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11月2016

収穫祭 鈴木成一個展「あおい」

今週の展覧会は、HBギャラリーで毎年開催されるココファームワイナリーさんとの企画展、収穫祭です。
ワインラベル制作をイラストレーターさんやデザイナーさんにお願いし、それに伴い個展を開催して頂きます。
今年の収穫祭記念ワインは、デザイナーの鈴木成一さんに制作いただきました!

 

<デザイン: 鈴木成一さん>

 

 

展示作品はワインラベルに使用されたお花、タチアオイで構成されています。
鈴木さんのいつものジョギングコースに咲いているというたくさんのタチアオイ。
かつて小川があった場所で、現在は緑道となっているそうです。

今年の5月〜7月にかけて撮影されたそうで、毎年その時期に自然と咲き、1ヵ月も経たずに枯れてしまうのだそうです。
そんな花々を見て、なにか出来ないかな?と思い今回の作品につながりました。

 

 

作品はサイン付き1点1万円で販売中です。会場でご購入いただいた方には、ワインを1本プレゼント。

今回の展示のために制作された作品集『あおい』(¥1,000)も好評販売中です!
鈴木さんならではのブックデザインで見応えのある1冊です。展示の記念にぜひどうぞ!

 

ココ・ファーム・ワイナリーで販売中の、
「収穫祭記念ワイン」は下記リンクよりお求め頂けます。
期間限定での販売となりますのでお早めにどうぞ。とても飲みやすく美味しいワインです。ぜひお試しくださいませ!

赤ワイン http://cocowineshop.com/SHOP/SAB-2820.html

白ワイン http://cocowineshop.com/SHOP/ABB-2821.html

和田誠個展「青い河馬」

今週はHBギャラリーでは毎年恒例の、和田誠さんの展覧会です。
今年はご自身で作られた俳句をテーマに絵を描かれました。
和田さんの味わい深い5・7・5の文字と、絵の組み合わせがなんとも愛おしい作品たち。
すべて新作・描きおろしです! お見逃しなく!

 

<和田誠さんのコメント>

ぼくは俳人ではありませんが、たまに句会に招かれて、頭をひねりながら
俳句を作ることがあります。自分の俳句に絵をつけるのも楽しいので、
今回俳句入りの絵を20点描きました。

 

  

  

 

俳句本も多数出されている和田さん。
これまで出版された『白い嘘』『連句日和』『連句遊戯』も展示にあわせて会場で販売しております。
展示の記念にぜひどうぞ!

 

  

  

 

会場では、和田誠さんの2017年壁掛けカレンダーのご予約を受付しております。
今回の展示作品をすべて収録予定! 1冊¥3000(着払い)で、12月中旬お届け予定です。展示の記念にぜひどうぞ!

 

HBオンラインショップでも展示作品をお取り扱いしております。
http://hbgallery.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=2054814&csid=0&sort=n

和田誠個展「青い河馬」は11月16日(水)17:00までです。ぜひお立寄りくださいませ!

 

原けい個展「淡水」

今週の作家さんは原けいさんです。ご自身初めての個展開催となりました。
今回は、原さんが自然に描けるモチーフとして”川”をテーマにされました。
直線を生かしデフォルメされた水辺の景色や人物など、原さんならではの独特な空気感が広がります。
原画ならではの、引っ掻き線のあるマチエールや色遣いをお楽しみください!

 

 

高校時代、美術部で油絵を描かれていた原さん。卒業後は美大へ進学し、現代美術を専攻されていたそうです。大学に入ってからは絵の制作から離れ、映像やコンセプチュアルアートについて学ばれました。

大学卒業後は、印刷会社へ就職。何か制作がしたいと思ったときに、絵だったら気軽にできそうだなと感じ、気分転換に絵の制作を再開します。その頃、大塚いちおさんやいとう瞳さんの作品を見て、抽象的な感じや自由な作風でありながら、普段の生活や社会とつながっているイラストレーションに心が動いたそうです。

 

 

高校の美術部時代、いい先生に恵まれたことで、絵を描く場の力の凄さを経験的に知っていたという原さん。社会人になってもそんな場所を求めていたそうです。そんな時に峰岸達さんの塾、MJイラストレーションズの存在を知ります。MJブログで生徒さんの作品を遡って閲覧してみると、入った当初から2~3年でどんどん成長している過程が見れたそうです。いい指導があるんだと思い、入塾することに。先生は個人それぞれの作家性を大事にしながら、イラストレーションとして成り立つか、きちんと締めてくれたと言います。MJに在籍した4年間、課題の提出で描く力もつき、近年ではペーターズギャラリーコンペ大賞や、チョイス年度賞入選にも輝きました。峰岸先生の熱量が、生徒の作品のクオリティにつながっていると感じるそうです。課題を提出するときも、内容が薄いんだったら枚数を出さないと!という気持ちになるのだそう。

 

 

人物を描くことにずっと苦手意識があったという原さん。ペーターズのコンペで鈴木成一さんから賞を頂いたときには、まさか人の目に止まるとは思ってもいなかったといいます。成一さんから頂いた”情緒を排した絵”という言葉がすごく腑に落ち、自分の描きたい絵がきちんと伝わっていたことが嬉しかったそうです。イラストレーションとして考えるとまだ課題は多いそうですが、どうしても出てしまう感覚や、忘れられない感覚を作品にしていいんだ、絵を描く理由はもっと違うところにあるのだから、と改めて自信につながったそうです。その後『小松とうさちゃん』の装画のお仕事で鈴木成一さんとのお仕事につながりました。

 

 

チョイスの入選がきっかけで、アートディレクターの川名潤さんからお仕事のご依頼も。直接絵を見てもらいに行くと、イラストレーションの現状のお話になったり、自分の作品以外にもたくさんのお話を聞く事ができてすごく楽しかったそうです。イラストレーション、デザイン、グラフィック全体に対して愛が溢れていて、そこに携わる人への愛情にも感動したそうです。

チョイスでは川名さん以外にも、大塚いちおさんやいとう瞳さんからの得点もあったそうで、以前から憧れのお二人に絵をいいと感じてもらえて嬉しかったそうです。原さんご自身、日本画も油絵もグラフィックも、色々な絵が好きでどんな絵を描きたいかまだ迷っていると言います。どういう軸を持つのかがご自身の今後の課題になりそうです。

 

普段の生活や仕事とは違い、絵だと個人の感じてきたことが自然と価値になる、そういうことで仕事になれるのは幸せだなと思うそうです。原さんの今後のご活躍が楽しみです。