宇都宮なお個展「唆された少女たち」
今回ご紹介するのは、2025年2月28日から3月5日に個展を開催された、宇都宮なおさんの展示インタビューです。
たくさんの作品を展示してくださった宇都宮さん。
鉛筆で描かれた作品や、鮮やかな色彩を使用した、近年制作の作品も並び、
見応え抜群の圧巻の個展となりました。
宇都宮さんが描く少女はどこか妖しげでありながら、目が離せません。
少女を描き始めた理由もお聞きしました。
会場の様子をインタビューと共にお楽しみください!
展示作品はオンラインショップでお取り扱い中です。
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ー宇都宮さんはパレットクラブのイラストコースで学ばれたことを機に、作家活動を始められたそうですね。
パレットクラブへ通われる以前は、ご自身の作品を発表することなどはされていたのでしょうか?
イラストコースで学ばれようと思われた、きっかけなどを教えてください。
パレットクラブへ通うまでは会社員をしていました。食品パッケージのデザインをしていたので、
仕事で絵を描くことはありましたが食べ物を描くことがメインでした。
今回の個展のような人物を描いて発表するとゆう事は全くしていなかったと思います。
コロナ禍になったときにリモートワークに切り替わり、
家にいて仕事するのであれば好きなものを描きたい・イラストレーターとか目指しても良いかも…
とゆう結構軽い気持ちで
イラストスクールを探してしました。
たまたまパレットクラブの受講生募集締め切りのタイミングに間に合ったので通うことにしました。
ー宇都宮さんがInstagramを始められた2020年は
クレヨンで犬の絵を描かれています。
現在のような墨と水彩を使われるようになった経緯をお伺いできますか。
私がパレットクラブに通うようになった時期はコロナ禍でした。
描いた絵をInstagramで発表する人が急増している印象があり、
私もたくさんの方に絵を見ていただきたい気持ちはあったので描いたらUPするようになりました。
Instagramを始めた頃の絵は課題に対して描いていたものが中心で、
相性の良い画材選びや紙選びをしていました。
自宅での作業なので手頃な画材を使いたかったというのもあり、
クレヨンや色鉛筆などもともと持っていたものを使ってざっくり描いていました。
パレットクラブに通ううちにホラーとか描いてみたら?とゆうコメントを先生から頂いて、
ホラーなら暗いイメージかなぁ〜と思って鉛筆でモノクロ絵中心になっていきました。
また、個展を開催するようになってより多く方と話したりする機会が増え、
そのなかで仕事がしたいな〜と相談すると色が使えたほうが仕事の幅が広がるよと
コメント頂いたことがきっかけで水彩や墨を使うようになりました。
描く時は使いやすさや描き心地の良さを1番大切にしているので今使っている画材に落ち着きました。
ー宇都宮さんは2022年にUltraSuperNew Galleryで初個展を開催以後、
精力的に活動され、今回は5回目の個展となりました。
HBでの個展は「唆された少女たち」と題し
少女を描いた作品を中心に展示されています。
宇都宮さんが少女を描きたいと思われた理由などをお伺いできますか?
初めての個展の際に、少女の抱える心情を描きたいと思ってから自主制作で描くモチーフは少女がメインです。
あとは少女にずっと憧れがあるので描いているのかと思います、もうあの頃には戻れないので…。
怖い女の子たちを描いているとよく言われますが、少女たちは私によって怖い少女を演じていて本心ではないのです。
だから彼女たちの印象は怖いよりちょっとコミカルだと自分では思ってます。
女の子って何事も演じるのが上手いので、描きたい気持ちにも繋がっていると思います。
ー宇都宮さんは文芸誌「小説トリッパー」(朝日新聞出版)での挿絵を1年間担当されました。
こちらではどのようなテーマで描かれたのでしょうか。
何かお題はあったのでしょうか。
普段の作品制作と比べて、
描く意識に何か変化はありましたか?
小説トリッパーの挿画のお仕事は、「抽象よりはちょっと具体的な絵で、ものや動物や植物を自由に描く」
とゆうようなテーマをいただきました。動物なんだけど動物じゃない…みたいなことだったと記憶してます。
極力人物を描かないようにして、あとは自由に実験的に好きなように描かせていただきました。
普段描く少女は思い出に浸りながら描いたり描きたい絵を素直に描いたりするのに対して
挿画は最近の出来事や散歩してる時の周りの風景からイメージしたり、絵日記のような感覚でかいたり、
アイデアスケッチを書き溜めて見返しても面白いと思えるものを描いたり、頭の体操のような感覚で描きました。
トリッパーの挿画を描くにあたってたくさん散歩してネタを探したように思います。
ー宇都宮さんの今後の展示予定や、
今後挑戦されたいこと、
絵描きとしての展望などをお聞かせください。
今後は4月にアートコンプレックスセンターでのグループ展への参加や6月末からは大阪で個展があります。
他にも個展がある予定なのでお知らせはInstagramをチェックしていただけたら嬉しいです。
絵を通して出会いがたくさんあると良いなと思うので、
今後も制作して発表する場を設けられるように活動していきたいです。
個展には音楽をやっている方がきてくれたのですが、
音楽に関わる仕事はしてみたいと思っているのでご縁があれば嬉しいです。
まだ挑戦はできてないんですが、絵を連作で描くことがあるので、
連作の描き方を工夫して漫画みたいに描けるように取り組んでいこうと考えてます。
インタビュアー 須貝美和
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