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カクタミチコ個展「ブルカニロ博士のことば」

今週の作家さんはカクタミチコさんです。HBでは2003年以来、14年ぶり6回目の個展開催となりました。
今回はカクタさんの故郷、岩手県花巻市出身の作家・宮沢賢治をはじめ、トルーマン・カポーティ、アン・リンドバーグ等、好きな作家の物語からイメージを広げて描かれました。自由で力強い色彩とタッチをお楽しみください!

 

岩手・花巻1970年頃のイギリス海岸(宮沢賢治が名付けた北上川の一部の岸辺)

 

1992年に絵のお仕事をはじめたカクタさん。同年にHBでの初個展を開催し、当時は切り絵のタッチで作品を発表されました。その後は2~3年おきの個展開催、タッチも徐々に変化していき、筆での表現や木に描いたりとさまざまな手法で制作を続けられています。

 

ジョン・スタインベック著「赤い子馬」より”大連峰”

 

宮沢賢治「ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記」より”サンムトリの噴火”

 

今回の作品はすべて、本を読みながら描いていった作品たち。ご自宅の近くに小さなアトリエを借り、20年以上通い続けているそうです。1日中絵を描く日もあれば、お掃除をしたり、昼寝をしたり、何もしなかったり…と、思い思いに過ごすそうです。

花巻ご出身のカクタさん。宮沢賢治は子どもの頃から身近な存在だったそうですが、大人になってから読んでみるとより好きになったとのこと。どの作品も、読後の頭の中に浮かんだイメージを、そのまま写し取るように描かれた迫力のある作品たち。何にも縛られることのない自由な描き方が新鮮に感じられる展覧会でした!

 

トルーマン・カポーティー著「ダイヤのギター」

 

宮沢賢治「虔十公園林」

 

高杉千明個展「Innocence」

新年最初の展示、今週の作家さんは高杉千明さんです。HBでは初めての個展開催となります。
うつむき加減な女の子、一人本を読む女の子、マスクをした女の子…など、制服姿の繊細な年頃の女の子たちが描かれました。彼女たちの内に秘めた感情が伝わってくるような作品たち。ぜひ原画をご覧いただきたいです!

 

 

今回のテーマは、子どもでもない大人でもない年頃の女の子たち。描いているのは現代の女の子だけではなく、どこか大人になりきれていない自分自身を重ねている部分もあるそうです。実際に中学2年生の娘さんをお持ちの高杉さん。お子さんから聞く学校での出来事や同級生との関係、スマートフォンを持たざるを得ない現状…など、現代の子どもたちの大変さを感じるそうです。友人関係、進路、部活、家庭のことなど、さまざまな事情をかかえた難しい年頃の内面が丁寧に描かれました。

 

 

高校時代から人物を描く事が好きだったという高杉さん。大学に入ってからは彫刻や塑像、人物デッサンに力を入れていたそうです。仲のいい先輩と交代で裸婦モデルをつとめ、お互いに描き合っていたことも。その頃の経験が今の制作に役立っているなと感じるそうです。高杉さんの絵には影の描写や風景の描写はほとんどありません。学生時代の制作が、今の作風の原点の一つとなっているようです。

 

 

これまでずっと人を描くことと向き合ってきた高杉さん。絵のお仕事では人物、動物、モノなどあらゆるものを描くそうですが、今後は今回展示したような作品のタッチでも装画や挿絵を描いてみたいとのことでした。今後のご活躍も楽しみです!

 

冬期休廊、オンラインショップお休みのおしらせ

まことに勝手ながら、

12月29日(木)~ 1月5日(木)まで、冬期休廊とさせて頂きます。

それに伴いまして、HBオンラインショップの発送業務もお休みさせていただきます。
休廊期間中にいただきましたご注文やお問い合わせについては、
1月6日(金)以降に順次対応させていただきます。

商品発送は1月7日(土)以降となります。商品到着が遅れますことご了承くださいませ。

 

ご不便をおかけ致しますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

牧野伊三夫展 HBno.15

毎年、ラストの展示は牧野伊三夫さん。今年もこの時期がやってまいりました。

暮れの楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。

新作の絵画や版画に加え、彫刻の展示も、どうぞお見逃しなく!

 

 

 

 

 

 

さらに、初の料理本「かぼちゃを塩で煮る」¥1300-も発売中!サイン本は数量限定です!

 

 

 

 

 

 

 

 

牧野さんの個展は、28日水曜日まで!2016年ラストの展示にぜひお出かけください!

 

 

町田かおる個展「旅行記」

今週の作家さんは町田かおるさんです。

HBファイルコンペvol.23では仲條正義さんの特別賞を受賞。今回が初めての個展開催となります。
今年の春に海外旅行をされた町田さん。ロシア・チェコ・ドイツ・ オランダで、見たり触れたりしたものを
黒のボールペン1色で描かれました。カタチや構図、デフォルメの楽しい作品たち、ぜひご覧いただきたいです。

 


ドイツ・ワイマールにある、ハウス・アム・ホルンという実験住宅を見に行った際の1枚。
その日は休館だったそうで、敷地を取り囲む柵越しでの見学となったそうです。
町田さんの気持ちが伝わってくるような、すこし寂しげな1枚。

 

 

つぎはぎの紙に描かれた大判の作品たち。
古紙のようなシワや染みのある紙は、町田さんのオリジナルの紙です。
どこかから発掘されたかのような、ユニークな質感。

 

 

壁一面に旅先で見つけたカタチたちがずらり54点。

 

現地で採集した植物や鉱物の展示も。44日間の旅の思い出がたくさん詰まっています。

これまで勤めていたデザイン事務所を離れ、今年の6月からフリーランスとして活動をはじめた町田さん。

イラストレーションのお仕事とデザインのお仕事の両方で活動していくのが目標とのことで、今後は装画や挿絵など、書籍のお仕事もやってみたいそうです。これからのご活躍が楽しみです。

そんな町田さんの門出となる初個展、ぜひお越しくださいませ!

 

海谷泰水個展「ものがたりの絵」

今週の作家さんは海谷泰水さんです。HBでの個展は約6年ぶりの開催となりました。
今回は誰もが知っている日本の昔話や世界の童話を、海谷さんならではの温かいタッチで描かれました。
桃太郎になれる顔ハメパネルや絵巻ものの展示など盛り沢山! ぜひお立寄りくださいませ!

『ものがたり絵巻』の一部

以前から、色々な物語を混ぜた絵を描いてみたかったという海谷さん。老若男女みんなが知っているもので楽しんでほしい!という気持ちから、世界中の物語をテーマに描かれました。あらゆるお話が一堂に登場する『ものがたり絵巻』は、みんなが同じ国に住んでいるかのようです。隅々まで見逃せません!

民芸の絵物語『つきしま かるかや』の、素朴なゆるさが大好きという海谷さん。いつか自分もこういうものが描きたい!と憧れていたそうです。そんな想いが今回の作品につながりました。海谷さんの純粋なタッチに心がほどけます!

『誕生!桃太郎』

桃太郎になれる顔ハメパネルは、海谷さんご自身が顔ハメをしたくて作ったのだそう!
お客さんに楽しんで帰ってもらいたいという気持ちも込められています。ぜひ撮影スポットにどうぞ!

『舌切り雀』

『シンデレラ』

わら半紙やダンボールに描いたり、マーカー、オイルパステル、色鉛筆など画材も様々なものに挑戦されました。繊細な優しいタッチもあれば、ぐいぐいと力強い線で描かれた作品も。海谷さんの自由な表現が楽しい作品たちです。

会場では、海谷さんの1点もののオリジナルグッズや、新刊絵本『みんなともだち』も好評販売中!キャラクターの心理描写や表情が見事に描かれています。ぜひ多くの方に読んでいただきたい1冊です!

海谷泰水個展「ものがたりの絵」は14日(水)17時までです。お見逃しなく!!

山本直孝個展「中世に迷い込んだ紳士たち」

今週の作家さんは山本直孝さんです。HBでの個展は約12年ぶりの開催です。
広告やパッケージ、挿絵など幅広くご活躍中の山本さん。
今回の作品は、なんとすべてマスキングテープで描かれています!
模様入りのテープはほとんど使用することなく、洋服の柄もすべて山本さんの手作り。
会場には虫めがねも設置! 隅々までじっくりとお楽しみください!

 

 

これまでは線画のタッチや、絵具のタッチで長年お仕事をされてきた山本さん。
元々は奥さんのコレクションだったというマスキングテープに着目し、4年ほど前からお仕事の合間に趣味で描いていたそうです。絵具で描くことも楽しいけれど、何かが違う…と感じていたそうで、マスキングテープの方がより自分に合っている画材だと気づいたそうです。使い始めは扱いに苦労したそうですが「でも、出来そうだな!」という気持ちの方が大きく、試行錯誤しながらも描き続けたそうです。描いていくうちに、マスキングテープのタッチでも仕事の依頼が来るように。そこから「この絵なら個展をやってみたい」と思い、今回の久しぶりの個展開催につながりました。

 

 

広告や男性ファッション雑誌、ビジネス雑誌等でスーツ姿の男性を描くことが多いという山本さん。
そんな、普段から描いているモチーフで、個展としておもしろく見せるにはどうしよう?というところが今回のテーマの起点となりました。スーツを突きつめていくと、昔の中世の人の服装や、トレンチコート(=兵士のために作られたもの)に繋がり、戦争や聖書にまで辿りついたそうです。作品には、王様と現代のスーツ姿の男性が一緒に登場する場面も! ユニークなアイデアが光る作品たちです。

 

 

昨年から今年にかけて、山本さんが表紙を手掛けられたNHKテキスト『ラジオ英会話』の原画も一堂にご覧いただけます!
お仕事に繋がったきっかけは、ファッション誌『MEN’S Precious』で描いた人物のイラストレーションを、NHKテキストの編集の方が書店で見てくださったとのこと。10年程前、山本さんはNHKテキスト中面の挿絵を描くご経験があったそうで、いつか表紙を描きたいと思っていたそうです。その夢が実現し、1年間山本さんのイラストレーションで彩られました! こちらもすべてマスキングテープで描かれています。

 

 

細かい作業ではありますがお仕事にもばっちり対応可能とのこと。印刷になってもテープを重ねた凹凸感や、切り口のやぶれ感など表情豊かです。今後も、このタッチを楽しんで見てもらえるよう続けていきたいそうです。他にもまだまだやれることがありそうだな、と山本さん。今後の作品も楽しみです!

収穫祭 鈴木成一個展「あおい」

今週の展覧会は、HBギャラリーで毎年開催されるココファームワイナリーさんとの企画展、収穫祭です。
ワインラベル制作をイラストレーターさんやデザイナーさんにお願いし、それに伴い個展を開催して頂きます。
今年の収穫祭記念ワインは、デザイナーの鈴木成一さんに制作いただきました!

 

<デザイン: 鈴木成一さん>

 

 

展示作品はワインラベルに使用されたお花、タチアオイで構成されています。
鈴木さんのいつものジョギングコースに咲いているというたくさんのタチアオイ。
かつて小川があった場所で、現在は緑道となっているそうです。

今年の5月〜7月にかけて撮影されたそうで、毎年その時期に自然と咲き、1ヵ月も経たずに枯れてしまうのだそうです。
そんな花々を見て、なにか出来ないかな?と思い今回の作品につながりました。

 

 

作品はサイン付き1点1万円で販売中です。会場でご購入いただいた方には、ワインを1本プレゼント。

今回の展示のために制作された作品集『あおい』(¥1,000)も好評販売中です!
鈴木さんならではのブックデザインで見応えのある1冊です。展示の記念にぜひどうぞ!

 

ココ・ファーム・ワイナリーで販売中の、
「収穫祭記念ワイン」は下記リンクよりお求め頂けます。
期間限定での販売となりますのでお早めにどうぞ。とても飲みやすく美味しいワインです。ぜひお試しくださいませ!

赤ワイン http://cocowineshop.com/SHOP/SAB-2820.html

白ワイン http://cocowineshop.com/SHOP/ABB-2821.html

和田誠個展「青い河馬」

今週はHBギャラリーでは毎年恒例の、和田誠さんの展覧会です。
今年はご自身で作られた俳句をテーマに絵を描かれました。
和田さんの味わい深い5・7・5の文字と、絵の組み合わせがなんとも愛おしい作品たち。
すべて新作・描きおろしです! お見逃しなく!

 

<和田誠さんのコメント>

ぼくは俳人ではありませんが、たまに句会に招かれて、頭をひねりながら
俳句を作ることがあります。自分の俳句に絵をつけるのも楽しいので、
今回俳句入りの絵を20点描きました。

 

  

  

 

俳句本も多数出されている和田さん。
これまで出版された『白い嘘』『連句日和』『連句遊戯』も展示にあわせて会場で販売しております。
展示の記念にぜひどうぞ!

 

  

  

 

会場では、和田誠さんの2017年壁掛けカレンダーのご予約を受付しております。
今回の展示作品をすべて収録予定! 1冊¥3000(着払い)で、12月中旬お届け予定です。展示の記念にぜひどうぞ!

 

HBオンラインショップでも展示作品をお取り扱いしております。
http://hbgallery.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=2054814&csid=0&sort=n

和田誠個展「青い河馬」は11月16日(水)17:00までです。ぜひお立寄りくださいませ!

 

原けい個展「淡水」

今週の作家さんは原けいさんです。ご自身初めての個展開催となりました。
今回は、原さんが自然に描けるモチーフとして”川”をテーマにされました。
直線を生かしデフォルメされた水辺の景色や人物など、原さんならではの独特な空気感が広がります。
原画ならではの、引っ掻き線のあるマチエールや色遣いをお楽しみください!

 

 

高校時代、美術部で油絵を描かれていた原さん。卒業後は美大へ進学し、現代美術を専攻されていたそうです。大学に入ってからは絵の制作から離れ、映像やコンセプチュアルアートについて学ばれました。

大学卒業後は、印刷会社へ就職。何か制作がしたいと思ったときに、絵だったら気軽にできそうだなと感じ、気分転換に絵の制作を再開します。その頃、大塚いちおさんやいとう瞳さんの作品を見て、抽象的な感じや自由な作風でありながら、普段の生活や社会とつながっているイラストレーションに心が動いたそうです。

 

 

高校の美術部時代、いい先生に恵まれたことで、絵を描く場の力の凄さを経験的に知っていたという原さん。社会人になってもそんな場所を求めていたそうです。そんな時に峰岸達さんの塾、MJイラストレーションズの存在を知ります。MJブログで生徒さんの作品を遡って閲覧してみると、入った当初から2~3年でどんどん成長している過程が見れたそうです。いい指導があるんだと思い、入塾することに。先生は個人それぞれの作家性を大事にしながら、イラストレーションとして成り立つか、きちんと締めてくれたと言います。MJに在籍した4年間、課題の提出で描く力もつき、近年ではペーターズギャラリーコンペ大賞や、チョイス年度賞入選にも輝きました。峰岸先生の熱量が、生徒の作品のクオリティにつながっていると感じるそうです。課題を提出するときも、内容が薄いんだったら枚数を出さないと!という気持ちになるのだそう。

 

 

人物を描くことにずっと苦手意識があったという原さん。ペーターズのコンペで鈴木成一さんから賞を頂いたときには、まさか人の目に止まるとは思ってもいなかったといいます。成一さんから頂いた”情緒を排した絵”という言葉がすごく腑に落ち、自分の描きたい絵がきちんと伝わっていたことが嬉しかったそうです。イラストレーションとして考えるとまだ課題は多いそうですが、どうしても出てしまう感覚や、忘れられない感覚を作品にしていいんだ、絵を描く理由はもっと違うところにあるのだから、と改めて自信につながったそうです。その後『小松とうさちゃん』の装画のお仕事で鈴木成一さんとのお仕事につながりました。

 

 

チョイスの入選がきっかけで、アートディレクターの川名潤さんからお仕事のご依頼も。直接絵を見てもらいに行くと、イラストレーションの現状のお話になったり、自分の作品以外にもたくさんのお話を聞く事ができてすごく楽しかったそうです。イラストレーション、デザイン、グラフィック全体に対して愛が溢れていて、そこに携わる人への愛情にも感動したそうです。

チョイスでは川名さん以外にも、大塚いちおさんやいとう瞳さんからの得点もあったそうで、以前から憧れのお二人に絵をいいと感じてもらえて嬉しかったそうです。原さんご自身、日本画も油絵もグラフィックも、色々な絵が好きでどんな絵を描きたいかまだ迷っていると言います。どういう軸を持つのかがご自身の今後の課題になりそうです。

 

普段の生活や仕事とは違い、絵だと個人の感じてきたことが自然と価値になる、そういうことで仕事になれるのは幸せだなと思うそうです。原さんの今後のご活躍が楽しみです。