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2月2017

コバヤシヨシノリ個展「そこにあるもの」

今週の作家さんはコバヤシヨシノリさんです。HBギャラリーでは初めての個展です。

あの日出掛けた海の町、塩の香りの風が強い日、家を抜け出して見上げた星空、渡すか迷ったプレゼント…。ステンシルで描かれた、透明感のある繊細な作品をぜひお楽しみください。

 

 

元々ブライダルの受注のアレンジメントのお仕事をされていたコバヤシさん、お客様にアレンジメントのイメージを確認するためにお花のラフを描いていく中で、子どもの頃に好きだった絵を描く楽しさを思い出し、そこから3年間ほど独学で制作に打ち込んだそうです。

 

 

そこから鈴木成一さんの塾に通い、講評してもらう中で徐々に自分のタッチを見つけていったコバヤシさん。お仕事として求められる絵も意識するようになっていきました。絵葉書を定期的に送ったり、アピールする中で、少しずつお仕事も増えてきたそうです。

 

 

お花のお仕事をしていた時に意識していたバランスが、絵の仕事でも生かせていると実感されているそうです。今は装丁や小説の挿絵など文藝のお仕事が主なコバヤシさん、広告や様々な分野のお仕事にもぜひ挑戦してみたいそうです。今後のご活躍が益々楽しみです!

 

柿本芳枝個展「冬のこと」

今週の作家さんは柿本芳枝さんです。HBでは初めての個展です。
春を待つ小鳥たち、お気に入りのドーナツとコーヒー、雪景色と赤い南天の実…柿本さんの好きな冬にまつわるシーンが丁寧に描かれました。オイルパステルで描かれた、深みのある色彩とやわらかなタッチ。そっと寄り添ってくれるような優しい作品たちです。ぜひお立寄りくださいませ。

 

『食事の支度』

 

徳島県生まれ、愛知県立芸術大学デザイン専攻をご卒業後、上京された柿本さん。大学4年生から本格的に絵を描き始めたそうです。少人数の学校で、思い思いに好きなことに専念できたという学生時代。柿本さんはイラストレーションの道に進むことを決心しました。アクリルや水彩などあらゆる画材を試し、現在のオイルパステルのタッチが一番自分にしっくりきたのだそうです。上京後は出版社やデザイン事務所へ売り込み、コンペに応募したり展示に参加したりと、すこしずつお仕事に繋げていったそうです。

 

『ドーナツとコーヒーのある朝食』

『星降る夜』

冬がお好きな柿本さん。新作では白を基調とし、外の冷たい空気や、部屋のほっとするような暖かさを表現されました。幾重にもなった深い色彩と、ひっかくように削られた線が柿本さんの魅力です。
本がお好きだそうで、今後は装画のお仕事をもっと経験してみたいそうです。

 

『雪の日のおとしもの』

 

ポストカードやハンカチ、レターセットなど、手紙舎さんと制作されたグッズも充実しています。展示の記念にぜひ!

 

柿本芳枝さんのサイトhttp://yoshiekakimoto.blogspot.jp/

加藤麻衣個展「図鑑」

今週の作家さんは加藤麻衣さんです。ご自身初めての個展開催となりました。
子どもの頃から図鑑の挿絵を見るのが好きだったという加藤さん。作品には恐竜の骨、サメの歯、小さな鉱石たち…など、加藤さんの大好きなものがちりばめられています。自分だけの宝物をみつけたような、うれしい気持ちになる作品たちです!ぜひご覧いただきたいです!

 

『にわ』2016

 

昔から絵を描くのがお好きだったそうで、これまでほぼ独学で絵を描かれてきました。ネット上のお絵描き掲示板で絵を発表したり、イラストレーターの玉川桜さんとの2人展など、展示も多数開催されています。個展は今回が初めて。2011年頃から今年にかけて描きためていた作品を中心に展示しています。

 

『わらってる』2016

『rope』2016

パネルやキャンバスに描いたり画材もさまざま、タッチの変遷もうかがえます。3年程前から植物や化石を描くようになり、ご自身のテーマにもなっているようです。なかなかタッチが定まらなかったそうですが、最近になり少しずつ決まってきたとのこと。シャープペンシルの線が好きで、そのまま生かす技法を描きながら模索していたそうです。

 

『植える人』2016

 

コラージュのような感覚で絵を描いているそうで、失敗した絵は切り貼りしてまた新しい作品が出来上がるそうです。1年くらいかけて、少しずつ完成に近づける作品もあるとのこと。これからはもっと色んな色を使って描いてみたいそうです。絵のお仕事はこれから広げていきたい、と加藤さん。どんどん進化していく作品、今後も楽しみです!

 

『恐竜(赤)』2017

 

加藤麻衣さんサイトhttp://mjinko.flavors.me/ 

モリナオミ個展「絵のかけら」

今週の作家さんはモリナオミさんです。HBでは初めての個展開催です。
クレヨンで描かれた、温かみのある色彩とフォルムが愛らしい作品たち。オブジェやモビールなどの立体作品も!オリジナルの絵本『やまへいくと』のしかけのある展示もぜひお楽しみください!

 

 

15年程前からイラストレーターとしてご活躍中のモリさん。お仕事では鉛筆の線画にデジタル着色の表現が多いそうです。今回の展示ではクレヨンでのびのびと描かれた手描きの作品が展示されました。これまでの線画のタッチ以外にも、今回のような自由な作風でもお仕事を広げられたらいいな、とお話してくださいました。

 

 

会場のあちらこちらに飾られたオブジェ。海岸で拾った貝殻や石ころ、それらを家に帰って並べている…そんなイメージが「絵のかけら」というタイトルに込められているそうです。モリさんの展示も、家に帰ってから「あぁ、楽しかったなぁ…」とふと思い出したくなります。

 

 

 

 

デザイナーのご友人と組まれた”gohon部”で制作された絵本『やまへいくと』。
主人公と一緒に進む道が選べるユニークな絵本です!

 

 

雑貨やテキスタイル、舞台美術にも興味があるそうで、いつかお仕事でも手がけてみたいそうです。
絵本やオブジェ、モビールなどご自身で何でも作れるモリさん。お仕事でもどんどん広がっていきそうです!