HB Gallery

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12月2012

牧野伊三夫展

今週の作家さんは、画家の牧野伊三夫さんです。
HBギャラリーでは11回目の展示となりました。
今回は、牧野さんが東北や北海道で描いた雪景色のスケッチを中心に25点の作品が並びます。
展示会初日には、青木隼人さんとのギター演奏と共に、即興絵画制作も行われました。

どの作品からも、実際に雪の降る場所へ行ってみないと描けない空気や寂寥感が伝わってきます。
紙の上に雪が降りつもるなか、スケッチをし続けたという牧野さん。
雪と一緒になって描いている牧野さんの様子が浮かんできます。

 

建物の屋上に雪が降り積もった青森の雪景色。

雪の降る街の静けさや、冷たい空気まで伝わってくるようです。

一方で、林業をテーマにした迫力のある作品も。
太い丸太や、のこぎりなど、力強い線でリズミカルに描かれています。

ほかには、牧野さんが石川県へ行って制作された九谷焼絵付け皿も販売しています。
イノシシ、スズメ、丸太…などなど、牧野さんらしい素朴な絵柄がかわいらしい作品です。
すべて一点もの!

「雲のうえ」「飛騨」などのフリーマガジンをはじめ、
牧野さんが編集・発行されている冊子「四月と十月」「ヤブクグリ」なども
販売しております。この機会にぜひご覧ください!
展示は26日(水)17:00までです。

(おまけ)

焼印に勤しむ牧野さん。

冊子「ヤブクグリ」専用 ペーパーナイフ¥1,500

 

冬季休廊のお知らせ

まことに勝手ながら、

12月27日(木)〜来年1月10日(木)まで、冬季休廊とさせて頂きます。

ご不便をおかけ致しますが、どうぞよろしくお願いいたします。

池田進吾個展「空の拳」の日々

今週はデザイナー池田進吾さんの展覧会です。
ブックデザインを中心に、装画、挿画等も手掛け、
幅広くご活躍されています。

今回の個展は、日本経済新聞夕刊で掲載されていた小説、
角田光代さんの「空の拳」挿画321点を一挙に公開致しました。

新聞小説とあって、作品の量も圧巻です。
一点一点のサイズは小さなものですが、ギャラリーの壁一面に作品を飾ると
物語の熱量や空気感がひしひしと伝わってきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

物語はある出版社に入社した青年が、ボクシング雑誌野編集部の担当になり
そこからボクシングに夢中になっていくというあらすじです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボクシングの試合シーンでは選手の角度や描き込みの量で
実際のボクシングを見ているような、
臨場感たっぷりの息を飲むような気持ちになってきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一枚一枚の描き方の違いや、物語を読み進めながら見ることを計算された、挿絵のリズム感など
新聞小説の挿絵を一気に見れるという、他ではなかなか味わえない展覧会となりました。

ファイルコンペティションvol.23 受賞者発表!

ファイルコンペvol.23の受賞者が決定致しました!
参加人数752名と、今年も多くの作家さんにご参加頂けました。
そんな難関を潜りぬけ、見事受賞に輝いた方達をご紹介します。
受賞者の方には来年夏に展覧会を開催して頂きますので、
皆様、是非お越し下さいませ!

 

日下潤一
大賞 もとき理川

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特別賞 山口法子

 

 

鈴木成一
大賞 狩野岳朗

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特別賞 千海博美

 

 

副田高行
大賞 柴崎早智子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特別賞 志水洋

 

 

仲條正義
大賞 工藤慈子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特別賞 町田かおる

 

 

藤枝リュウジ
大賞 大竹守

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特別賞 後藤美月

 

 

永井裕明
大賞 濱愛子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特別賞 鈴木匡

 

版画のイラストレーター6名によるグループ展「凸凹」

今週は6名の版画作家さんによるグループ展です。
メンバーはアンドーヒロミさん、正一さん、タダジュンさん、楯川友佳子さん、平岡瞳さん、芳野さんです。
それぞれ銅版画・リノカット・紙版画・木版凹版・木版画・リトグラフと、手法もさまざま。
版画ならではの独特な質感が楽しめる展示となりました。

 

こちらはアンドーヒロミさんの作品で、銅版画で描かれています。
アンドーさんの作品は、インクが盛り上がっていてデコボコ感があるのが特徴です。版を腐食させインクを深く刷り込むことで、紙の上にインクが盛り上がるそうです。歯車やねじまき、パズルなど、独特なモチーフを主役にするのがアンドーさんの作品の魅力です。額も作品と共におしゃれで銅版のアンティーク調の質感とぴったりです。

 

アンドーヒロミさんHP http://h-ando.jp/?page=0

 

 

 

 

 

 

こちらは正一さんの作品で、リノカットという手法で描かれています。
右の作品はプレス機を使って制作されたもので、紙がふっくらともりあがっています。正一さんは「母の友」の挿し絵などでご活躍中で、子供のいる風景やどこか懐かしさを感じる作風を得意とされています。
ふだんは一児のパパでもある正一さん。作品にもやさしさがにじみ出ていますね。

 

正一さんHP http://showichi.jimdo.com/ 

 

 

 

 

 

 

 

こちらはタダジュンさんの作品で、紙版画という手法で描かれています。モノクロの濃淡だけでも十分世界観が伝わってきます。紙版画では細い線も表現できるようで、文字や髪の毛など細かい描写のある作品も。
1枚の作品から、さまざまなストーリーを感じることができます。

 

タダジュンさんHP http://juntada.com/

 

 

 

 

 

 

 

こちらは楯川友佳子さんの作品で、木版凹版という手法で描かれています。
楯川さんは木目の美しさとパステル調の淡い色遣いで、やわらかな作風を得意とする作家さんです。文芸誌の挿し絵などでご活躍中で、モノクロの表現でも一目で楯川さんの作品だとわかります。木版でこんなに繊細な表現ができるのかと驚かされます!
 

楯川友佳子さんHP http://www16.ocn.ne.jp/~yukako/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらは平岡瞳さんの作品で、木版画で描かれています。彫刻刀で彫った線が素朴でかわいらしい作品たちが並びました。どの作品も版の重なりから生まれる色彩の美しさが魅力的です。木や家、海などシンプルなカタチで表現されていて、テキスタイルでも見てみたいなと思いました。

 

 

平岡瞳さんHP http://blog.goo.ne.jp/hitohito1103 

 

 

 

 

 

 

こちらは芳野さんの作品で、リトグラフという手法で描かれています。
芳野さんの作品は、一見、色鉛筆のような風合いがありますが、透明感のある色の重なり具合や、版がずれたときに偶然できあがった色味などは、やはり版画ならではの味わいがあります。小鳥、三つ編みの女の子、お花、蝶々などかわいらしいモチーフを得意とする作家さんです。来年の9月にはHBギャラリーでの個展も控えています。
芳野さんHP http://nocodico.com/

 

 

 

 

 

 

 

下記ページからはそれぞれの作家さんの版画技法などの紹介があります。
こちらもあわせてご覧下さい!https://www.facebook.com/dekobokoclub

丹下京子個展 和田さんを探して Looking for Mr.Wada

HBギャラリーで毎年行われる企画展、収穫祭。
ココファームワイナリー、ワインラベルの制作を
毎回イラストレーターさんにお願いし、
それに伴い、11月頃に個展を開催しています。

今回の作家さんは丹下京子さんです。

丹下さんは昔から和田誠さんの大ファン。
憧れの和田さんに一歩でも近づきたい…

そんな想いから今回のテーマに行き着いたそうです。

和田さんのイラストレーションがおなじみの週刊文春。
2013年のほぼ一年分を制作しました。
毎週制描かれている和田さんを、丹下さん自身で疑似体験した作品です。

丹下さんも和田さんのように週刊文春を描いたらどうなるのか?
皆さんがご存知の週刊文春はひと味違う、丹下さんの個性が光る作品が並びました。

その他にも、似顔絵の達人和田さんが、絶対に描いてないであろう有名人の作品や、
絶対に和田さんは手芸の作品は作ってないはず!と猫の人形を作ってみたり…

眺めているだけでププっ!と笑ってしまうような
楽しくて見応え満載な展覧会となりました。

 

4月24日号「植物学の日」

植物学の父牧野富太郎さんの画集とポストカード。

1月2日9日号

来年はヘビ年!ということで丹下さんが考えたかわいいヘビのおもちゃを
切手にして描いた作品です。

 

「イラストレーターのこの頃」

和田さんとは無関係ですが、
これからのことを考えるとどうにかしなければ…
と感じている丹下さんの思いがつまった、現実的な作品。

 

丹下京子さんの展示は5日まで。是非お越し下さいませ。

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今回丹下さんが制作したラベルのワインは、下記のHPからご注文できます。

ココファーム•ワイナリー

http://www.cocowine.com/