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1月2018

楓真知子個展「ひかりがすき」

今週の作家さんは楓真知子さんです。HBでは初めての個展開催です。ノート展大賞受賞やチョイスでの多数入選で注目が集まっている楓さん。人物、モノ、動物、どれを描いてもエネルギー溢れるタッチが魅力です。深い色彩のなかにきらめくたくさんの色が美しい作品たち、ぜひご覧くださいませ!

 

「髪かざりのよる」

 

大阪ご出身の楓さん、大学時代は趣味で社会人向けの絵画教室に通いデッサンを学ばれました。イラストレーターは憧れの存在だったそうですが、当時はどんなものなのか実態がわからなかったとのこと。まずは大阪のデザイン事務所へ絵の売り込みへ。色々なタッチが求められる世界と知り、自分はイラストレーターは無理かな…とも思ったそうです。それでも絵を描くことが好きで東京へ出ることを決意。7年前に上京し、グッズを作り販売するなど作家活動をはじめたそうです。その頃、峰岸達さんのMJイラストレーションズの存在を知り入塾。プロを目指す人たちが集まった、レベルの高いたくさんの絵に触れ「自分は枚数を描いていない」と気づいたそうです。それから毎日毎日、絵を描く日々が続いたそうです。

 

「秋が来たよ」

「機関車」

 

今回がギャラリーでの初めての個展。失うものはない!好きなものを描こう!という気持ちで、コツコツと枚数を重ねたそうです。色味は今までよりも落ち着かせ、ご自身でも描きやすくなったとのこと。2017年はとにかく絵を描く年にした、と楓さん。描いたらうまくなると信じて、とにかく描き、182枚の中から厳選された作品が並びました。今後イラストレーションのお仕事もどんどん挑戦してみたいそうです。ますますのご活躍が楽しみです!

 

「なずな」

「よそいき」

 

HB塾第4期生 募集のお知らせ

2016年10月よりスタートしました「HB塾」、第4期生の募集がはじまりました。

この塾は、イラストレーターとしての扉を開けながらも、
入り口で立ち尽くしている人のためのスクールです。
次のステップに進みたいという方々、ぜひご応募ください。

ご参加をご希望の方は、内容をよくご確認の上
ご応募くださいませ。

※クリックで拡大・ダウンロード用データにジャンプします。

(デザイン・イラストレーション: HB STUDIO 藤井紗和)

 

お問い合わせ

HBスタジオ 藤井
hbc@viola.ocn.ne.jp

植田まほ子個展「食の和」

今週の作家さんは植田まほ子さんです。今回が初個展となりました。
食べ物を主役に描く植田さん、今回は大好きな和食を大きなキャンバスにどーんと描かれました!
器や盛りつけにもこだわった、美しく楽しいお料理の数々をお見逃しなく!

 


今回描かれたのは、実際に植田さんが食べたり見たりしたお料理。そのなかでも特に植田さんの大好きなものばかりを集めました。料理をするのもお好きだそうで、魚がうまく焼けたときの焦げの質感や、器を選び綺麗に盛りつけできたときなどには、写真を撮っておきストックするそうです。画材はアクリルガッシュ、一番大きい絵は30号のキャンバスに描かれています。ぜひ原画をご覧いただきたいです!

 

 

イラストレーターとしての活動を始められたのはつい最近という植田さん。これまで銀行員6年、Webデザイナー2年を経験されています。やっぱり自分のやりたいことをやろう!と決意し、約2年前からお仕事をしながら絵を学ばれたそうです。昨年は絵のお仕事を経験したり、「UNKNOWN ASIA」でグランプリノミネート
や審査員のしんやまさこ賞を受賞するなど、嬉しい1年だったそうです。

 



和食以外も、食べ物は何でもお好きという植田さん。お仕事では色々なジャンルのお料理を描いてみたいそうです。
大きな絵を描くのが楽しいそうで、何か活かせるお仕事があればぜひ!とのこと。今後のご活躍が楽しみです!

 

 

村上幸織個展「きのうのいつか」

今週の作家さんは村上幸織さんです。HBでは初めての個展開催です。
生い茂った植物のなかに生息している小さくユニークな生きものたち。それらの目線で描かれたような、現実ではないどこかの不思議な世界をお楽しみください!

「かくれんぼ」

 

昨年のはじめ頃から制作をはじめたという今回のシリーズ。自然と人工のものがまざった絵を描いてみたいという思いがあったそうです。コンクリートの建物にまとわりつくように生えた植物、山奥にかけられた吊り橋、石垣を覆い尽くす植物たち…。生きものが登場しない作品からは自然の脅威を感じるような迫力があります。

 

「駐車場」

「泥棒」

 

はじめに風景を描き、そこから物語を膨らませて生きものを描くそうです。風景は生まれ育った北海道の景色や、現在住んでいる土地で気になった場所など。リアルな自然の色彩や筆致から、写真とはまた違った、村上さんにしか見えない空気が感じられます。

 

「逃げ道」

 

今後、イラストレーションのお仕事は何でも挑戦してみたいとのこと。本の装画や絵本は特にやってみたいお仕事だそうです。すでに2冊の絵本の構想があるとのこと! 今後のご活躍も楽しみです。

 

「冷たい風の日」

 

工藤由紀子個展「街角」

新年はじめの展示、今週の作家さんは工藤由紀子さんです。HBでは初めての個展開催となりました。
ぐいぐいと描かれた線と、おもいきりの良い余白が心地よい工藤さんの作品。日常の愛おしい情景の数々をお楽しみください!

 

 

普段から身近な風景をテーマに描かれている工藤さん。春に見かける少し制服が大きい新入生たち、朝の慌ただしい通勤の風景、電線にとまるたくさんの鳥…など、どこかですれ違ったり見かけたことのある人物や風景が描かれています。線はやわらかな茶色のコンテで力強く引いているとのこと。黒色だとはっきりしすぎている気がするそうで、セピアのやわらかな印象が気に入っているそうです。

 

 

 

子供の頃から絵を描くことが好きだった工藤さん、大学は京都造形大の文化財科学コースへ進み、修復に関わる勉強をされていました。まわりにも絵を描く人が多かったことで、自分も何か描いてみようと思い再び絵を描くように。イラストレーションの雑誌を見て、自分の絵も普段の生活で目にふれるようなものになったらいいなと思い、少しずつイラストレーションの仕事を意識し始めたそうです。

 

 

絵の具だと思ったように1枚を描き上げられなかったそうですが、線画だと学生時代に落書きをしていた頃のように、すんなりと描けるようになったそうです。お仕事では様々な媒体に挑戦してみたいと工藤さん。自分の絵に文字が入るとどうなるか楽しみとのこと。今後のご活躍も楽しみです!