2月2019
今週の作家さんは坂口友佳子さんです。HBでは初めての個展開催です。
今回は花をテーマに、女の子たちの日常のワンシーンを描かれました。坂口さんならではの描き込みが隅々まで楽しい作品たちです!ぜひお越しくださいませ!
「街をいく」
細かな花模様を描くことが大好きという坂口さん。花模様をたくさん散りばめ、女の子たちの楽しい日常を描かれました。前回の個展では、ビビッドな色彩で民族衣装やお祭りをテーマに描き、絵本や童謡、ヨーロッパの童話を描くお仕事に繋がったそうです。今回はまた新たに、色味を抑えて普段の生活に馴染んだものや、自然体な女の子たちの表情を描いてみたかったとのこと。
「眠たい朝」
「どれにしようかな」
幼い頃から絵を描くことが大好きだった坂口さん。大学時代はキャラクターデザイン科で、アニメーションや3DCGを学ばれていたそうです。卒業後はCM制作会社へ就職。3~4年が経った頃、仕事にも慣れ自分の時間が持てるようになったことで、また絵を描き始めたそうです。1人で集中して描く作業は楽しく、自分の性格に合っているなと感じたとのこと。絵が仕事になったらいいなと思い、お勤めをしながらMJイラストレーションズへ通い本格的に描きはじめたそうです。 当時は動物の絵を好んで描いていたそうですが、「人間を描けなきゃダメだよ」と峰岸先生からのアドバイスが。そこから人物を描く練習をし、3年間通い現在のタッチに。徐々に人物を描くことが好きになったそうで、無理にでも描いていてよかった、と坂口さん。
現在はフリーランスで、CMディレクターとイラストレーターとして活動されている坂口さん。CM制作の経験を生かして、ご自分の絵を動かすこともやっていきたいとのこと。イラストレーションのお仕事では、雑誌やパッケージなどで大人の女性向けのお仕事にも挑戦してみたいそうです。パターンを作り展開させてもおもしろそう、と坂口さん。今後益々のご活躍が楽しみです!
「読書の時間」
2019年2月25日 12:00 PM |
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今週の作家さんは大野博美さんです。HBでは初めての個展開催となりました。
大きな筆のタッチで人物のニュアンスを表現される大野さん。日常のふとした仕草や群衆を描いた新作、小説のお仕事の原画も展示しております。ぜひお越しくださいませ!
「凛」
セツ・モードセミナーで絵を学ばれていた大野さん。子育ての期間を経て落ち着いた頃に、また絵を描きたいという気持ちになったそうです。もう一度セツへ通われ、その後、峰岸達さんのMJイラストレーションズでも学ばれました。MJに入ったときは、ただ絵を描く環境が欲しいと思っていたそうですが、次々とイラストレーターとして活躍していく仲間を見て、ご自身も仕事にしたいと意識するようになったとのこと。当時は人を描くのは苦手で、風景を好んで描いていたそうですが、鈴木成一さんの装画塾へ通ったことがきっかけで人を描くように。ざっくりとしたタッチで描いた作品が評価され、『凜』(著・蛭田亜紗子)の装画に採用。人を描くことへの苦手意識が薄れていったそうです。
「うつむく」
「冬休みの交差点」
個展のタイトルにもなった”風采”と”風体”という言葉は、人の様子の類語を辞書で探していたときにみつけたとのこと。空気感や人と距離のある感じが、ご自身の絵と合っているなと思ったそうです。大野さんの風を感じるような筆のタッチと相まって、より世界観が広がりました。新作では、ご自身で撮った人の景色の写真を組み合わせて描いたり、横顔を描くことにも挑戦。
「駅のベンチ」
装画のお仕事の際には、まずゲラを読み登場人物にイメージの似ている芸能人を探してみることからはじまるそうです。本がお好きだそうで、特に装画のお仕事は、読んだことのない作家さんを知ることもできてうれしい、と大野さん。これからももっと本にまつわるお仕事をやってみたいそうです。
2019年2月16日 1:39 PM |
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今週の作家さんはちぎらはるなさんです。HBでは初めての個展開催となりました。
思い思いにゲレンデを楽しむ、ちょっとワケありな男女たち。それぞれが内に秘めた想いを、スキー場を舞台に色とりどりに描かれました。ちぎらさんならではのしみじみとした人間模様をお楽しみください!
「ガイコツ彼氏と彼女」
今回のテーマはスキー場。2月の個展開催が決まったとき、すぐにスキー場の絵が浮かんだというちぎらさん。元々『JR SKISKI』の広告のファンだったこともあり、好きな気持ちをもう1個プラスし個展のタイトルに。描かれたのは、女子グループに悩みを持つ高校生や、彼女も彼氏も居たことはないけれどいつも満ち足りている男性、早く結婚したいと思っている彼女…など、リアリティのあるキャラクターたち。ちぎらさんの実体験からなるものや、雑誌で読んだお悩み相談コーナー等で忘れられなかった人たちがモデルになっているそうです。見聞して気になった人やニュースは、いつか作品にできたらと普段から留めているそうです。
「ロンリーロングスキーヤー / ハスキー犬 タロー」
「散財マダム」
観光地や花見などの行楽地は、楽しく、幸福感が高まる場所。一方で、悲しいことや辛いことが起きると、途端に印象深い場所になってしまう…スキー場は人間を描くにあたり格好なシチュエーションだと思ったそうです。元々、人間を描くのが好きなちぎらさん。ファッションもお好きだそうで、今回描いたキャラクターにはそれぞれに色設定をし、花柄や格子柄などディテールにもこだわっています。
「悩めるガール」
作品で描かれたキャラクターたちが登場する、2分半のアニメーションも上映中。以前、3DCG・WEB制作会社にお勤めされていた経験から、今回のアニメーションはちぎらさんが一から作成。2Dアニメーションの制作は初めてだったそうですが、次は3日間あれば作れます!とちぎらさん。現在はフリーランスでWEBのお仕事をしながらイラストレーターとして活動をされているそうです。
今後はマンガなどストーリーものにも挑戦してみたいとのこと。夢はEテレのジングルを作ることだそうです!今後益々のご活躍が楽しみです。
2019年2月11日 11:41 AM |
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今週の作家さんは矢入幸一さんです。初個展となりました。
ノイズのようなタッチとカラフルで自由なペイントの組み合わせが楽しい矢入さんの作品。時事問題や近頃の話題のニュースが背景となっている作品も!第19回ノート展グランプリやHBファイルコンペvol.29仲條正義賞大賞を受賞されるなど、注目の作家さんです。ぜひお越しくださいませ!
「覚悟」
個展のテーマはブラウン管のテレビ。普段、ニュースを見て気になったこと、世の中から感じとったことなどを表現されました。日大アメフトのタックル問題、トランプ大統領と金正恩の舌戦、バンドQueenの人気再燃…などなど。作品について『ブラウン管から映し出されたような絵』と表現してもらったことがあり嬉しかったと矢入さん。それがきっかけで今回のテーマとなったそうです。作品を描く際には、音や感情といった普段は見えない部分を可視化したいという想いがあるとのこと。力強さの影に隠された内面の悲しみや、見た目の明るさと内面の暗さの二面性など、難しい表現にも挑戦されました。
「タックル」
手話「テレビ」
普段はデザイナーとしてお勤めされている矢入さん。2年ほど前からイラストレーションの方にも力を入れ、さまざまなコンペに応募されていたとのこと。なかなか賞に届かず、もがいていた時期もあったそうですが、昨年応募した「ノート展」では佐藤可士和さんのグランプリを受賞、そして年末にはHBファイルコンペで仲條正義賞受賞と、うれしい知らせが続いたそうです。
ハンドサイン「うさぎ」
「リトルロケットマンの躍進」
今後はイラストレーションのお仕事をしたり、絵を買って頂いたり、自分の中で完結せず社会と繋がっていけたら、と矢入さん。今年の目標はイラストレーションとデザインの両方で自分の名前を売っていきたいとのこと。デザインのコンペでも結果を出して、両方に説得力を持たせたいそうです。
会場では個展のために制作されたアニメーションをブラウン管テレビで放送中!
8月にはHBコンペ夏の大賞展も控えている矢入さん。こちらもぜひお越しくださいませ!http://www.hbgallery.com/vol/29.html
2019年2月4日 11:43 AM |
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