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永井裕明賞 スガミカ個展「angina house/扁桃腺の家」

HBファイルコンペvol.25 大賞展2週目は、永井裕明賞を受賞されたスガミカさんです。
昨年のファイルコンペでは特別賞を受賞されたスガさん。今年も続けてチャレンジされた結果、見事、大賞に輝きました。じっくり見ていたくなる人物の表情からは、様々な物語を浮かんでくるようです。スガさんの初個展、ぜひお立寄りくださいませ!

 

 

— この度は受賞おめでとうございます。昨年は特別賞、今年は大賞と2年続けての受賞ですね。
お知らせがあったときは、どんなお気持ちでしたか?

ありがとうございます。
嬉しいというよりただただ驚きが先で、とても信じられませんでした。
昨年「特別賞」をいただいた永井さんの「大賞」でしたので、じわじわと後から喜びはありましたが、
それよりも「個展」というプレッシャーの方が大きかったかもしれません。

 

 

— 
「angina house/扁桃腺の家」というタイトルも素敵ですね。どのようなテーマで制作されましたか?

「angina house」は、2年前のグループ展のために制作したzineのタイトルです。
その時は、自分のルーツである「父」や「母」の生きてきた時代、
その時代の痛みのようなものを家に例えて感じつつ制作しました。

今回の個展では更に「家」=「人」というイメージで、外からは決して見えない「扁桃腺の痛み」
ー小さな哀しみや切ない慈しみのようなものを抱えた人、あるいはそんな気配を
何かを抱えたり、携えたりする人々の姿として描いてみました。

この登場人物は特別にどこか心が病んでいる人というのではなく、
ごく普通のさりげない人々として私は捉えています。
彼らから短編映画や物語のはじまりのように観る方が何かを感じ取って下されば嬉しいです。

 

 

— スガさんの描く人物の表情は、色々な背景を感じるような、魅力的な表情ですね。
最初に、それぞれの人物のイメージを作ってから描かれるのですか?

人物のイメージを作ってから描くというより、描きながらイメージが作られていくというか、
自分の中で物語が生まれてきます。
顔はその中でもどこかこだわりがあって、気に入る顔の表情ができるまで何度も描いてしまいます。

 

— HBコンペに向けて、ファイル作りで意識したことがありましたらぜひ教えてください。

実は、行き当たりばったりでした(笑)。
本当はもっとストイックに詰めたかったのですが、ただ人物に関してはモノクロのトーンでまとめるなど、
自分の中では統一したイメージで描きました。

 

 

 

— 今回、個展をしてみていかがでしたか?

ギャラリーでは初個展なので、大変緊張しました。
大判出力や商品の作り込みなど、以前から自分がやってみたいと思った事を大切にしながら
展示の空間としてどう見せるかを第一に考えました。
最終的にバランスを整えられたのはスタッフの方々の意見だったりアレンジがあり
大変、勉強になりました。

今回、個展の機会を与えてくださった、永井裕明さん、
またHBギャラリーのみなさまに深くお礼の気持ちを述べさせていただきたいと思います。
どうもありがとうございました。

 

審査員の永井さんと。

 

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