妹尾真智子個展「Pocket Safari −ポケット サファリ−」
今週の作家は妹尾真智子さんです!
1.今回の個展タイトル「Pocket Safari −ポケット サファリ−」に込めた思いをお聞かせください。
この展示では、動物のおもちゃや造花を使い、家の中という小さく身近なスケールの視点から、手の届く距離に探索できる別の世界がある、という思いでこのタイトルにしました。
本当のサファリは生きた動物を車などに乗って広大な土地を探索すると思うのですが、今回は
2.今回この個展の準備はどのように進めていきましたか?楽しかったことや大変だったことなどお伺いしたいです。
最近の3、4年は毎日A4サイズの紙やイラストボードに絵を描く時間を生活の中に組み込んで、描くことを身体に馴染ませるような感じで続けました。「あぁこの感じが素敵だから、面白いから、消える前に閉じ込めたい」と感じている箇所が強めに絵に出てればいいという考えで毎日描いていきました。
楽しかったことは、動物のフィギュアや小物や造花を並べたり手に取ったりして、配置や色のアイディアなど無限にでてくる感覚を得られるのはいつも楽しい瞬間です。クウォッカなどよく知らない動物も何度もかたちを描いていると知らないのに特徴を知り得た気持ちになったりしました。
大変だったことは、描き込みすぎず、絵として成立するのかの最低ラインと自分が心地がいいと感じる構成のバランスをとることでした。途中でうまく行かなくても最後まで描いて絵がひとりで立てるよう工夫しました。
3.妹尾さんは動物を描くことが多いようですが、どのような経緯で今の作風にたどり着いたかお聞かせいただけますか?
山田博之さんのイラスト講座の課題で、身近なものを見て描くという課題が出ました。私は家にたくさんあった動物のおもちゃを目の前に置いて全方向から描いてみました。イギリスで学んだドローイングの感覚も同時に思い出し、このモチーフで進めていきました。それがきっかけです。
言葉を使わない箱庭遊びのような感覚で毎回違う発見があり、自然に続きました。小さなスケールですが、おもちゃの動物や小物の輪郭線をなぞるように描いているので目から手へそのまま動きが伝わる感覚があります。それらが今の作風につながっています。
4.妹尾さんは、立教女学院短期大学英語専攻科を卒業後、ロンドン芸術大学 Chelsea College of Arts Fine Art(BA)を修了されています。
ロンドンではどのような学びがあったかお伺いできますか?
ロンドンには5年間住んでいて、イラスト、アートという前に、まず、言語や習慣など日本とは違ったので戸惑いましたが周りの学生も同年代だったので周囲に助けられながらやっていたと思います。
Chelseaでは作品に対しては技術よりも考え方や態度を繰り返し問われるものでした。なぜそれを作るのか、どんな前提にたっているのか、などです。かなり細かく言葉にして説明することを求められました。長い説明とその作品が完全にマッチしていないと合格ではないという感じでした。
例えるなら、エッセイストや研究者がその考えに即した作品をつくる、という感覚です。とにかく言葉と思考が先に来るというやり方でしたので当時私の中に普通にあった、「間」や「沈黙は金」という考えは詩やファンタジーの部類だったんじゃないかと思います。英語の構造上、ぼんやりとしたものも明らかに言語化すべき習慣は自分ではなくなるような辛さがありました。
ロンドンはそれまでの自分が揺らぐような心細い日々でしたが世界の名画や建築物がいつも隣にある環境は刺激的でした。
5.今後挑戦したいお仕事や作品制作など教えてください。
パッケージなど日常の中で手に取れる形で絵が存在することにも挑戦してみたいです。スケールを変えるという意味で壁画や絵本もやってみたいです。
また、目や手を使って物体の境界線をなぞるような子供向けのワークショップなど平面から空間に広がっていく制作にも興味があります。
ありがとうございました!







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