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9月2019

千海博美個展「Strange room」

今週の作家さんは千海博美さんです。HBでは初めての個展開催となりました。
今回は”不思議な部屋”をテーマに、ミステリー、SF、ユーモアなど、謎めいたお話をイメージして描かれました。装丁や挿絵のお仕事で描かれた原画の展示も!美しい作品の数々をぜひ見に来てください!

 

 

日頃から本を読むのがお好きという千海さん。本の仕事がやりたくてイラストレーターになりたいと思ったそうです。
幼い頃はご家族の影響で、星新一や筒井康隆の本を読んでいたとのこと。表紙の絵は和田誠さんや真鍋博さんのイラストレーション。可愛いけれどよく見ると毒っ気のある絵で、怖いけれど惹かれていた、と千海さん。今もミステリーやユーモアのある物語が大好きだそうです。今回はそんな好きな世界感をテーマに、個展のために描かれた新作やお仕事で描かれた作品を織り交ぜて展示しております。

 

 

 

年々、技術もついてきて以前より1枚1枚を丁寧に作ろうと思うようになってきた、と千海さん。展示では直に見てもらえるため、なるべく際まで丁寧にやりたいという想いがあったそうです。原画はどの作品も目を見張る美しさです。
元々は専門学生時代に体験したエッチングやリトグラフの授業で版画に興味を持ち、その後は版画のアトリエに趣味で2年ほど通っていたそうです。当時はただ作りたいものを作っていたそうですが、せっかちな性格のためエッチングには向いていなかった、と千海さん。先生からは「勢いのある木版の方が向いているかもね」とアドバイスされたそうです。

ある展示で、版画の画材となる「版木」そのものを飾っている方に出会い、「こういうやり方もありなんだ」と感じたとのこと。その時に見た黒1色の版木はとても格好よかったそうで、自分なりにカラーでもできるかもしれないと思い、アクリル絵の具で描き彫るという今の技法に行き着いたそうです。版画のインクではなくアクリル絵の具で描くことは、頭の中のやりたいことをはやくアウトプットしたい…そんな自分の性格に合っている技法だと思った、と千海さん。

 

 

イラストレーター歴8年目の千海さん、書籍や雑誌、広告のお仕事のほか、昨年初めてCMのお仕事も経験されたそうです。先日発売された『もようのゆらい』(玄光社)では約1年かけて80点近くのイラストレーションを制作。画集のような仕上がりになりました。
テキスタイルはいつかやってみたいお仕事のひとつだそうで、布のプリンティングの展示も挑戦してみたいそうです。今後益々のご活躍が楽しみです!

 

 

柊有花個展「Blessing」

今週の作家さんは柊有花さんです。HBでは初めての個展開催となりました。
今回は「祝福」をテーマに、あらゆる生きものたちと、目に見えないけれど存在するものたち、それぞれが共に暮している様子を描かれました。柊さんならではの優しい色彩と形の美しさをお楽しみください!

 

 

前回の個展では、モノクロで落ち着いた雰囲気の作品だったそうですが、今回は「祝福」をテーマにしたことで、様々な色があった方がいいなと感じたとのこと。縛りなくそれぞれが自由に生きている感じを表現できたら、と柊さん。色はその都度、テーマに合わせて変えていきたいと考えているそうです。切り絵や木のオブジェなど、どの作品も温かみが感じられるものばかりです。

 

 

幼い頃はマンガ家になりたかったという柊さん、絵を描くことはずっと好きだったそうです。大学時代はサークル活動で絵を描いて販売をしていたことも。卒業後は幼児向けの学習教材用イラストレーションの制作や、書籍編集を経験されたそうです。編集作業をしつつ、ご自分で絵を描いて入稿までしていたこともあったとのこと。

青山塾へ通ったことでイラストレーターという職業を知った柊さん。当時は絵を描いて食べていけるとは思っていなかったそうですが、展示をしたり、少しずつお仕事につながったことで、仕事になったらいいなと考えるようになったそうです。お仕事が来るようになったきっかけは、玄光社の『イラストレーションファイル』に掲載されたことや、SNSで絵を見てもらう機会が増え依頼が来るようになったそうです。好きなデザイナーや出版社には、自分から連絡をし直接売り込みに行くこともあるそうです。

 

 

現在のお仕事は本の装画や挿絵の依頼が多いとのこと。100組の作家が出展する台湾のイベント「雑貨女子博」のメインビジュアルに抜擢されるなど、海外からの注目も高い柊さん。言葉の壁は心配だそうですが、海外のお仕事もぜひやってみたいとのこと。今後特にやってみたいお仕事は雑貨作り。ご自身でも洋服やトートバッグ、ブローチなど様々なグッズに展開されています。会場でも好評販売中です!この機会にぜひどうぞ!