HB Gallery

Blog

2月2018

合田里美個展「空ときみと」

今週の作家さんは合田里美さんです。HBでは初めての個展開催となりました。
第4回東京装画賞で見事金賞に輝いた今注目の作家さん!一瞬の表情や空気感を捉えた、合田さんの表現力豊かな作品をお楽しみください!

「屋上・初夏」

 

テーマは空と女の子。校舎の屋上で佇む、3人の少女の物語が広がります。登校時の朝の空気、放課後の暗い教室、教室のカーテンの中で話した思い出…など学生時代ならではの空気感を、合田さん独特の色彩と表現力で描かれました。高校3年生の3学期、友人たちと一緒にいられる残りわずかな時間。そんな寂しさや切なさが込められた少女たちの表情が印象的です。地方都市のイメージで、田舎すぎず都会すぎず、みんながどこかで見たことのあるような景色を描きたかったとのこと。
鎌倉にお住まいの合田さん、散歩の際に見上げた空の広さと美しさに毎回新鮮な感動があるといいます。そんな空をテーマにしたいと思い今回の作品に繋がりました。

 

「屋上・秋」

「屋上・冬」

4年ほど前から、MJイラストレーションズに通われている合田さん。はじめの頃は「合田さんらしくない絵だね」と言われる事が多く、自分らしい絵とは何か悩みながら描き続けたそうです。そこから1年半後、絵ががらっと変わり納得のいく現在の画風になったそうです。その後、東京装画賞のコンペで金賞を受賞。MJの生徒さんが次々とコンペに入賞されているのを間近で見ていたことが、自分もいつか賞をとりたい!という気持ちにさせてくれたそうです。受賞後は装画のお仕事に繋がり、現在は3冊目のお仕事を進行中。
今後、もっとお仕事の経験を積んでみたいと合田さん。まだ模索中なことが多いため、数をこなしていきたいそうです。イラストレーターの仕事をライフワークにすることが目標とのこと!今後の作品も楽しみです!

 

「屋上・夏」

「いつも二人」

安楽岡美穂個展「憧れ」

今週の作家さんは安楽岡美穂さんです。ご自身初めての個展開催です。
透明感のある人物画で、文芸を中心にお仕事が増えてきている安楽岡さん。今回は展示のための描きおろし作品の他、お仕事で使用した作品原画を展示しております。女の子たちの神秘的な表情、丁寧なお仕事の数々をぜひ見に来てください!

 

 

峰岸達さんのイラストレーション塾、MJイラストレーションズで勉強された安楽岡さん。約5年間通われたそうです。MJに通いはじめた頃は人物はほとんど描かず、風景画を描くことが多かったそうです。峰岸先生からの「人物が描けないとなかなか仕事につながらないよ」というアドバイスの元、少しずつ描く練習をしたそうです。今ではお仕事のほとんどが人物画となりました。今年から新たな連載の挿絵を描くお仕事もはじまったそうです。

 

 

 

昨年からは時代物のお仕事のご依頼も来るように。いつかできたらいいなと思っていたそうで、そんな矢先のお仕事だったそうです。時代考証が合っていないと難しいお仕事、資料をたくさん見て勉強されました。階級によって髪の結い方が違うなど、初めて知る事が多かったそうです。人物は自分でポーズをとり、参考にして描くことが多いそうです。今は挿絵のお仕事にとても興味があるという安楽岡さん、夢は新聞連載の挿絵を担当することだそうです!

 

 

安楽岡さんの手掛けられた装画や挿絵のお仕事の数々!原画と合わせてお楽しみください!

唐仁原教久個展『濹東綺譚』を歩く

今週は唐仁原教久個展『濹東綺譚』を歩く を開催中です!
個展は2007年のトムズボックスから約11年ぶり。昨年の秋に、永井荷風の名作をテーマにした著書『濹東綺譚』を歩くを発売、今回はその原画+描き下ろし作品展となります。

『濹東綺譚』を歩く  文・絵 唐仁原教久
http://www.hakusuisha.co.jp/smp/book/b308980.html

 

「迷宮の遊里玉の井」

 

「ぬけられます」

 

「貧之稲荷の縁日」

「手土産持参」

「銀座のカフェー」

 

展示は14日水曜日までです。みなさまのお越しをお待ちしております!

むらもとちひろ個展 「美味しいものwith beer!」

今週の作家さんはむらもとちひろさんです。HBでは初めての個展開催です。
昨年、ビールのパッケージ画を描くお仕事を経験されたむらもとさん。今回はそれに合わせ、ビールに合うおつまみやお料理を透明水彩絵の具で描かれました。実際にむらもとさんが食べ比べしたという、美味しそうなお料理の数々をお楽しみください!

 

 

 

「生春巻き」

 

元々はファンタジックな世界観で動物や植物の絵を描いていたむらもとさん。山田博之さんの塾へ通い始めたことで、より仕事を意識して描くようになったそうです。「即戦力にするなら、食べ物の絵を頑張るといい」そんなアドバイスの元、2016年からは食べ物に絞って制作をされていたとのこと。2017年のはじめに、それらの作品をポートフォリオにまとめ売り込みを開始。そこからつながったのがキリンビールのパッケージのお仕事でした。その後も少しずつ食べ物を描くお仕事が定着してきているようです。

 

むらもとさんのお仕事。

 

「Pizza Margherita」

 

大阪ご出身のむらもとさん。大学時代はマンガ研究会に所属し、Photoshopで絵を描き同人誌を作られていたそうです。より本格的に1枚絵が描きたいという気持ちが強くなり、東京で勉強することを決意。上京後は展示をたくさん見てまわり、その中でも水彩絵の具で描かれた作品に魅了され、現在のアナログへ移行したそうです。その後しばらくは独学で絵を描き、パレットスクールや山田博之さんの塾へ通われました。

昨年60件ほど売り込みをした効果もあり、年末年始はお仕事の依頼が立て続けにあったとのこと。できることはどんどんやる!という行動力のあるむらもとさん。今後も食べ物の絵のお仕事をたくさんやってみたいそうです。まだあまり描いたことのない、人物や静物を描くことにも挑戦したいとのことでした。今後益々のご活躍が期待されます!

 

「Lasagna」