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カワタアキナ個展「間にあるもの」

今週の作家さんはカワタアキナさんです。初めての個展開催となりました。第六回東京装画賞で金賞に輝いた今注目の作家さんです。小説からインスピレーションを得て描かれた新作や、これまで手掛けられた装画作品を一堂にご覧頂けます。iPadで描かれた神秘的な世界観をお楽しみください!

 

「TSUGUMI」

既存の物語(小説など)をモチーフに、人と人の間に生まれる「何か」を解釈し、絵と空間に落とし込むことを試みたという今回の個展。新作は2枚1組の対構成となっていて、個展ならではの空間演出も見どころです。

5~6年程前から装画を描きたいと思い、本格的に絵を始めたというカワタさん。これまでも本を意識して描かれていたそうですが、日本を題材にした物語が多かったため、今回は様々な国の物語に挑戦。ドイツ、パレスチナ、モンゴルなど国や人種を意識して物語を選び、読むことから始めたそうです。作品タイトルにはそれぞれの小説のタイトルがつけられています。

 

「なにかが首のまわりに」

現在、デザイナーとして会社勤めをしながらイラストレーターの活動をされているカワタさん。元々Webデザインのお仕事をされていたためデジタルツールはお得意だったとのこと。その流れで、絵も自然とデジタルで表現されるようになったそうです。現在はiPadで制作。目の表現などつい描きすぎてしまう、とカワタさん。語り過ぎないよう意識されているそうです。

 

「スーホの白い馬」

現在の描き方になったのは、4年程前に鈴木成一装画塾へ通われたことがきっかけでした。当時は課題に対して様々な描き方を試していたとのこと。その中から「これいいね」と選んでもらえたのが現在のタッチだったそうです。自分が好きな絵と、自分に合う絵は違うんだと、気づかされたそう。課題本となった『真夜中の子供』(辻仁成著)で見事装画デビューされました。

人物を描く際には、実際にポージングをして確かめたり、様々な写真を資料にして描かれるそうです。 小説の場合は登場人物を想像して描きつつ、人物の写真を参考に現実的な骨格やラインも確認するとのこと。今回は若者を描くことが多かったので、次はおじいちゃんやおばあちゃんを描くことに挑戦してみたい、とカワタさん。今後の作品も楽しみです!

 

「ふたりのロッテ」

 

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