HB FILE COMPETITION vol.33 池田進吾賞 三宅崇之個展「_YO_SO_MO_NO_」
HBファイルコンペvol.33 受賞者展、第2週目の作家さんは
池田進吾さんの大賞を受賞された三宅崇之さん。初個展です!
デジタルコラージュによって作られた世界は、静かな佇まいでありながら情熱が感じられます。
会場では、エディションナンバー付きの作品集も販売しているほか、コンペ受賞ファイルも閲覧できますのでぜひお立ち寄りくださいませ!
一部展示作品はオンラインショップでもご覧いただけます。
http://hbgallery.shop-pro.jp/
Q1.
池田進吾賞大賞受賞、おめでとうございます。
受賞を知った時はどんなお気持ちでしたか?
池田進吾さんに選ばれた感想もお聞かせください。
A1.
全く予期してなかったので、最初は「ん?」でした。
その後に個展のことも書いてあって、だんだん何が起きたのかコトの大きさの実感が湧いてきて、嬉しさと同時に焦りの気持ちに満たされました。
池田さんに選んでいただけたことは、特別に喜びです。
僕がコラージュに手を出したきっかけが大竹伸朗さんで、その大竹伸朗さんの「全景」のあのとんでもない図録をデザインされた池田さんに引っかかっただけでも、何かが繋がった気がして、心底嬉しかったです。
Q2.
応募されたファイルを作成するにあたり、
工夫されたことや意図されたことなどはありますか?
A2.
当時、コンペのためとかではなく、自分の絵のスタイルを一つに決めようとしていた時期でした。
彫刻作品のように、一つのカタチに魂を込めるスタイルでやっていきたいな〜と思っていて、それで生まれた最初の作品たちをファイルにまとめました。
Q3.
個展のタイトル「_YO_SO_MO_NO_」
アンダーバーの入り方が魅力的です。
こちらのタイトルにはどんな思いが込められているのでしょうか
個展のテーマもお伺いしたいです
A3.
個展のテーマは、居場所が定まらない「余所者感」で、今の自分の心境を表しています。
イラスト業界で仕事がジャンジャン来るような作風ではないことは自覚していて、そんな自分が超有名なイラストギャラリーで展示することに、違和感が半端ないです。
タイトルは、日本語の「余所者」では作品の彼らに似合わないと思い、言葉の意味に縛られない記号的なものにしたくて「YO_SO_MO_NO」を思いつきました。
アンダーバーは空白の意味で使われますが、何かと何かを繋ぐ役目がある気がして、彼らがこれまで歩んできた過去がYの前に、これから向かって行く未来が最後のOの後に繋がるイメージで、アンダーバーを入れました。
Q4.
三宅さんの作品は、フォトショップによるデジタルコラージュだそうですね。
現在の手法になられた経緯やきっかけなどをお伺いできますか。
A4.
過去に一度アナログ絵で煮詰まってしまって全ての作品をゴミに出したことがあるんですが、あのとてつもない虚しさを感じて以降、二度と作品をゴミにしないように、デジタルコラージュに専念しました。
デジタルコラージュだと、ダメだと思ったらまた解体して再利用できるので、ゴミにならなくて安心です。
Q5.
イラストレーションのお仕事で手がけてみたいことや、
取り組みたい活動、挑戦されたい表現方法など、
三宅さんの今後の抱負をお聞かせください。
A5.
挿画やCDジャケットに使われたいとは思っています。
ですが、現状イラストレーターとしてコンスタントに仕事が来るわけない作風なので、とりあえず今はもっと色々吸収しつつ、どんどん作品を増やします。
そうした中で、使える作品があれば、ぜひ使っていただきたいです。よろしくお願いします。
インタビュアー 須貝美和
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