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5月2020

5/29(金)~6/3(水)の営業時間変更のお知らせ

5/29(金)~6/3(水)に開催される伊藤ハムスター個展「Hamster Box」は
緊急事態宣言解除に伴い、下記の営業時間へ変更させていただきます。

5/29(金)…11:00~18:00

5/30(土)…11:00~18:00

5/31(日)…終日休廊

6/1(月)…11:00~19:00

6/2(火)…11:00~19:00

6/3(水)…11:00~17:00

 

お間違いのないよう、お気をつけてお越しくださいませ。何卒宜しくお願い申し上げます。

出口えり個展「隙間から見てる」

今週の作家さんは出口えりさんです。HBでは昨年の3月以来、2回目の個展開催となりました。第37回ザ・チョイス年度賞では見事大賞を受賞された、今注目の作家さんです!2017年から描きためていたオリジナル作品や、最新のお仕事の原画、新作のグッズやZINEもお楽しみに!

チョイス年度賞受賞作品「昼の戸棚は案外暗い」

 

昨年の3月に開催した初個展で、戸棚の中を描いた作品「昼の戸棚は案外暗い」とが思いがけず好評だったという出口さん。飾ってみるまで自分ではよくわからなかったそうで、描き直そうかとも思っていた程だったとのこと。でも皆に良いと言われているのだから、この絵をもっと表に出してあげたいという想いになり、様々なコンペに挑戦されていたそうです。何度目かの挑戦で、イラストレーター・丹地陽子さんの目にとまりザ・チョイスに入選。そして今回の年度賞大賞という大きな結果に繋がりました。この絵に魔力があるなと思っていたので、ひょっとしたら賞をとれるかもと思っていた、と出口さん。丹地さんの審査評で「満点にしたい」というコメントがとても嬉しかったとのこと。

 

戸棚の絵がきっかけで描こうと思ったという写り込みのシリーズ。

 

「ずっと前からそこにいる」

 

小説『恋愛未満』(篠田節子著)の装画

 

『アノニマだより32号』の原画

出口さんの初仕事は『アノニマだより』のイラストレーションを描くお仕事で、昨年の個展DMを見たデザイナーさんからのご依頼だったそうです。持ち込みや個展がきっかけとなり、文芸誌の挿絵や本の装画のお仕事など、着実に実績を増やされている出口さん。昨年の個展で鈴木成一さんから「綺麗すぎ、淡すぎ」とアドバイスを頂いたことをきっかけに、よりコントラストを高めて、ひっかかりのあるような絵にしたいと思いながら制作していたとのこと。そんな出口さんの成長が感じられる展示となりました。

 

小説『逃げる』(永井するみ著)の装画

文芸のお仕事がずっとやりたかったのでもっと装画を描きたい、と出口さん。人の顔を描くことがお好きだそうで、そういったお仕事にも挑戦してみたいそうです。ずっと好きな恩田陸さん、佐藤多佳子さんの小説の装画を担当したいという目標も。近頃、After Effectsを習得されたそうで、動画の案件もぜひ挑戦してみたいとのこと。AD・河西達也さんとのパッケージのお仕事も夢だそうです。出口さんのさらなるご活躍が楽しみです!

平井利和個展「WORKS」

今週の作家さんは平井利和さんです。HBでは5回目の個展開催となりました。2015年からイラストレーターとしての活動をスタートした平井さん。今回はこれまでの5年間の集積を感じられる展示内容となりました。葛西薫さんとの伊藤忠商事の広告のお仕事や、エディトリアルやアパレルのお仕事等、一堂にご覧いただけます。新作のオリジナルグッズの販売も!お見逃しなく!

 

今回はこれまでのお仕事の中でも特に自信のあるものや、その状況に対してうまく解答できたと思うものを展示されたそうです。いくつか絵柄のスタイルをお持ちの平井さんですが、1つのスタイルで出来ることと出来ないことがあり、お仕事によって応用が求められることがあるとのこと。タッチのいい所と融通が効かない所は結びついていると感じるそうで、仕事で無理矢理何かに合わせようとすると、うまくいかないことがあると感じるそうです。仕事に対して標準を合わせるならいくつかスタイルがあった方がいいと思った、と平井さん。

 

これまでは、お仕事の依頼が来れば対応できると思い、自分の理想形だけをポートフォリオで見せていたとのこと。今思えば、いい絵を描ければそれでいいという考えだったかもしれない、と平井さん。ある程度出来ることを見せてあげないと仕事に結びつくのは難しいと感じたそうです。考え方を外へ合わせる時期に来たかなと思うようになったそうで、一度そういう自分を見直す機会ができるのもいいのではと、今回の展示を考えたそうです。

↑打ち合わせの場で、絵を描いたり、レイアウトを提案したというお仕事。

 

安定して仕事を得ることが目標、と平井さん。モノクロは強いけれど一度使われると同じ印象になってしまうため、色でもイメージを変えていきたいそうです。次回作も楽しみです!

 

菅幸子個展「つらいことばかり」

今週の作家さんは菅幸子(さすが)さんです。HBでは初めての個展開催となりました。
中国の十牛図をテーマに、ある一人の男性の人生を描かれました。まだ20代の菅幸子(さすが)さん、達観したユニークな作品をお楽しみください!

『摩訶不思議』

 

ある本と出会い、中国の十牛図を知った菅幸子(さすが)さん。悟りにいたる10の段階を10枚の図と詩で表したもので、「真の自己」が牛の姿で表されているため十牛図というそうです。壮大なテーマだけれど誰もが感じる普遍的なテーマだと思い、自分もこういうことを描いてみたいと思ったそうです。菅幸子(さすが)さんは普段、1人の人物を主人公に作品を描かれるそうで、今回は2~3年前から描いている坊主の男をメインに描かれたとのこと。自分を見失うシーンから始まり、日々、生活をしながら自分をみつけていきます。

 

『耽る』

『弔う』

 

昨年個展を決めてから、しっくりくるタイトルがなかなか思い浮かばなかったという菅幸子(さすが)さん。そんなとき、ふと、日常は辛いことばかりだなと感じたそうです。その日は普通の1日だったそうですが、もしかしたら日々の生活は辛いことが根底にあるのかもと思ったとのこと。平和が一番と言われているのもそういうことからなのではと思ったそうです。タイトルの「つらいことばかり」にはそんな人間の幸せの本質がテーマとして込められているそうです。

 

『漫歩く』

 

雨に打たれたり、休んだり、生きることだけがただの目的。何のために生きているのかではなく、生きているだけで十分…そういうことを淡々と描きたいと思った、と菅幸子(さすが)さん。原画は書のような太く力強い線と、繊細な人物画のギャップがユニークな作風です。デジタル主流の時代だけれど、こういう感じも廃れさせたくない、と菅幸子(さすが)さん。不詳な感じもお気に入りとのこと。

 

『走馬灯』

 

イラストレーターの平井利和さんと一緒に持ち込みに行った事がきっかけで、自分でも営業をするようになったとそうです。現在2つのお仕事が進行中とのこと。本の装画はいま一番やってみたいお仕事だそうです。今後のさらなる目標としては、イラストレーションも役者も文筆業も、さまざまな表現ができる人になりたいとのこと!これからのマルチな活動が楽しみです!

『十牛図』(第一図)

5/22(金)~5/27(水)の個展中止のお知らせ

<個展中止のお知らせ>

5/22(金)~5/27(水)に開催予定のしんやゆう子さんの個展は中止となりました。

コロナの一日でも早い終息を祈っております。