岩切千恵個展「クロロフィル」
今週の作家さんは岩切千恵さんです。HBでは初個展となりました。植物や虫などの小さな生き物をテーマに、もっとも身近にある小さな自然を抽象的に表現されました。涼しげな色彩と表情豊かなマチエールをお楽しみください!
「蓮(ハス)」
カーボランダムとコラージュを組み合わせて描かれた今回の作品たち。工房へ通い版画制作をされていた経験から、当時の試し刷りや未完成の作品が数多く手元にあったとのこと。それらを素材として、新たな作品を作ろうと思ったそうです。「この部分は葉っぱに使えるかも」と様々な紙の破片を組み合わせていく時間は、とても楽しく充実した日々だった、と岩切さん。
「梛(ナギ)」
元々、抽象画を好んで描かれていたそうで、今回描かれた植物たちもイメージを優先して描かれたとのこと。2018年頃からは、山田博之さんのイラストレーション塾を受講。はじめの頃は、大きな絵から小さな絵までありとあらゆる作品を講評してもらったそうですが、山田さんに「半夏生」のシリーズを見てもらった際に「抽象でもいいから、好きなことをやってみたら」とアドバイスを頂いたとのこと。今回も具象のモチーフを描いてはいるものの、好きな形になるよう落とし込み表現されました。
「半夏生 5」「半夏生 6」「柊黐(ヒイラギモチ)」
「半夏生 2」
これまでにリトグラフやカーボランダム、水墨画など、様々な技法で制作されてきたそうで、今回の展示は今までやってきたことの集大成のようなものになったと思う、と岩切さん。お仕事では装画やテキスタイル、絵本など幅広く興味があるそうです。今後の作品も楽しみです!
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