kobatatsu個展「After Hours 」
今週の作家さんはkobatatsuさんです。HBでの個展は約6年ぶりの開催となりました。深夜に庭で踊る男女、ドクロと談笑する男、カラフルなスーパーで延々と買い物をする女と犬….不思議なシチュエーションがユニークな新境地の作品たちに加え、モノクロの線画も展示します!ぜひお立ち寄り下さいませ!
今回の個展タイトル「After Hours」は、アンディ・ウォーホルのバナナのジャケットで有名な、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドの3rdアルバム『The Velvet Underground 』の中の曲のタイトルから。可愛らしい曲だけど少し不気味な雰囲気があり、その曲のようにちょっとした毒のある世界を描きたかったとのこと。前回のHBの個展から6年経ち、作風にも変化があったkobatatsuさん。これまで描いてきたモノトーンの作品では、装画賞をとることができ仕事にも繋がった。けれど、どこかこれじゃないんだよな…という気持ちもあったといいます。このまま続けていくのもどうかなと思い、一旦ゼロにして、描きたいもの、好きなものを模索。子供の頃に好きだった海外のイラストレーションや絵本、そういうものが根底にあることに気づいたそうです。
しばらくは全くいい絵が描けず、個展もキャンセルしようと思っていたとのこと。そんな中、DMのビジュアルとなったダンスをする男女の絵が完成し、自分でも気に入るものができたなと感じたそう。描いているうちに自分の中の気持ちのよいところが見つかった感覚で、ようやくスタートラインに立った気持ち、とkobatatsuさん。ジャングルやカーペットの柄を描く楽しさの発見もあったそうです。
2020年のコロナ禍から描き始めたイラストエッセイ「Daily Drawing Man」は、普段やられている内装のお仕事で全国をまわった時の様子を描かれています。みんなが外に出れない状況で、面白い光景も見れたとのこと。パースをとってしっかりと描きつつ、でもまっすぐな線ではない、自分の線画みたいなものが見つかったと思う、とkobatatsuさん。1冊の本にまとまり、会場でも好評販売中です!
これからの目標は、大きな広告ポスター、雑誌や語学テキストの表紙など、シリーズもののお仕事を手掛けてみたいそうです。日本に限定せず、国の枠を越えてニュートラルな表現のイラストレーションを描いていきたいとのこと。今後の作品も楽しみです!
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