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菅幸子個展「死出の山」

今週の作家さんは菅幸子(さすが)さんです。HBでは2度目の個展開催となりました。「生きることと死ぬことは紙一重」という、さすがさんの死生観をテーマにされた今回の作品たち。死出の山で出会う数々の言葉と共にお楽しみください!

 

 

【死出の山】= 人が死後に行く冥土にあるという険しい山のこと。

昨年夏、初めて奥多摩の鍾乳洞へ行かれたという菅幸子(さすが)さん。そこには、あの世を設定したような世界観の「死出の山」というコースがあったそうです。初めて目にした「死出の山」という言葉。そのインパクトが忘れられず、今回の個展のテーマに至ったとのこと。

 

 

 

描かれたのは生死を彷徨う1人の主人公が死出の山を巡る物語。作品内に出てくる「どこかで見た事のある世界だな」という言葉には、人間としては初めてここに来たけれど魂としては何度もこの場所に来ている、というデジャヴを描かれているそうです。最後の作品には「continue」と綴られ、再び最初の作品へ。死んだ人間の魂が何度も繰り返される様を表現されました。

今回の作品を「全体的によくわからない、見たことのない世界」と菅幸子(さすが)さん。体は無くなっても、魂はずっと繰り返され、終わりはないのかなと思うそうです。どこか懐かしいような、夢のような不思議な世界。地獄へ行き険しい道のりをくぐり抜けた先に、魂が浄化され生まれ変わることもあるのではないかと。そんなテーマとのギャップが楽しい、菅幸子(さすが)さんの描く地獄と極楽のキャラクターたち。線画は下書きをせず、伝えたいテーマが先にありそこに気持ちをのせて描かれるとのこと。二度と同じ線は描くことができないため、一発目に描いた良い線を活かしたいそうです。

2017年に初個展を開催。その後は年1回のペースで開催し、常に一貫したテーマで自分自身のことをテーマにされています。前回の個展「つらいことばかり」では日常の繰り返される、自分の人生について思いを巡らせて描かれました。コロナ期間で、生きること死ぬことについて考えることの多い昨今。死生観というテーマは、性別も年齢も問わず、みんなに共通する普遍的なテーマ。答えは出ないけれど、いつも自分の中でその年に思ったことを個展で発表するようにしているとのこと。

 

 

昨年は仕事が仕事を呼び、美容にまつわるお仕事など第三者の人が自分に合う道を拓いてくれた、と菅幸子(さすが)さん。描き方は違ってもどれも自分の絵。面白さを武器にこれからもたくさんお仕事をしていきたいとのことでした!今後ますますのご活躍が楽しみです。

 

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