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4月2017

春期休廊、オンラインショップお休みのおしらせ

まことに勝手ながら、

4月29日(日)〜 5月11日(木)まで、春期休廊とさせて頂きます。

それに伴いまして、HBオンラインショップの発送業務もお休みさせていただきます。
休廊期間中にいただきましたご注文やお問い合わせについては、
5月12日(金)以降に順次対応させていただきます。

商品発送は5月13日(土)以降となります。商品到着が遅れますことご了承くださいませ。

 

ご不便をおかけ致しますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

きたざわけんじ個展「さくら色のかぜ」

今週の作家さんはきたざわけんじさんです。HBでの個展は、9年連続9回目の開催となりました。
ペインティング作品や近年のお仕事など、きたざわさんの1年間の活動を凝縮した内容となっております!お見逃しなく!

 

フリーランスのイラストレーターとして活動歴12年目のきたざわさん。年々、売り込みをする件数は少なくなっているそうですが、現在までほとんどお仕事は途切れることなく続けてこられたそうです。初めてすぐの頃から数えきれない程の売り込みを重ね、しっかりとした基盤を作ったからこそのご活躍です。
ご家庭では、小学生のお子さんの子育てとイラストレーションのお仕事との両立の日々。ここ数年でライフスタイルも変わり、今後の活動の仕方を柔軟に考えていかなければならない時期に入ったようです。

 

 

現在45歳、このままのイラストレーションで60歳70歳とやっていけるのかどうか、悩みは尽きないそうです。仕事は途切れず来ているけれど、なかなか新しい作風に踏み出せない…そんな煩わしさを感じることもあるそうです。
今回の個展は、自分を反省するための展示にもなったとのこと。イラストレーションが好きだからこその悩み、どこまでもストイックにまだまだきたざわさんは走り続けます!

会期は4月28日(金)17:00まで、ぜひきたざわさんに会いに来てください!

 

 

田口実千代個展「旅のカケラ」

今週の作家さんは田口実千代さんです。HBでは2年ぶり2回目の個展開催となります。
旅と絵が大好きな田口さん。旅先で見た風景や、広々とした空と海、お気に入りのお土産…など、展示のために100点近くの作品を描かれたそうです。今回はその中から厳選された48作品が展示されました。田口さんらしいのびのびとした気持ちのよい作品たちです、ゆっくりとお楽しみくださいませ!

 

 

 

今回描かれたのは、田口さんが約3年間で行かれた旅のことについて。いつも旅の計画は詰め込まず、1〜2箇所行きたいところを決め、その他の予定は現地で決めることが多いそうです。旅先へは固形水彩絵の具を持参し、カフェや公園で休憩しながらスケッチをするそうです。スケッチブックには、ヘルシンキ、フィンランド、フランス、京都…など国内外問わず数々の景色が描かれていました。過去には地面に大きな紙を広げてその場で描きあげたこともあったそうです。

 

 

横須賀ご出身で、海の近い地区にお住まいだった田口さん。京急に乗りよく海を眺めていて馴染みがあったことが今のタッチの原点かも、とお話してくださいました。お部屋のブラインドもブルー、絵にも自然と田口さんの好きな色が多く使われています。

 

 

今回の個展では「旅と絵」を描くことで、自分の好きな感じを表現し、見に来てくれた方がたくさんの絵を見て楽しい気持ちになってほしいという想いがあったそうです。キャンバスの作品には、油彩で描かれたものも。初めての試みだったそうですが、グラデーションやニュアンスを表現するのに合っていて描きやすかったそうです。
今後は、風景にとけ込むような人物も描けるようになりたいとのこと。普段自分で描かないようなものも、調べながら描くこともお好きだそうで、お仕事でももっと絵を描きたいそうです。力を抜いた状態でお仕事でも描けたら、とお話してくださいました。

 

 

 

西山寛紀個展「PARTS OF DAYS」

今週の作家さんは西山寛紀さんです。ご自身初めての個展開催です。
テーマは日常。新しいスニーカーを履いたときの嬉しさ、散髪したときの気持ちよさ、お気に入りの植物を飾った日、西山さんが普段の生活で感じた何気ない日常の喜びを描かれました。リズミカルな構図と色面が楽しい作品たちです。アクリルで描かれた美しい原画をじっくりとご堪能ください!

 

多摩美術大学のグラフィックデザイン学科で学ばれた西山さん。1年生の頃からイラストレーター志望で、CDジャケットの絵が描きたいという夢からはじまったそうです。在学時からライブハウスに絵を売り込みし、大学院生時にはフライヤーを描くお仕事をされていたそうです。イラストレーションのコンペや、海外のポスターコンペにも応募し、メキシコ、フィンランド、ロシア等のコンペで入選。日本のコンペでも受賞をきっかけに、鈴木成一さんや川名潤さん等の目にとまり装画のお仕事に繋がっていったそうです。

 

 

 

今回の展示では、色と形を工夫することでどれだけ飛躍したイメージを描けるか、という点を追究されたそうです。タイトルは、日常の中の一部分を切り取って集めたという意味で『PARTS OF DAYS』。誰もが知っていることを絵で生き生きとおもしろく見せたい、ずっと続けていくライフワークです、とお話してくださいました。

 

 

 

どこかクラシカルな色彩や形を感じさせながらも、今の人々の感覚に合う普遍的な魅力のある作品たち。西山さんご自身、”懐かしい”という感覚がお好きだそうですが、現代的なものを意識するにあたって、5年後10年後に古くなってしまうようなモチーフはあまり描かないようにしているそうです。バッグや水筒、シャツなど、クラシカルな伝統が息づいていて、この先もずっとあるであろうもの、昔も今も未来も通じるようなものを描きたいそうです。

 

 

年々、イラストレーションのお仕事が忙しくなってきてありがたい、と西山さん。仕事を通して様々なジャンルのことを知ることができ楽しいそうです。これからも装画のお仕事はもちろんのこと、ビジュアルとして自分の絵が日常にあることがあたり前になったら嬉しい、とのことでした。絵を通して日常を見つめ直すことができたら、とお話してくださいました。今後の作品も楽しみです!