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9月2020

藤枝リュウジ個展 「MUPPET」

秋の恒例企画展、今年も藤枝リュウジさんの展覧会がはじまりました!

今回の作品には、窓が多く登場します。

これはお仕事の絵本制作で、背景にたくさんの窓を描いたことからイメージを膨らませられたそうです。

個展のために書き下ろされた藤枝さんの最新作、ぜひご覧下さいませ!

作品はオンラインショップからもご購入いただけます!

http://hbgallery.shop-pro.jp/

「あの山こえて」

それぞれの窓から顔をのぞかせたり、飛び出したり、楽器を弾いたりとキャラクターたちの楽しそうな動きや表情が魅力的です。

「サタデーナイトの酒宴」

「ピアノセッション」「ああいえば こういう」

↓藤枝さんお気に入り作品はこちら。

「ハのハのハ」

余白のあるシンプルな絵を描きたい、藤枝さん。

軽やかな笑顔とゆったりとした余白が心地良いです。

展覧会では毎日新聞朝刊にて連載された、宮部みゆき「黒武御神火御殿」の挿絵原画もご覧いただけます。

藤枝リュウジ個展「MUPPET」 は9/30(水)までです!(最終日のみ17時まで)ぜひお越しくださいませ!!

オビカカズミ個展「Be home」

今週の作家さんはオビカカズミさんです。HBでは5年ぶり3回目の個展開催となりました。日常の何気ないシーンを、色とりどりなカタチで表現されました。楽しい食べ物のパターンや、新作のステンシル作品、香川のうちわの販売など盛り沢山です。ぜひお立寄りくださいませ!


 

「Be home」がテーマの今回の作品、ステイホームがきっかけで描かれたものが多かったそうです。お料理のお得意なオビカさん、今まで以上に色々と作っては発想を膨らませ、絵のアイデアに。試しに作ってみたお料理やテイクアウトのごはん、らっきょうを漬けたり、餃子を作ったり…と、外に出られない分、手の込んだお料理にも挑戦されたそうです。地元の香川では、市場にあぶれた新鮮なお魚たちがスーパーに出回り、普段は食べる事ができないお魚をたくさん食べることができたとのこと。そんな経験も今回の作品に反映されました。自粛とは言いつついい生活だった、とオビカさん。

 

 

以前から布に刷ることへ興味があったそうで、今回の作品はキャンバスプリントに。食べ物のパターンは布を意識して考えられたそうです。インテリアとしてもかわいい1枚、リズミカルに並ぶ食べ物たちが見ていて楽しい作品たちです。

 

 

今回新たに挑戦されたのは、モノトーンのステンシル作品。コピー用紙を切り取って、スタンプ台を使ってステンシルをされたそうです。1日1枚、気軽に日記のように描かれ、その日食べたものや印象に残ったものなどを思い思いに綴られました。

 

 

来年には地図絵本を出版予定のオビカさん、約5年かけてついに発売となるそうです。47都道府県の地図や名産品を描かれたという楽しみな1冊。今後は海外のお仕事や、食べものをビジュアルとしてドーンと使ってもらえるようなお仕事も手掛けたいそうです。

会場ではうちわや手ぬぐいなどのグッズも好評販売中です。この機会をお見逃しなく!

 

若林 夏個展「SWEET TIME SWEET MOMENT」

今週の作家さんは若林夏さんです。HBでは約4年振りの個展開催となりました。好きなことや好きなものが隅々までに描かれた若林さんの作品。はじけるような色彩で描かれた、様々な人間模様とストーリーをお楽しみください!

 

Q1.今回のテーマや、個展でやりたかったことをお聞かせください。

タイトル「sweettime sweetmoment」は様々な「私これしてる時が一番好き」という意味を込めてます。
OL時代に行った昭和風味のスナックで演歌歌手を目指してる少女の熱唱ステージを最高至福の顔でをみつめる上司の普段見ない顔。何年も前なのにすごくよく思い出すなあと意識したことから始まりました。私は人の好きな事の話す時の顔や話を聞くのが大好きで。それを思い出すことも大好きでして。そんな至福なシーンの集積がどんな空間になるのか自分でも見てみたくてこのテーマにしました。

Q2.作品を作るときに心がけていることはありますか?

基本のマインドが泥くさいので、できるかぎり綺麗な色を使いたいと思ってます。後は心をこめて丁寧に描く。

 

 

Q3.近年はどんなイラストレーションのお仕事をされていますか?
今後やってみたいお仕事はありますか?

近年は現実的な社会問題系の挿絵関連と夢の国みたいな世界感を必要とする広告関連とか幅広です。
絵が動いたらなあと。アニメーションに興味あります。後はがっぷり四つ真剣勝負の長期連載とかも夢です。
でも、絵を描く事自体が好きなので何気にどんな内容でも楽しいのでなるべく何でもやってみたいです。

Q4.今回の制作で大変だったこと、楽しかったことはどんなことですか?

不穏な空気感の昨今。現実がインパクトありすぎて、どんなテーマを浮かべても全部薄っぺらでしっくりこず方向が決まるまですごく辛かったです。テーマが決まってからは楽しかったです。特にコロナ禍ではすがるように描いてました。

 

 

Q5,今後の活動目標をお聞かせください!

色んな人と関わると自分の絵に魔法がかかったように良くなるのが楽しいのでジャンルとわず色んな方と色んな仕事をしてみたい。
と同時に籠って好きなだけ好きな絵を描くを。両立できたら最高です。その実現を目指して財力と才能を習得中です。

 

 

 

京極あや個展「FLY(フライ)」

今週の作家さんは京極あやさんです。HBでは初めての個展開催となりました。吸い込まれるような黒い瞳が印象的な京極さんの描く人物画。今回は、人が消えた街をさまよい歩く少女と鳥の物語を描かれました。個展のために制作されたアニメーション作品と共にお楽しみください!

 

今回の作品を描くきっかけとなったのは、ドイツ圏へ旅をした際に見た風景や空気感を表現したいと思ったことだったそうです。それらを自分なりに消化し物語として描いてみようと思い、空想を広げていったとのこと。少女の孤独な様子を描きたかった、と京極さん。グレイッシュな色彩が心地良い作品です。

また今回は、自分の世界観を定める為に個展に挑戦しようという想いもあったそうです。老若男女、どんな人物を描いても自分の色を出せるようになりたいとのこと。少女だけでなく、老人を描いた印象的な1枚も。

 

 

 

 

MJイラストレーションズで5年間学ばれた京極さん。元々人物を描くことが好きだったこともあり、峰岸先生の「イラストレーターになりたかったら人物を描くことができるように」との教え通り、文芸誌や装画など着実にお仕事へ繋げていきます。デフォルメを意識すること、時代背景のディティールは怠らないこと。特にこの2つは今も意識して描かれるそうです。長くお仕事を続けられている峰岸先生ならではのアドバイスです。

 

 

 

アニメーション作品を作るにあたり、まずはプロットを作りコマ割りでシーンを描かれたそうです。背景画はドイツで撮影した写真を元に、procreateを使用し描いた作品も。今回のアニメーションは、映像関係のお仕事をされている旦那さんとの共作とのこと。

 

今後も何でも挑戦していきたいし、本にまつわるお仕事はもっとやってみたい、と京極さん。映像のお仕事や、海外で個展をしたいという目標も。モチベーションを落とさずに、これからも絵を続けていきたいそうです。自分の絵をもっと好きになって、これだ!という絵を描きたいとのこと。今後の作品も楽しみです!