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12月2015

HBファイルコンペvol.26 審査結果発表!

HBファイルコンペvol.26 審査結果が出ました!

応募総数621人の中から大賞6名、特別賞6名が選出されました。受賞者の皆さんおめでとうございます!受賞者展は、来年の夏に開催されます。どうぞお楽しみに!

 

日下潤一賞 中村隆  特別賞 高寄尚子

大賞コメント 今、一番に期待しているイラストレーターである。もっとみんなに見てもらいたいひと。実力は充分すぎるくらい。表現も多彩で充実している。世界を絵にすることをちゃんとこころえている。

 

 

鈴木成一賞 杉山巧   特別賞 北住ユキ

大賞コメント ミニマルなモチーフの中の強かな情熱が、明るい解放感を与えている。具体性と装飾性のバランスも絶妙で、新たな世界観を創り上げているのではないだろうか。

 

副田高行賞 おおたはるか 特別賞 マメイケダ

大賞コメント いい絵は、人の目を釘づけにしてやまない。こちらの目をずーっと離さない。恐い。でも、出会ってしまったら、もう逃げられない。

 

 

仲條正義賞 藤岡詩織  特別賞 相川風子

大賞コメント 都会の乾いた哀愁がいい。迷わない色使い出会えてよかった。

 

 

永井裕明賞 三好愛  特別賞 堀川登代

大賞コメント この作品を見ると”イラストレーションっていうのは、自由なのだ”と言われているような気がする。色も僕好みだが、思いもよらないヘンな眼が何ともいえない魅力を放っている。

 

 

藤枝リュウジ賞 正一  特別賞 宮嶋結香

大賞コメント 以前から、作品注目してた。数年前はLPレコードの内袋に洒落た絵を描いたりして面白いナ!と印象深かった。今度の縄飛びいいですね。オメデトウ。

 

 

 

冬期休廊、オンラインショップお休みのおしらせ

まことに勝手ながら、

12月24日(金)〜 1月7日(木)まで、冬期休廊とさせて頂きます。

それに伴いまして、HBオンラインショップの発送業務もお休みさせていただきます。
休廊期間中にいただきましたご注文やお問い合わせについては、
1月8日(金)以降に順次対応させていただきます。

商品発送は1月9日(土)以降となります。商品到着が遅れますことご了承くださいませ。

 

ご不便をおかけ致しますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

牧野伊三夫展 HB no.14

今週は、HBギャラリーでは年末恒例となった、画家・牧野伊三夫さんの展覧会です。
今年で14回目の開催となりました。
展覧会初日には、牧野さん初の画文集『僕は、太陽をのむ』(港の人)のお披露目会や
青木隼人さんのギター演奏もあり、楽しいひとときとなりました!

 

 

 

アクリル画、版画、コラージュ、スケッチなど牧野さんの最新作が一堂にご覧いただけます。
牧野さんの自然体で、丁寧な暮らしぶりを垣間見るような作品たちです。

 

「浜辺のヒトデ」2015年

 

「風のまち(版画)」2015年

 

「虎のバター 絵本『ちびくろサンボ』より」2015年

 

「ベロウゾフ・ジャボチンスキー反応2」2015年

 

牧野さんとファーストユニバーサルプレスさんが制作をされた
活版刷りの封筒や便箋などお手紙グッズも好評販売中です。

四月と十月 vol.33」や「ヤブクグリ」の販売、「雲のうえ」「飛騨」最新号の配布なども。
「牧野伊三夫展 HB no.14」は12月23日(水)17時までです。ぜひお立ち寄りくださいませ!

あずみ虫・タムラフキコ 2人展「映画の女」

今週の作家さんは、あずみ虫さんとタムラフキコさんです。
今回は、お二人が共通して好きな”映画”をテーマに、さまざまな顔をもつ女優にスポットをあてて描かれました。
悲哀や憎悪、嫉妬…など、複雑な感情が入り交じる女たちの表情を見事に表現されています。
お二人のタッチを組み合わせた超大作も必見です。ぜひ見にいらしてください!

 

『パリ,テキサス』ナスターシャ・ヤンスキー
(絵:タムラフキコ)

 

『シザーハンズ』ウィノナ・ライダー
(絵 : あずみ虫)

 

今回のテーマはお二人で考えたそうです。

タ:「歌謡曲で、女の人の恋愛をテーマにしてるのもいいね」
あ:「やっぱり映画にしようよ!」
タ:「じゃあ映画の女はどう?」
あ:「顔を描くの難しそう…」
タ:「あずみちゃんが女の人を描くのいいと思う!」
あ:「映画といえばタムラさん!というイメージですよ」

と、こんなやりとりを経て、お二人に共通するぴったりなテーマがみつかったようです。

「あくの強い役の方が、女優さんも輝いている気がする」とあずみさん。
また映画は、ファッションや色彩、構図などワンシーンごとに追究されていてとても勉強になったとのこと。
『死刑台のエレベーター』『浮雲』もいつか描きたい映画のひとつだそうです!
タムラさんは女を描くために、普段使っているオイルパステルから、油絵の具に変えて挑戦!
タムラさんらしい表情豊かな女たちが、生き生きと描かれました。

 

『スモーク』ストッカード・チャニング/アシュレー・チャッド
(絵:タムラフキコ)

 

『エヴァの匂い』ジャンヌ・モロー
(絵 : あずみ虫)

 

左:『パルプ・フィクション』ユマ・サーマン 右:『マディソン郡の橋』メリル・ストリープ
(絵:タムラフキコ/あずみ虫)

正面に飾られた大きな作品は、お二人の初めての共作です。
「からみが欲しいね」と、タムラさんの提案でダンスシーンを描くことに!
タッチの違うお二人の絵が見事に融合しています。
相性がいいね!と、うれしそうなあずみさんとタムラさんでした。

 

『オープニングナイト』ジーナ・ローランズ
(絵:タムラフキコ)

映画のチョイスはお互いに相談はせず、それぞれが好きなものを描いたそうですが、
『風と共に去りぬ』の女優ヴィヴィアン・リーは、お二人の作品に登場していました。
異なる視点がとても魅力的な作品、会場でぜひ見比べてみてください!

 

『風と共に去りぬ』ヴィヴィアン・リー
(絵 : あずみ虫)

 

中村隆個展「いつかの日」

今週の作家さんは中村隆さんです。ご自身、初めての個展開催となりました!
画材も技法も様々に、本や雑誌、広告イラストレーションなどでご活躍中の中村さん。
今回は色とりどりのカラーペンで、中村さんのこれまでのこと、これからの未来のことなど、さまざまなシーンを描かれました。こつこつと丁寧にひかれた線からは、日常へのやさしいまなざしが感じられます。中村さんの初個展、ぜひ見にいらしてください!

 

 

― まずは今回のテーマをお聞かせいただけますか?

自分でこれは描いておきたいなというもの、今までにあった時間や、出会ってきた人や動物を描きました。特に、昔、 新潟の実家で飼っていた犬で、雪の季節にやってきて、 病気で春を見ないうちに死んでしまった犬がいて、雪の景色しか見ないで死んでしまったので、 勝手なこちらの自己満足ですが、絵の中でだけでも、いろんな季節を見せてあげたいな、と思ったことがきっかけでした。それと少し似たような感じで、他の作品も、こんなことあったなぁという過去と、そんなことあったらなぁという未来のようなもの、2つの「いつかの日」をテーマにしました。

 

 

― とてもいいテーマですね。カラーペンではいつ頃から描かれているのですか?

5、6年前からだったと思います。それまではシャーペンや黒いペンで白黒の線画を描いていたのですが、カラーで描いてみたいな、と思って始めたのが最初でした。その後、仕事でもそういうカラーの仕事が続いたので、それでなんとなくカラーでの描き方に慣れていったのだと思います。

 

 

― 中村さんがイラストレーターになりたいと思ったのはいつ頃でしたか?

高校を出てイラスト科のある専門学校に進む時に、漠然とですが「絵で食べていこう」とは思っていました。ただ、まだイラストレーションというものが今よりもっとわかっていなかったので、本当にイラストレーターというものになりたいと思ったのは、その学校をでて出版社や持ち込みを始めた頃だと思います。

 

 

― イラストレーターになるために、これはがんばった !と思うことはなんですか?

持ち込みや作品ファイルを送らせていただいたりすることは、ずっと続けていました。

―  お仕事で絵を描く際に、心がけていることはありますか?

なるべく丁寧に、わかりやすく描こう、と思っています。少し気をぬくと、自分にだけわかるような描き方をするので、なるべくパッとみてわかってもらえるようなものを描くように心がけています。

 

(↑原画はこんなふうに描かれています!)

 

― 今回、個展をやってみていかがでしたか?

いろいろな人に見ていたいてお話を聞くことで、自分の考えていた以上に人の好みや見ている点というのはそれぞれ違うんだな、ということに気がつくことができて、面白かったです。また、個展に向けて、テーマを決めてある程度たくさん作品量を描いて展示したことで、次に描く時はもっとこう描こう、ということが今までよりハッキリと思えたような気がします。

 


― 最後に、これからの目標、やっていきたいことなどをぜひお聞かせください!

仕事以外で作品をもっと描いていきたいなと思っています。またいつか何かの形で人に見てもらえるようにしたいと思います。