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12月2020

冬期休廊、オンラインショップお休みのおしらせ

まことに勝手ながら、
12月24日(木)~ 1月7日(木)まで、冬期休廊とさせて頂きます。
それに伴いまして、HBオンラインショップの発送業務もお休みさせていただきます。
休廊期間中にいただきましたご注文やお問い合わせについては、
1月8日(金)以降に順次対応させていただきます。
商品到着が遅れますことご了承くださいませ。

ご不便をおかけ致しますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

牧野伊三夫展「薮のなか」

今週の作家さんは年末の恒例、牧野伊三夫さんです。HBでは19回目の個展開催となりました。
今年描かれた新作の数々と、発売されたばかりの新刊『アトリエ雑記』の販売も。牧野さんの原画を拝見したあと、必ず読んでみたくなること間違いなしの1冊です!ぜひ会場でお手に取ってご覧くださいませ!

 

「私は、あなたのお菓子になりたい b」

「名曲喫茶でんえん」

 

「壊れても惜しくないものに囲まれて暮すことによって生じる喪失感について」

 

「太陽」

 

新刊『アトリエ雑記』と、牧野さん直筆のポップ。
雑誌や新聞で連載されていた文章と絵を収録。絵についてのお話、牧野さんのご友人との思い出、お料理やお酒にまつわる楽しいお話…などなど。刊行にあたり大幅に改稿されたとのこと。連載を読まれていた方は二度楽しめる1冊に!

 

 

平面作品の他、牧野さんが絵付けをされた湯町窯の絵皿や、唐津焼、九谷焼の絵皿なども。
牧野伊三夫展「薮のなか」は12/23(水)まで(最終日のみ17時まで)です。
ことしも牧野さんの絵を見て1年を終えたいですね。ぜひお越しくださいませ。

カワタアキナ個展「間にあるもの」

今週の作家さんはカワタアキナさんです。初めての個展開催となりました。第六回東京装画賞で金賞に輝いた今注目の作家さんです。小説からインスピレーションを得て描かれた新作や、これまで手掛けられた装画作品を一堂にご覧頂けます。iPadで描かれた神秘的な世界観をお楽しみください!

 

「TSUGUMI」

既存の物語(小説など)をモチーフに、人と人の間に生まれる「何か」を解釈し、絵と空間に落とし込むことを試みたという今回の個展。新作は2枚1組の対構成となっていて、個展ならではの空間演出も見どころです。

5~6年程前から装画を描きたいと思い、本格的に絵を始めたというカワタさん。これまでも本を意識して描かれていたそうですが、日本を題材にした物語が多かったため、今回は様々な国の物語に挑戦。ドイツ、パレスチナ、モンゴルなど国や人種を意識して物語を選び、読むことから始めたそうです。作品タイトルにはそれぞれの小説のタイトルがつけられています。

 

「なにかが首のまわりに」

現在、デザイナーとして会社勤めをしながらイラストレーターの活動をされているカワタさん。元々Webデザインのお仕事をされていたためデジタルツールはお得意だったとのこと。その流れで、絵も自然とデジタルで表現されるようになったそうです。現在はiPadで制作。目の表現などつい描きすぎてしまう、とカワタさん。語り過ぎないよう意識されているそうです。

 

「スーホの白い馬」

現在の描き方になったのは、4年程前に鈴木成一装画塾へ通われたことがきっかけでした。当時は課題に対して様々な描き方を試していたとのこと。その中から「これいいね」と選んでもらえたのが現在のタッチだったそうです。自分が好きな絵と、自分に合う絵は違うんだと、気づかされたそう。課題本となった『真夜中の子供』(辻仁成著)で見事装画デビューされました。

人物を描く際には、実際にポージングをして確かめたり、様々な写真を資料にして描かれるそうです。 小説の場合は登場人物を想像して描きつつ、人物の写真を参考に現実的な骨格やラインも確認するとのこと。今回は若者を描くことが多かったので、次はおじいちゃんやおばあちゃんを描くことに挑戦してみたい、とカワタさん。今後の作品も楽しみです!

 

「ふたりのロッテ」

 

山崎綾子個展「森が香るおくりもの」

今週の作家さんは山崎綾子さんです。HBでは初個展となりました。
むくむくと動き出しそうな山や木々と、そこで穏やかに暮らす動物たち。ひとつの場所で、すれ違いながらも日々を過ごす生き物たちを描かれました。山崎さん久しぶりの個展です!心のままに描かれた作品をお楽しみください!

 

「ぐんぐん わくわく 森が香る」

 

街を歩いていたり、日々過ごす中でふとした場所で出会ったもの。それらに、朗らかな気持ちになったり、力をもらったり、心を動かされる。そんな想いをテーマにされたそうです。

同じ道を通った他の人も、また違ったことを感じている。そんなことを思いながら、とある森でのひとときを描かれました。同じ場所で、違う時を過ごすさまざまな生き物たち。定点で捉えられた日々の描き方がユニークです。

 

「だいじに心を育てる」

「きれいな今宵は清らかな心をもらえる」

 

言葉を綴ることもお好きだという山崎さん。今回はそれぞれの絵に短い文章が添えられました。詩や言葉に興味をもつようになったのは、お父さまの影響だそう。詩集をはじめ、竹久夢二や山下清の本を与えてもらっていたとのこと。それらの絵と言葉が今も心に残っているそうです。

植物と出会うのと同じように、色々な人と出会ったり、すれ違ったりして感じることで得たものが多い、と山崎さん。その心で今回の作品を描かれたとのこと。

 

同じ森の同じ道ですれ違っているさまざまな動物たち。

木は人のようなイメージ、と山崎さん。踊っていたり、微笑んでいたり、見守っていたり…心の中ではそんなふうに思って描かれているそうです。

「今日生まれるすてきな時 いってらっしゃい」

久しぶりの個展開催。いつかやりたいと思っていたそうですが、2年前、まわりの人の展示にも影響を受け、ふとした時にやってみようと思ったそうです。今年はこういう状況の中で、個展をやった方が良いのかどうか…迷いながらも友人の言葉に力をもらったとのこと。それらがあって今日を迎えられたと感じるそうです。

日々過ごしてきた中で画材も色も変化してきたので、これからも新たなものを生み出していきたい、と山崎さん。自分を育てながら絵も育てていきたい、とお話してくださいました。今後の作品も楽しみです!

 

「今日美しいのはめぐりめぐってとどく力」