HB Gallery

Blog

11月2018

アンドーヒロミ版画展「スウベニア」h/a

今週の作家さんはアンドーヒロミさんです。HBでの個展は約4年ぶりの開催となりました。今回は紙版画で、幼い頃のエピソードや、旅の思い出、四季折々の情景を描かれました。すべて個展のために描かれた描きおろし作品です!ぜひお越しくださいませ。

 

 

「スウベニア」というタイトルには、”お土産”という意味の他に、フランス語で”思い出”という意味合いも含まれているそうです。旅の思い出をつめこんだスノードームや、お揃いのワンピースを着ていた妹さんとのエピソードなど、アンドーさんの思い出がつまった作品たちです。アンドーさんのこれまでの銅版画作品とはまた違った、紙版画の新しいタッチは必見です!

 

 

これまでは重たい雰囲気の作品が多かった、とアンドーさん。紙版画で、軽やかな新しい感じの作品を作りたかったそうです。きっちりしすぎないような版画が好き、とアンドーさん。全く同じ刷りはできないという紙版画、どの作品も渾身の1枚です。

 

 

アンドーさんが装画を手掛けられている、小路幸也さんの『東京バンドワゴン』シリーズは大好評13作目が発売中! その後も、他の作家さんのシリーズものを手掛ける機会が増えたそうです。今後は、絵本、テキスタイルにも挑戦したいそうです!

 

高寄尚子「船とみなと」展

今週の作家さんは高寄尚子さんです。初個展です!
今年の夏はHBファイルコンペの特別賞展でも展示していただきました。
高寄さんの描く、生き物のような船たちと色とりどりの港の風景をお楽しみください!

 

 

30歳を過ぎてから絵を描き始めたという高寄さん。当時していたwebのお仕事に少し物足りなさを感じていたとき、また子どもの頃のように思いつくまま好きなように絵を描きたい、そんな気持ちがふつふつと湧いてきたそうです。イラストレーターになる!という決意はまだなかったものの、お仕事をしながらイラストレーション青山塾へ通い始めます。よく描いていたのは、その頃に住んでいた横浜の港の風景。巨大なクレーンやタンカー船、あちこち行き来する忙しく働く船たち。高寄さんが描くと、お父さん船やお母さん船、その子どもたちのようにも見えたり、それぞれに性格があるようにも見えてきます。

 

 

青山塾へ通った後、チョイス入選やイラ通コンペ大賞受賞などを機に、少しずつお仕事が増えていったそうです。印象的だったお仕事は、駆け出しの頃の鈴木成一さんとのお仕事だそう。青山塾に講師で来ていた鈴木さんから「いいね。事務所にファイルを送ってください。」と言われた高寄さん。ファイルを送った2年後、『トライアウト』という本の装画のご依頼があったそうです。まだ慣れない装画のお仕事、描いた絵を震えながら事務所に持っていったものの、鈴木さんの反応はイマイチ…。「こういうのじゃない。」と、描き直しが命じられたそうです。青山塾の先生に相談をしたり、悩みながらも新たな絵を描き上げ、無事に書店に並んだそうです!そんな思い出の1冊。

 

 

現在は新聞連載や週刊誌、装画、企業パンフのお仕事など幅広くご活躍中の高寄さん。いつか、船の絵で商業施設の壁面や、大きい壁画のお仕事などをやってみたいそうです。そしてそれがずっと残ってくれたら嬉しい、とお話してくださいました。

 

 

山田杏里個展「PORT」

今週の作家さんは山田杏里さんです。初めての個展開催となりました。
山田さんお気に入りの雑貨やおもちゃ、旅先で見たモノをテーマに色鉛筆で描かれました。山田さんの描くのびやかで潔い線画の数々をお楽しみください!

 

武蔵野美術大学を卒業後、パレットクラブでイラストレーションを学ばれた山田さん。安西水丸さんに憧れがあったそうです。水丸さんが亡くなられ、授業は受けることができなかったそうです。

 

飛び出す線がユニークな山田さんの作品。このタッチになったきっかけは、パレットクラブでの飯田淳さんの「相手の顔を手元を見ないで描こう」という授業だったそうです。

 

 

会場では山田さんのオリジナルグッズの販売や、モチーフとなったお気に入りのおもちゃも展示しております。
展示は11/7(水)まで(最終日のみ17時まで)です!ぜひお越しくださいませ!