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西本未祐個展「vacant」

2025年3月28日から4月2日まで個展「vacant」を開催された、
西本未祐さんの展示インタビューをお届けします。

西本さんは、「HB WORK vol.4」川名潤特別賞、
「HBファイルコンペVOL.35」葛西薫大賞を受賞。
今年8月には受賞展も控えるなど、
目覚ましい活躍を見せる若手作家として注目を集めています。

本展では、シャープペンシルによる潔い線と、
そこから生まれる心地よい空気感が、
展示会場全体を穏やかな空間へと変えていました。
インタビューとともに、その魅力をお楽しみください。

展示作品はオンラインショップでお取り扱い中です。
http://hbgallery.shop-pro.jp/

Q1
  個展のタイトル「vacant」は空っぽを意味する形容詞ですが、
  西本さんはギャラリーのマンスリーコメントでも
  〉空きをつくりたくて
  〉絵を描いています。
  とおっしゃっていますが
  西本さんは「空き」にどんなイメージをお持ちでしょうか?
  いつから「空き」に興味を持たれるようになったのでしょうか、
  何かきっかけはありましたか?

 

「空き」は線を引かない部分を指します。私は空きに対して何もしませんが、線を引くと空気が含まれます。
昨秋から対象のドローイングを始めました。制作の過程で、線に生まれた空間を作品と考えるようになりました。

 

 

Q2
  西本さんの手によって引かれた線から
  画面に現れるモチーフと言葉は
  心地よく呼吸をしているかのような自然な存在感を感じ
  かつ作品としての美しさを感じます。
  展示作品は何の画材で描かれているのでしょうか?
  また、その画材を選択された理由も教えてください。

 

シャープペンで描きました。HBと2Bを使い分けます。昨年までは8Bの鉛筆で描いていました。
シャープペンはごまかしが効かないと感じます。嘘をつかないために選びました。

 

Q3
 西本さんはファイルコンペで葛西薫さんの大賞を受賞され、 
今夏には大賞展も控えていらっしゃいます。おめでとうございます!
さらに、この度、葛西薫さんデザインによる坂元裕二さんのシナリオ本
 『片思い世界』の装画を担当されましたね。
本の発売日が3月28日で、ちょうど個展の初日と重なるという、
素敵な巡り合わせとなりました。
こちらの装画に関して、葛西さんから何か指示はあったのでしょうか?
西本さんが制作時に意識されたことや工夫されたことについても教えてください。
ありがとうございます。
「片思い世界」では感覚を共有していただくのみで、制約と感じることはありませんでした。文字も含めて尊重していただき、嬉しく思います。
制作時は作品の世界感に浸るため、雰囲気に合う音楽を聴きました。また、外出の予定を極力控えました。

 

Q4
  西本さんが今後挑戦されたいお仕事や活動、
  作家としての展望などを是非お聞かせください。
媒体を問わず、作品が社会に出たときの反応に興味があります。
特に好きな媒体は本や雑誌です。「暮らしの手帖」が好きで、いつか関わることができたらと考えています。
また、ドローイングに限らず手芸や音楽等、手を動かす活動を続けていきたいです。

 

インタビュアー 須貝美和

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