HB Gallery

Blog

9月2017

村上朋子個展「立ち止まってみたら」

今週の作家さんは村上朋子さんです。HBでは約2年ぶり、2回目の個展開催となりました。
のびのびとした構図と、シンプルにデフォルメされた色とりどりの植物たち。
パーツは紙からハサミで切り出しているというユニークな手法です!ぜひ見にいらしてください!

普段の暮らしの中で見つけた花々をテーマにされている村上さん。見つけたときの嬉しさや驚きが表現されているような楽しい作品です。花の形は紙をハサミで切り出した後、パソコン上で構成していくとのこと。色の組み合わせや質感はデジタルならではの美しさがあります。

 

年々少しずつお仕事が増えてきているという村上さん。売り込みはメールですることが多いそうです。普段は看護のお仕事もされているため、仕事のない日に合間をみつけて絵を描いているとのこと。最近ではお仕事で描いた線画のタッチも評判がよかったそうで、お仕事の幅が広がりつつあるようです。

今後も、様々なお仕事をやってみたいと村上さん。どんなお仕事の依頼が自分に来るのか、いつも楽しみなのだそうです。また、80歳、90歳になってもご活躍されているイラストレーター方を見て、自分はどんなふうに年をとっていくのか、絵が変わっていくのか楽しみだそうです。長く絵を描き続ける覚悟が感じられた村上さんの展示でした!

中島梨絵個展「コントラスト 2」

今週の作家さんは中島梨絵さんです。HBでの個展は約7年ぶりの開催となりました。
これまで手掛けられた装画は100冊以上! 小説家さんからのご指名もある人気イラストレーターさんです。
今回展示されたのはすべて個展のための描きおろし。なかなか見ることのできない美しい原画の数々、お見逃しなく!

 

 

テーマは”コントラスト”。2014年に開催された個展も同じテーマで制作、もっと描いてみたいと思い今回また新たな作品を描かれました。前回は黒を基調とした絵が多かったため、今回は色彩を意識した絵を描こうと思ったそうです。”コントラスト”という言葉からイメージした光と影の様々なシーン。普段から思い浮かんだイメージをメモしておくことも多いとのこと。人物はほとんど想像で描くそうです。

お仕事で描く絵と並行して、8月に入ってから個展作品の制作を開始。見事に描き上げ、ほっとした様子の中島さんでした!




仕事の絵だけを描いていると自分の絵がマンネリ化し、思考もワンパターン化してしまうとのこと。中島さんご自身の更新作業として、オリジナル作品を描く個展は意識的にやらなければ、と思っているそうです。



黒を基調とした絵で個展をした後は、ホラー小説や怖い絵を描く仕事が増えたそうですが、元々の軽やかなタッチも両方描いていきたいとのこと。自分がどこまで描けるか幅を広げたいそうです。
装画が描きたくてイラストレーターになった、と中島さん。今後もずっと文芸のお仕事をやっていきたいとのことでした!

会場ではオリジナルポストカード¥150も好評販売中!展示の記念にぜひ!

 

仲條正義個展「2017、仲條」展

今週の作家さんは、アートディレクターの仲條正義さんです。

HBのこの時期恒例の目玉展示として、楽しみにされてる方も多いのではないでしょうか。今年のキーワードは、食べる?トランプ?昔のハワイのポスター?オール新作、摩訶不思議な仲條ワールドをご堪能下さい!

作品は¥97.200-(税、送料、額込み)で販売いたします。tel.03-5474-2325(HBギャラリー)

 

 

 

竹内巧個展「Basketball Days」

今週の作家さんは竹内巧さんです。HBでは初めての個展開催となりました。
使い込まれたバスケットボール、履き慣れたシューズ、お気に入りのジャージ…など、質感表現豊かに描かれました。
バスケット経験者ならではの視線がユニークな作品たちです! ぜひご覧くださいませ!

 

 

中学、高校とバスケットボール部に所属されていた竹内さん。その後、10年程プレイから離れていたそうですが、30才くらいから地域のチームに所属し再開。今も定期的に仲間たちとプレイを楽しんでいるそうです。
今回は10代の頃をイメージした、バスケットボールの好きなワンシーンを描かれました。

 

 

イラストレーションを描き始めたのはまだ最近という竹内さん。
印刷会社で営業職を経験後、元々興味のあったデザイン系の仕事へ進むため、デザインの専門学校へ入学。現在はデザイン事務所でお勤めされながら絵を描いているそうです。2013年にはパレットクラブへ入学、1年間在学した後、個展やグループ展を開催し作品を発表されています。
画材はすべてペンタブレット。デザインをする際に使っていたもので、合間に遊びで絵を描きはじめたことがきっかけだったとのこと。これまでさまざまな画材を試してみたそうですが、やはり今のペンタブレットでの描き方、タッチが一番良かったそうです。

 

 

今後は地元、長野県にまつわるお仕事をやってみたいとのことでした。食べ物の絵もお得意な竹内さん、パッケージのお仕事にも興味があるそうです。モノ、人物、風景に挑戦された竹内さんの新作、ぜひ見にいらしてください!

 

 

河合真維個展「呼吸する星」

今週の作家さんは名古屋在住のイラストレーター、河合真維さんです。HBでは今回が初個展、2年前にはHBファイルコンペVol.25 鈴木成一特別賞を受賞され、グループ展で作品を発表していただきました。今回は、動植物と女の子をまとう空気や時間をテーマにアクリルで丁寧に描いています。河合さんの描く美しい幻想的な世界、ぜひご覧いただきたいです!

 

地球のような惑星のような、夢と現実の境目のような…そんな空気感を意識して描いているという河合さん。今回の作品には人工物は描かれておらず、水や植物、自然に囲まれて暮らす少女を描いています。どこか懐かしさも感じる河合さんの作品。昔の絵本に影響を受けたそうですが、今の感覚も取り入れ、古くさくならないようにと気をつけて描いているとのこと。幻想的な色彩、グラデーションやにじみなど、ずっと見ていたくなる作品たちです。

 

 

幼い頃はマンガ家になりたかったという河合さん。高校の頃からデザイン科で勉強をされ、卒業後は愛知県立芸術大学でデザインを専攻されました。在学中は自分の幅がどこまで広がるのか、自分の表現を確定させてよいのか、画風を変えながら苦手なことにも挑戦し、ずっと絵を描いていたそうです。最近になりようやく自分の得意な世界感に気づき、描きたいものが描けるようになってきた、という実感があるそうです。

 

 

今後、イラストレーションのお仕事はなんでも挑戦してみたいそうです。特にCDやグッズ、書籍など、製品になるお仕事に興味があるそうです。ご自身では、作品集の制作も検討しているとのこと。これからますますファンが増えそうな期待の作家さんです!東京での貴重な展示、ぜひ見にいらしてください!