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延生律子個展「Sea Flow」

今週の作家さんは、HBでは初めての個展となる
大阪在住のイラストレーター、延生律子さんです。

貝殻、クラゲ、タコ、海藻など、色とりどりのグラデーションで丁寧に描かれた海の生き物たち。
延生さんの視点で美しくデフォルメされたカタチは、ずっと見ていたくなる心地よさがあります。
原画ならではの色彩の鮮やかさ、透明感もぜひ見て頂きたいです。

 

 

— まずは今回のテーマについてお聞かせ頂けますか?

海の生き物をメインに描かせて頂きました。
魚は以前、描いた事があったのですが、タコやクラゲなど
やわらかい動きのあるものを描いたことはなかったので、
こういうものも自分で描けるんだという、新しい発見がありました。
海をテーマに絞ることで、可能性を広げられたのではと思います。

 

 

— 涼しげな色彩がとても美しいですね。何で描かれているんですか?

日本画でよく使用される顔彩を使って描いています。
水をたっぷりと含んだ水性の生き物を
顔彩の透明感でうまく表現できたと思います。

— 扱い方は難しいですか?

使い方はふつうの水彩絵の具とほぼ一緒ですね。
濃度の違う3~4色の絵の具を、うすい順番から塗っていき
徐々に濃い色を重ねて、馴染ませていきます。

紙はアルシュを使っていますが、それとも相性がすごくよかったですね。
日本画のように和紙に描くと滲んでしまいますが、
アルシュだとシャープな輪郭線が描けるので、強さも表現できたかなと。

 

 

— グラデーションが美しいですね。見ていて安心します。
今回久しぶりの個展とお聞きしましたが、作品を飾ってみていかがでしたか?

大満足でした。初日の午前中からお客さんがいらしてくれて
想像以上にお運びいただけました。
唐仁原さんに個展開催のOKを出して頂けて、感謝の一言です。

 

 

— 嬉しいです。素敵な展覧会をありがとうございます!
最後になりますが、今後イラストレーターとしてどのような活動をしていきたいですか?

末永く、みなさんに楽しんでいただけるようなイラストレーターになりたいです。
年数は長くやらせていただけていますが、作風によっては寿命が短かったものもありまして、
すぐ飽きられる作品は描きたくないなと。
初期に描いていたものは、新しさやインパクトはあったけれど、次が無かった。
3年くらいで飽きられるのは悲しいですよね。

時代の変化や空気に敏感に、リサーチや勉強をしていかないと、と感じます。
イラストレーションは時代を映す鏡だと思いますので、
そういったことも大事なのかなと感じますね。

— 長く愛されるイラストレーションとは何なのか、興味深いですね。とても勉強になりました!
すてきなお話をありがとうございました。

 

 

 

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