な作品を見てインプットしていたのだそう。

30代後半になり、やっぱり絵を描きたいという気持ちが強くなり、本屋を辞め再び絵を描き始めることに。絵は辞められなかった、と湯浅さん。これからはずっと絵を描いていこうと決意。今も本屋時代に知り合った人たちとの交流があり、そこからお仕事に繋がることも。人と人との繋がりを作るための10年だったのかな、と感じるそうです。

これまでにも様々なコンペで受賞歴のある湯浅さんですが、絵は独学で学ばれたそうです。はじめは画材の使い方を学ぶために画材店でアルバイトを。絵を描いたら人に見てもらいたくなり、様々なコンペに応募するようになったそうです。個展はこれまでに地元の名古屋、京都、東京などで開催。個展の際には、毎回その場所と空間に合わせて新作を描くようにしているそうです。体力はすごく使うけれど、今後も個展のお話があればやっていこうと思っているとのこと。 寄り道をしてきたので、焦らず怠らず、一生描いていけたらと湯浅さん。1枚1枚命を吹き込むように描き、それが仕事へと繋がったらベスト、とのこと。今後の作品も楽しみです!