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1月2022

高杉千明・浅妻健司・唐仁原多里・三人展「それぞれ」

今週は浅妻健司高杉千明唐仁原多里の3人展です。全くタッチの違う3人の作品をお楽しみ下さい!

 

上:高杉さん作品「金魚」・左:唐仁原さん作品「milk」
右:浅妻さん作品「STILL LIFE of TSUNASHIMA 」

 

浅妻さんの作品はリソグラフです。
地元の川をモチーフに制作しました。
デザイナーでもある浅妻さん、サラッとした軽やかなタッチと色味が素敵です!

 

左から「分岐点」「送電線」「青い橋」
「河原の人たち」

 

高杉さんは子供や犬など身の回りのものを描いています。昨年は初の新聞連載などで沢山の絵を描いた高杉さん、オリジナルでの製作は久しぶりですが、仕事を通して描ける作品の幅が増えたと感じたそうです。

 

「持久走大会」
左から「散歩」「靴ひも」

 

最後はギャラリーの運営者でもある唐仁原、今10ヶ月になる息子さんがいて子供や日々の生活などを描いています。
仕事じゃない作品の制作は苦しくも新しい発見などがあったそうです。

 

「 y 」
左から「yura yura」「take a walk」「afternoon」

 

3人の活躍が益々楽しみですね!展示は2月2日まで、どうぞよろしくお願い致します。

城井文平個展「ブルー・シティ」

今週の作家さんは城井文平さんです。HBでは初めての個展開催となりました。普段は装丁のお仕事をされている城井さん。自らイラストレーションを手掛けられた本も多くあります。新作のアートワークのほか、これまで装丁された本の展示も!城井さんの初個展、ぜひお越しくださいませ!

 

 

「ブルー・シティ」と題された個展のタイトルは「未完成な場所」という意味の造語だそうです。道半ばにいる人々、風景、食べ物など、すべて青色を基調としたステンシルをアレンジした技法で描かれました。手や足を描かなくても生き生きとした表情が感じられる人々のシリーズ。歩いている様子を描いたのは、何かに出会っていたり、少しずつ変化している様を表現したいという想いから。具体的ではないものの、親近感のあるフォルムが想像力を掻き立てます。

建物のシリーズは実際に見た風景を元に描かれたそうです。家が建ち並ぶ様子や、迷路のように何処も同じ風景、面白みのない日本の都市部をテーマに。どこかで見たことのある風景でありながら、城井さんの視点で描かれると新鮮でユニークなワンシーンに。

 

 

ドーナツ、ピザ、ハンバーガーなどの食べ物をメインに描かれた作品も。どれも大好きな食べ物であり、ストリート感のある、食べながら歩けるものチョイスされたとのこと。

 

 

 

個展のために制作されたオリジナルグッズ。「Super Cool」と書かれたポスターは、城井さんが大好きだというハンバーガーがモチーフに。パン、肉、野菜、すべてが最高! でないと美味しくならない、そんな食べ物なのだそう。絵に言葉をそえることで見た人が元気になったらいいな、という思いで制作されたそうです。

 

 

城井さんが装丁をされた本の一部。手書きのタイトルやイラストレーション、オリジナルの書体「ちまた」を本文に使った本も。

両方継続していきたいという絵とデザイン。絵を描いているとデザインしたくなり、デザインしていると絵を描きたくなるという不思議な相関性があるそうです。今後も本に携わり続けたい、と城井さん。益々のご活躍が楽しみです!

 

 

高田昌耶個展「motif」

今週の作家さんは高田昌耶さんです。HBでは初めての個展開催となりました。身のまわりのモノやできごと、人、動物など、好きなものを思い思いに描かれました。高田さんの伸びやかなタッチをお楽しみくださいませ!

「Leapardprint」

「side by side」

以前からHBで個展をしてみたかったという高田さん。現在、大阪を拠点に活動をされています。今回の作品はテーマは設けずに、自分が好きな気持ちのよいフォルムを探求して描かれたそうです。インパクトのあるヒョウ柄の服を着た巨大な人物画や、芋掘り体験をした日のできごと、飼っていたネコ、興味のあるヒョウなど、思い思いに描かれました。どの作品も楽しんで描けた、と高田さん。高田さんの描く自由なフォルムから、その楽しさが伝わってきます。

 

「imohori」

「tea time」

 

一昨年の大阪の個展で、初めて金の絵具で描いたというお花やモノ。それを機に金の絵具にハマり、今回の作品でも金や銀を多く使われています。画材はアクリル絵具や、ぺんてるの絵具、顔彩、ボンド、葦ペンなど、画材も様々。描くときには、フォルムを一番大事にされているとのこと。ラフはメモ程度に、色の配置などを決め、あとは絵の具で気に入るまでたくさん枚数を描いていくのだそうです。形そのものを描くのではなく、背景を塗りながら描きたいものの形を出すことで、不自由な楽しさがある、と高田さん。

 

「Leopard print」

からだ全体を使って描いたという、ヒョウ柄の服を着た人物画。大きい作品は気が楽に描けるとのこと。

 

「plant」

今後は、商業施設のメインビジュアルや本の装丁、パッケージ、配信音楽のビジュアル、文字を描く仕事など、挑戦したいことがたくさんあるそうです。お仕事でも高田さんの作品を拝見できるのが楽しみです!

 

 

川名潤企画・岡野賢介個展 「推理小説」

今週はデザイナー川名潤さんによる企画展、作家さんは岡野賢介さんです。

川名潤さんが表紙デザインを担当する雑誌「小説推理」(双葉社)2018年1月号〜2021年12月号にて表紙を飾った、岡野賢介さんの48点の原画がずらりと並びます。作品それぞれに寄せられた、おふたりの対話によるコメントも合わせてお楽しみください!

 

 

4年間に渡り共に手掛けられたこちらのお仕事では、それぞれ年の初めにだけ1年のテーマを打ち合わせてから制作にはいられていたそうです。1年目は毎月描かれる様々な職業の人たちから、ひとつの事件が見えてくるというもの。

 

 

それぞれの年で、犯人側の視点から描かれるシリーズやトレンチコートの探偵が活躍するシリーズ、そして日本を飛び出し海外のマフィア一家がテーマとなるシリーズと、想像力を掻き立てるスリリングな物語が展開してゆきます!

 

 

会場では展示作品48点とお二人のコメントが収録された、川名さんによるデザインの作品集も販売しております!

 

 

川名潤企画・岡野賢介個展 「推理小説」 は1/12(水)まで(最終日のみ17時まで)です。

ぜひお越しくださいませ!