HB Gallery

Blog

HB FILE COMPETITION vol.31 中村圭介賞 いそべかをり個展「コトと常」

HBファイルコンペvol.31 受賞者展、第2週目の作家さんは中村圭介さんの大賞を受賞されたいそべかをりさんです。今回が初個展となりました。描かれたのは、横断歩道の赤信号や、公園のベンチ、お茶碗に残ったご飯粒、重なるトイレットペーパーなど、日常で何気なく目にする光景。いそべさんが描く線とカタチが、新鮮さをもたらしてくれました。ぜひお楽しみくださいませ!

 

普段から町を歩くことがお好きといういそべさん。そこから得たインスピレーションを元に描かれることが多いとのこと。ふと目にとまった公園のベンチに「人を待っているみたいだな」と、モノにストーリーをつけることで絵の題材が決まっていくのだそうです。

 

 

昨年が3回目の応募。「思いきり線をひいてみたことで、作風が見えたところがある」と当時の制作についてお話してくださいました。応募作に人物画は無く、普段の生活で目にするモノやシーンが描かれています。それでも、審査員の中村さんから「何気ない日常の風景の中に人の気配を感じられる」と高評価が。心地よい余白と構図、いつかどこかで見たことのある風景が、見る人それぞれの記憶を呼び起こしてくれるようです。

 

 

線は鉛筆で、その他に色鉛筆やスクリーントーン、描いたり貼ったり折ったりと様々に。「紙を折ることで、線をひくことと同じくらい表情が出る」といそべさん。絵に奥行きを出したいと思ったことがきっかけだったそうです。一度間違えても、紙を上から貼ったり、継ぎ足したり、上書きしたり。⌘Z(コマンドZ)するように、何度やり直してもいいというラクな気持ちで描くのだそうです。それが今の描き方に繋がったとのこと。

 

 

この作風でのお仕事はこれからだそうで、本の装画はやってみたいお仕事のひとつ、といそべさん。今後の作品も楽しみです!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

コメントフィード

トラックバックURL: http://hbgallery.com/blog/2021/07/10/hb-file-competition-vol-31-%e4%b8%ad%e6%9d%91%e5%9c%ad%e4%bb%8b%e8%b3%9e-%e3%81%84%e3%81%9d%e3%81%b9%e3%81%8b%e3%82%92%e3%82%8a%e5%80%8b%e5%b1%95%e3%80%8c%e3%82%b3%e3%83%88%e3%81%a8%e5%b8%b8/trackback/