タカヤ ユリエ & Miltata二人展「Lakeward」
1.今回の展覧会のタイトル「Lakeward」に込めた思いと、二人展を開催されようと思ったきっかけや背景などをお伺いできますか?
タイトルの「Lakeward」は架空の街の名前です。
街の名前を決めたほうがいいねと二人で話す中で、
一番最初から二人とも共通して大きな湖がある街をイメージしていて、湖に関係する言葉を探す中でしっくりくる雰囲気だった言葉が、Lakewardでした。
Lakewardは「湖の向こう側」という意味があり、今回の余白を感じる展示にぴったりだなと思い決めました。
展示開催のきっかけは本当にささいで、展示を一緒にやりませんか?とSNS上でコメントしたことがきっかけです。
元々2人とも共通点が多いこともありましたが、まずタッチが全然違うので、
どんなことができるだろう?と話しているときに、それぞれの視点で一つの事を描いていったら面白いんじゃないか?ということで、今回の展示になりました。
2.制作方法について、画材やソフト、発想の仕方などお伺いしたいです。
(タカヤ)
iPadでAdobe Frescoを使って作画しています。
発想の仕方としては、旅行先でふと出会うロケーションや、そのとき感じた心地など、自分の経験を起点にすることが多いです。
旅行は、時間や体験を贅沢に味わえる機会なので、そこで得た(瞬間的にでも)心が満たされた経験を持って帰って、また素敵に暮らしていこうと思えます。
その感覚を絵の中に宿している感じがあるので、私のパーソナルワークは、自分の実生活よりも晴れ晴れとしていて理想的なロケーションになることが多いです。
(Miltata)
PC+CLIP STUDIO PAINTで制作をしています。
僕はあまり感情を強く前に出す絵よりも、図鑑や説明書の図解のような、どこか客観的でフラットな表現に惹かれます。
なので、まずは形や構造をゆっくり整理をし、そのものらしさのような小さなクセが見えてくるので、それをそっと絵に残せたらいいなと思っています。
そうやって少しだけ何かの気配を感じような絵になるように制作しています。
3.好きなイラストレーターや影響を受けた作家などを教えて下さい。
(タカヤ)
山口洋祐さん、坂内拓さん、武政諒さんです。
イラストレーターになる前は全く別の学歴・職歴を歩んでいたので、イラストレーションの世界に関心を持ったのも2020年頃からと割と浅く、
現役で活躍される様々な国内イラストレーターさんの作品をSNSで見ていて、この3名の方の、大らかでハッとするような世界観をまとった風景に、心を動かされました。
まだ自分がこの世界に入るなんて微塵も思っていないその頃に、いつか私も風景を描きたいと思うきっかけをいただいたように思います。
(Miltata)
大友克洋さん、安野光雅さんの2名です。
1人目の大友克洋さんは子供の頃、父親が読んでいたものをこっそり読んで衝撃を受けたことから始まり、
ドライでストイックな描き込みによって伝わる表現は僕にとって一番影響を与えた人だと思います。
2人目の安野光雅さんも同じく子供の頃に学校の図書館で触れ、図鑑好きになったきっかけの人でもあります。
中でも「あいうえおの本」が特に好きで、この本に登場する静物は正確でとてもフラットな表現なのですが、
線の揺らぎや柔らかい温かみのあるタッチがとても心地よく、僕も描く絵はこうありたいなと常に思っています。
4.近年の絵のお仕事の中で、印象に残ったものはありますか?
(タカヤ)
それぞれの案件ごとに課題や思い入れ、担当してくださった方との思い出があるので難しいですが、
アートディレクターの方やエンドクライアントの方と絵について何度も深く意見交換ができたお仕事ほど印象に残っています。
そういった意味ではみずほ銀行様の「みずほのアトリエ」や、LIXIL様の「2026年度カレンダー」、西南学院大学様の「クリスマス広告用アニメーション」など。
(Miltata)
小学館まどあけずかんの「しょくぶつ」「たてもの」です。
イラストレーターとして活動を始めるにあたり、目標のひとつでもあった「図鑑の仕事をする」が叶ったお仕事であり、自身も子育てしているこのタイミングで
子供に自分が関わった本を読んでもらえることがとても幸せでした。
5. お二人それぞれの今後挑戦したい制作や、お仕事などありましたらお聞かせください。
(タカヤ)
だれかの暮らしを心地よく満たして、ポジティブな方へ持ち上げてくれる製品やブランドが好きなので、ライフスタイル系や暮らしに関わるブランドのプロジェクトにイラストレーターとして関わりたいです。
また、人生の半分以上を音楽に支えられて生きてきたので、クラシックジャンルの音楽系出版のお仕事も目標の一つです。ミルタタさんも私も吹奏楽出身ということもあって、今回の「Lakeward」という街は音楽活動が盛んという設定が自然発生的に出てきて、たくさん楽器演奏の絵を描けて嬉しかったです。
(Miltata)
いつか絵本に挑戦したいと思っています。
ありがとうございました!







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