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白村玲子個展「海潮音」

今週の作家さんは、HBスタジオのデザイナーでもある白村玲子さんです。
上田敏氏によって翻訳された海外の詩集「海潮音」を読み描いた絵を
ポスターとしてデザインし展示しています。イラストレーション、タイトルロゴ、デザインまですべてお一人で手掛けられたそうです。白村さん独自の解釈で描きおこしたことで、詩の世界がぐっと身近に感じられるような
親しみやすい印象に変わりました。ギャラリーの空間を存分に生かした、 迫力のある展覧会となっております。
ぜひご覧くださいませ!


 

– 今回のテーマについてお聞かせください。

上田敏氏がヨーロッパの人たちの詩集を翻訳した「海潮音」をテーマにしました。
昔から自分の部屋にあった詩集で、いつからあるのかは忘れてしまったのですが
変に思い入れがある1冊です。引っ越しをしても捨てられず、ずっとそばにある本。
今まで気にしていなかったのですが、個展のテーマを決める際に
こんな本があったなぁと思い出し、読み込んで今回の作品を描きました。

– 個展のテーマ決めは悩みましたか?

わりと時間がかかりました。
以前出品したHBのファイルコンペの作品では、身の回りのものを描いたのですが、
自分はこうじゃない気がする…と思った時間がありました。
でも今回は自分に近いテーマを見つけられたと思います。

– かっこいい展示になりましたね。ポスターとして展示した理由はありますか?

イラストレーションでポスターを刷ってみたいという気持ちが以前からあったので、
こういう機会をいただいたので挑戦してみようと思いました。

– 迫力が出ましたね。質感もおもしろいなと思いました。どのような技法で描かれているのですか?

版を作って、ステンシルのような技法で描き、パソコン上で合成しています。

 

 

– それぞれの作品に入れられた「海潮音」のロゴもすてきですね。

最後まで悩んでいた部分です。
詩集の本なので、自由にやりすぎても違うな…といろいろ考えました。

– 自然なロゴで作品と合っていると思います。
白村さんは、イラストレーションのお仕事ではどんなことがやりたいことですか?

装丁のお仕事がやりたいです。自分はデザインもイラストレーションも勉強しているので
一度、文字やデザイン、イラストレーションまで一通りやってみたいです。

 

 

– はじめての個展で大変だったなと感じたことはありましたか?

最初はもっと単純なものを描いてたのですが、半分くらい描いてみてふと立ち止まる時間がありました。
ギャラリーのスペースを考えると、この作品ではダメかも…と。
またゼロからスタートし描き直したことが大変でした。勢いに乗ってガーっとやってもダメだなと。

– 詩からイメージを描くのは難しかったですか?

さっぱりわからない詩も中にはあったのですが、それも「自分はこう思う」と好きにやりました。
文章にとらわれ過ぎず、なにかキーになる言葉を探して描きました。

 

 

– すきな詩はありますか?

「よくみるゆめ」という詩が好きです。
「よくみる夢に知らない女のひとがいる、でも見たことのある人」といった
不思議だけど、そういう夢をみることがあるよなぁといちばん共感した詩です。

– 最後になりますが、今後制作していきたいものなどお聞かせ頂けますか?

もっと印刷技法などこだわって作ってみたいと思います。
イラストレーションに関しては、原画もしくは原画に近いものでお見せできたらいいなと…精進します!
これからも本や詩をもっと読んで、それに合った絵を描くにはどうしたらいいか、勉強していきたいと思います。

– ありがとうございました。今後益々のご活躍、楽しみにしています!

 

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