西山竜平個展「Dawn」
今週の作家さんは西山竜平さんです。HBでは1年ぶりの個展開催となりました。今回も個展のために新作を描かれた西山さん。夜の眠りの中を彷徨うように一艘のボートが進んでいきます。西山さんの描く夢と現実の狭間を漂うような美しい作品と物語をお楽しみください!
過去2回の個展では実験的な描き方に挑戦された西山さん、今回はまた自分のやりたい表現に戻りどんな作品がうまれるかを試みたとのこと。これまでは実際に見た景色の感動を再現するように描いていたそうですが、今回はそこからさらに想像を膨らませて、自分なりの世界を構築するような絵作りを心掛けたそうです。画材はリキテックスのインクを使用。美しいグラデーションは薄く何層も重ねて時間をかけて描かれるそうです。
絵に添えられた文章は西山さんによるオリジナルの物語。学生時代から絵と言葉を作用させて制作することがお好きだったとのこと。普段のお仕事でも挿絵や装画を描くことから、言葉と共にある絵を作ってきたと思うと西山さん。
何を描きたいのかを少しずつ自覚できるようになったのは、実験的な展示をやったことで辿り着いたなと感じるそうです。描きたいように描けるようになってきたことで、もっとこうしたい、伝えたいという絵作りに余裕が出てきたとのこと。仕事の案件に合わせて絵を変えてきたけれど、自分はこう描く!というスタンスをもっと伝えていきたい、と西山さん。それが個性に繋がっていくのではと感じるそうです。
イラストレーションのお仕事はもちろんのこと、今後は絵本制作にも取り組んでいきたいとのこと。次回の個展は原点に帰り、モノトーンで制作したいと西山さん。フォルムを大事に、写実から離れた崩した表現も突き詰めていきたいそうです。次回作も楽しみです!
コメントフィード
トラックバックURL: http://hbgallery.com/blog/2022/06/06/%e8%a5%bf%e5%b1%b1%e7%ab%9c%e5%b9%b3%e5%80%8b%e5%b1%95%e3%80%8cdawn%e3%80%8d/trackback/