しろた友貴個展 「四季小景」
今回ご紹介するのは、2024年3/22~3/27に個展を開催されたしろた友貴さんのインタビューです。
展示作品はオンラインショップでお取り扱い中です。
http://hbgallery.shop-pro.jp/
3月2024
今回ご紹介するのは、2024年3/22~3/27に個展を開催されたしろた友貴さんのインタビューです。
展示作品はオンラインショップでお取り扱い中です。
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今回ご紹介するのは、2024年3/15~3/20に個展を開催された四宮愛さんのインタビューです。
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ー個展「だから、かけない」はどのような思いで
準備を進めて来られたのでしょうか。
個展のテーマと併せてお聞かせください。
この数年で受けた大きな変化のひとつに、コロナ禍がありました。
「会いたい」と気軽に言えない状況が、
「本当は伝えたい言葉を、書いては消してを繰り返す手紙のようだ」と感じました。
ある言葉を書けない、ある声を掛けられない…この感覚が、個展テーマのスタートでした。
個人的な変化としては出産や引越し、別れ(離別、死別)がありました。
それらの思い出の中で、理不尽さ、悲しみ、辛さ、後悔などたくさんの気持ちを感じました。
その思いを言語化したとき、とうてい相手に伝えられるようなものではなく
やはり「書いては消す手紙」のように自分の中に留めてきました。
たとえば、今現在も病気で戦う叔母がいるのですが、
「元気?」というごくありふれた言葉を掛けられないもどかしさ。
そういった、【(書/掛)けない】言葉たちや思いを絵に描こうと思いました。
(しかし、「元気?」って聞けなくても、「大好きだよ」と
別の言葉なら掛けられるという救いもあったのでした。)
ただ、このテーマで進めようとしたのですが、途中で身動きが出来なくなってしまいました。
【(書/掛)けない】言葉たちや思い…このままだとあまりに重かったようです。(ネガティヴすぎたようで笑)
そこで、【(書/掛)けない】に縛られず、様々な視点の【(か)けない】から制作する事にし、なんとか完走出来たのでした。
「(か)けない」違いの漢字を挙げ、そこからインスピレーションを得る。(賭けない、欠けない…など)
飽きやすい性格上、ずっと同じ方法では「かけない」ので遊びや実験をしてみる。
(不慣れの為)一発で「かけない」画材やモチーフに挑戦する。などなど。
ー展示作品は様々な画材、技法を併用され、
衣類に印刷できるガーメントプリンターを用いたり
OPPシートを活用した表現など、
1枚の絵の中に多様な絵肌を味わうことができます。
作品のキャプションにも実際に使用してみた結果、
そこから得たこと、感じた点など、
四宮さんの考察が書かれており、
その探究心の高さに脱帽します。
技法のアイデアは、普段の制作の中で生まれるのでしょうか?
影響を受ける媒体などはありますか?
普段の制作の中で、思いつきやアイディアを実験的に取り入れる事が好きなようです。
本当は、「手間の掛からない方法」を求めているのですが
気がつけば真逆の方法に手を付けている事が多いのです。(切る、貼る、多媒体をMIXさせる…)
自分の描き方はこう、といったスタイルがないのが長年の悩みでもありましたが
自由に実験するのが好きな性質なのだと自覚出来たので、今後はその部分を楽しもうと思います。
幼少から影響を受けてきたものはミュージカルでした。
近年、特に影響を受けたものにチェコのアニメーションがあります。
(ヤンシュヴァンクマイエル、クエイブラザーズなど)
ー四宮さんはオリジナルキャラクター「にゃんことみーこ®」を商標登録され、
もう15年以上、ハンドメイド作家としても精力的に活動されています。
http://www.nyanco-mico.com/
製品開発・イベントへの出展も継続されていることに加え、
ご本人名義の作品での評価も高く、2022年のペーターズギャラリーコンペでは審査員のW受賞もされました。
二人のお子さんの子育てもされながら、どうしてそれだけ多くのタスクをこなせるのでしょうか?
にゃんことみーこ®も、本人名義での活動および今回の個展も
夫の理解と協力がなければどれ一つも成り立ちませんでした。
学生の頃から、ただのラッキーで流れに任せて生きてきました。
何かひとつの事を、死ぬほどの努力と情熱で取り組んだことがなかったのです。
そういった経験が、裏打ちされた自信につながるという事を理解していなかったのですね。
あらゆる自信の無さに苦しんでいた私に
これらの「やりたい事」をやりぬくように勧めてくれたのが夫でした。
今回の個展準備期間中、
夫には、家事、育児、ときには制作の相談など色々と助けてもらいました。
幼い子供たちには、遊ぶ時間があまり作れずたくさん我慢をさせてしまったので
今後はもっと効率を上げて時間をうまく使いたいと切に感じています。
ー個展の挨拶文には、四宮さんが今回の個展制作を経て
「なぜ描けなかったのか」
「どうすれば描けるのか」
「何をこれから描いていきたいのか」
が分かったと書かれています。
描けなかった理由、描けるようになった理由、
四宮さんが到達された答えをお聞きしたいです。
そして四宮さんはこれから何をご自身のテーマとして
制作、探求されていくのでしょうか?
■描けなかった理由
個展のテーマを決める以前から、描くと決めていた絵がありました。
疎遠になった友人への気持ちを表現したものだったのですが、
何度描き上げても納得の仕上がりにならず。
仕上がらないという焦りももちろんあったのかもしれませんが、
描いている途中で、ただただ「苦しい」事に気がつきました。
そして、この作品が描きあがったところで何も嬉しくない気持ちになっている自分を想像しました。笑
絵を描くって、本当はこんなに苦しいものではないはずと思うと同時に
「描かずにはいられない!」から描く、それが一番だなと思い至りました。
■描けるようになった理由
仕事につながりそうだから、買ってもらえそうだから、誰かに評価してもらえそうだからではなく、
「描かずにはいられない!」から描く、それが自然体で描き続けられるものなのだと分かりました。
背伸びせず、難なく自分の引き出しから取り出せる題材はやはりコレなのだなぁと実感するものがありました。
■今後の自身のテーマ
上記のような思考を経て、自分はファンタジーの世界を表現するのが好きなのだと自覚しました。
考えてみれば、常にそういったシチュエーションを頭に巡らせ、絵に落とし込む方法を模索しているので…。
制作を続ける限りは、ずっと描き続けていきたいと思っています。
ただ、先に述べたように「飽き性」なのがネックです。
欲をかくようですが、違った表現や技法を求めて常に実験を続けていきたいというのが本音です。
ー作家として、イラストレーターとして、多彩な活躍をされている四宮さん。
今後挑戦されたいお仕事や、表現方法などを教えてください!
自分にとって大きな影響を与えてくれた、舞台や演劇の世界に絵を通して携わってみたいです。
それから、お話を考えるのも好きなので、1年に1作完成を目標に物語を創作してみたいです。
あとは、商業施設の広告で自分の絵を大きく使ってもらえる日がこないかなと…笑
他にも挙げきれないくらい希望がありますが、全部かなえられるよう精進します。
インタビュアー 須貝美和
今回ご紹介するのは、2024年3/1~3/6に個展を開催されたくぼいともこさんのインタビューです。
展示作品はオンラインショップでお取り扱い中です。
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インタビュアー 須貝美和
今回ご紹介するのは、2024年3/8~3/13に個展を開催された才村昌子さんのインタビューです。
展示作品はオンラインショップでお取り扱い中です。
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ー才村さんは3回目のHB個展となりました。
展示作品は全て銅版画の作品でありながら、
色や形、作品のサイズも多種多様で、銅版画の魅力が余す所なく発揮されています。
今回の個展「版の遊び」におけるテーマや、
発表にあたって意識されたことなど、今個展に寄せる才村さんの想いをお聞かせください。
多色刷りも版の組み合わせで多様な表情が生まれますし、抽象と具象のイメージを重ねて刷るなど、見え隠れするイメージがかくれんぼにも似て「版の遊び」というタイトルをつけました。銅版画の制作はいろいろな驚きと発見に満ちています。
そんな興奮と喜びが作品から伝わる展覧会になれば嬉しいです。
ー個展会場で流れている音楽は、才村さんの銅版画が使われているジャケットデザインですね。
インタビュアー 須貝美和
2024年2/23~2/28に個展を開催されたCHIZURIさんへのインタビューです。
力強い「くろいいきもの」たちが展示空間いっぱいに広がる圧巻の展覧会となりました。
また平面作品に加え、立体作品やオリジナルグッズ、消しゴムスタンプなど、観る人を楽しませる工夫も満載、
CHIZURIさんの制作意欲にあふれた個展の様子をこちらのインタビューでも是非お楽しみください!
ーCHIZURIさんはHBでは初めての個展となりました。
マンスリーコメントが印象的です。
太陽の熱を吸収する大地のような
光を際立たせる闇のような
なにか分かりづらい影のような
ただそこにいる 黒い生き物
個展のタイトルにもある「くろいいきもの」は
CHIZURIさんが実際に見たことのある生き物なのでしょうか?
CHIZURIさんが黒い生き物を描かれるようになったきっかけや理由をお伺いしたいです。
生き物を描いているのは、純粋に動物が好きで興味の対象というのもあります。
写実的に描くことよりも、気になった特徴やイメージを抽象化して描いているので、
その想いも含めて今回の展示タイトルとコメントに乗せました。
黒い生き物たちは、かたちに重きをおいて描くことを意識したことで生まれました。
表したものが何か、人によって見え方が違ってくるのですが、わたしとしてはそれも面白くていいなと思っています。
ーCHIZURIさんはHBギャラリーのスタッフを務めながら作家活動をされています。
ギャラリーのお仕事を始めてから、CHIZURIさんの作品制作に何か変化はありましたか?
影響を受けたことなどはありますか?
1年前にスタッフとしてジョインさせていただき、目の前のことに向き合って勤めてきましたが、
改めて振り返ると、絵や心に刺激を与えてくれていると感じます。
オーナーのたりさんには絵に対しての具体的なアドバイスもいただき、
オーナーもスタッフの皆さんも全員作家なので、
意見交換などもできて、やる気に火をつけてくれるような環境です。
そのコミュニティーにいることで自分も成長している、という感覚はすごくあります。ありがたいことです。
ー昨年は陶芸教室へも通われ、その学びを活かした粘土作品も展示されています。
陶芸教室へ通われたきっかけは何でしょうか?
また、立体作品の制作は、CHIZURIさんが普段アクリルガッシュで制作されている平面作品と比べて、
何か違いを感じることはありますか?
今後も粘土の制作は続けられるのでしょうか?
昔からモノづくりが好きで、イベントなどで発表してきた延長で、陶芸にも興味があったので家の近くの教室に通っていました。
どちらもアナログで作っているので、立体制作も絵を描くこととあまり違いを感じていません。そこにあるものが良いかどうか、
あったら嬉しいかどうかが基準になっていると思います。
粘土を触るのは楽しいので続けると思います。いつかその場所のシンボルになるような、大きな立体などもつくってみたいです。
ー今回の展覧会では、artipur COTTAGEとコラボレーションされたハンカチ、巾着、トートバッグも販売されています。
こちらはどのような経緯でコラボが実現されたのでしょうか?
また、展覧会終了後はどちらで購入できますか?
描いている絵がブランドイメージとも合うということで一緒に作らせていただきました。今回は自主制作のイラストを提供して、色は先方と相談して決まりました。
わたしの絵がファブリックにも合うという発見もあり、このような機会をいただき感謝しています。
▼こちらからご購入可能です。ご興味がございましたらぜひ。
https://www.kankan-online.jp/smartphone/list.html?search_key=chizuri
ーCHIZURIさんが今後挑戦されたいことや、イラストレーター、絵描きとしての展望などをお聞かせください。
人や自分の心を震わせるものができたら、作家としてそれ以上に嬉しいことはないです。
誰かと一緒に組んでお仕事をすることで、わたし個人だけでは作れない新しいものが出来るのも見てみたいです。
具体的には、プロダクトや児童教育などに関わるお仕事なども出来たらと思っています。
描く題材は変化していくと思いますが、とにかくわたしは素直に今描きたいものを描いて、
日々鍛錬しながら、その時々の最善を皆さまに見ていただく活動を命尽きるまで続けていきたいです。
インタビュアー 須貝美和
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