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柊有花個展「Memory Box」

今週の作家は柊有花さんです。

 

 

1.今回の個展「Memory Box」のタイトルに込めた思いやコンセプト、
また、どのように準備を進めていったかお伺いしたいです。

 

最近、たくさんの記憶が折り重なっていまが形作られている、と感じるようになりました。
「Memory Box」はそんな記憶のかけらを拾い集めて作った展示です。

個人のささやかな暮らしの中で生まれ、
心の中に明るく灯っている喜びや、悲しみ、さまざまな記憶を
絵と言葉を通じて見える形にして残すことで、
見ているひとの中の記憶を照らすような展示にできればと思っています。
わたし個人の記憶はもちろんですが、昨年おこなった伊勢の個展を通じて触れた土地の記憶、
ネット上で寄せていただいた人々の記憶、さまざまな記憶がこの展示につどっています。
それらの記憶と、展示を見にきてくださった方々の記憶がゆるやかに響きあう場になればと思っています。

 

 

 

2.たくさんのお仕事や作品発表をされている柊さん。
改めて現在の作風に至った経緯や、どのように発想して制作されているか等、お聞かせいただけますか?

 

絵と言葉を軸に制作をしています。

作家活動を重ねていく中で、土地や環境、ひとと、自分がどう響きあうかということに

興味がひかれるようになってきました。
最近は新古今和歌集に興味があって読み進めているのですが、
その時間を通じてよりいっそう、時間や環境の累積によっていまの自分がいること
自分の思考や美意識が形作られていると感じます。
今はその、1000年以上の時間のあいだ累積してきた記憶と自分がどう感応し、
作るものが編み上げられていくのかを見てみたいという気持ちが強くなりました。

 

 

3.『旅の心を取り戻す』というとても素敵な詩画集を刊行されていらっしゃいますね。

本を刊行することをずっとひとつの目標としてこられたと拝見しました。
本を作る前と後で表現やご自身に変化はありましたか?

 

本という形になることで、時間や距離を超えて遠くへ届けることができる。

そして絵や言葉が自分の手を離れたあとに、読んだ方の中にある記憶や体験と結びついていくことを実感しました。

その体験を通して、作品がひとの心と響き合って新しく生まれ直すことは作品にとって健やかなことで、

できればそうして生まれるものが希望のようなものであってほしいという想いがより一層強くなりました。
わたしにとって本はずっとそういうものでしたし、そういうものを作ることにずっと憧れがあります。

 

 

4.今後挑戦したい制作や、お仕事などありましたらお聞かせください。

 

次の個展ではいま制作に取り組んでいる陶作品を軸にした展示にしたいと思っています。

これからも土地や環境、時間と編み上げていくような作品や空間を作っていけたらいいなと思います。

 

 

ありがとうございました!

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