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仲條正義賞 高橋ユミ個展「瞬きのあいだに」

大賞展5週目は、仲條正義さんの大賞を受賞された高橋ユミさんです。
昨年HBギャラリーで初個展をし、今回で2回目の個展になります。
イラストレーション1本でお仕事をされている、プロのイラストレーターさんです。

 

 

— 仲條正義賞受賞おめでとうございます。大賞を受賞された感想はいかがですか?

なかなかもらえる賞ではないので、本当に信じられないという感情と同時に、とても嬉しく思いました。
連絡を頂いたときちょうど電車からおりる時で、電話の声が「え?!」と大きくなってしまい、
周囲の人にご迷惑をおかけしてしまいました(笑)

— おちゃめな一面もあるんですね高橋さん(笑)コンペのご参加は何回目ですか?

出してない年もありましたが、出し始めて7年ぐらいだと思います。
参加回数は5~6回だと思います。

— 6回目にして大賞を受賞できたのですね。 何か今までとは違ったファイル作りをされたのですか?

2~3回目前から二次選考まで行くようになったのですが、ある程度一連の流れにそって制作しています。
毎年描きおろしを出品していましたが、自分の好きなもので、コンセプトにそった作品にしていました。
20点そろえるという意味でも、自分が鍛えられましたし。

— 仲條さんに選ばれた感想をお聞かせ下さい。

私の作品は他の審査員の方の好みから離れている気がしていましたし、
仲條さんがいつも選出する作家さんは、アーティスティックな方が多い印象でしたので、
毎年私の作品に目をとめていた、とお話してくれた事が驚きましたし、とても嬉しく感じました。

— 仲條さんとお会いしていかがでしたか?

私は昔から仲條さんのファンで、花椿を一冊でなく何冊かもらって保管用にとっておくぐらいだったんです(笑)
資生堂パーラーのクッキー缶のカスをキレイに楊枝で掃除して、とっておいたり(笑)
それぐらい好きなデザイナーさんでしたので、とても嬉しかったです。
実際お会いして、温和で優しそうな印象を感じました。

— 今回個展を開催していかがでしたか?

前回の個展は洋風なものを制作したので、今回は見ている人に新鮮な印象を持っていただきたく思い、
普段は描かない和風なものを中心に制作しました。
皆さんに楽しんでもらう為に、チャレンジしていかないとと思います。
受賞は自信にもつながりますね。

—  この受賞が高橋さんの分岐点にもなりそうですね。

そうですね。ほめられてのびるタイプなので、これからも模索しながら自分を見せていけたらと思います。

 

 

— 話は変わりまして、高橋さんはイラストレーターさんになられて何年ですか?
また、どのようにイラストレーターさんとして活動して来られましたか?

大学の頃もイラストレーターの仕事は意識はしていたのですが、
卒業後はデザイン会社に就職し、デザイナーとして働いていました。
その頃もグループ展に参加したり、社内のイラストカットなど描いたりはしていたのですが、
29歳の時にこのままデザイナーを続けなからイラストレーションを描くか、
本気でイラストレーターになるかで迷いまして、
安定はしたかったのですが、楽しいと思う方に進みたいという気持ちが大きくなり、
後悔するならイラストレーターになりたい!と思い切って上京しました。

— 上京したての時はどのような活動をされていましたか?

最初の何年かは、知り合いのご紹介でデザイン会社でアルバイトをしたり、
専門学校の講師をしてみない?というお話をいただいたりしながら、
始めて4年目ぐらいからイラストの仕事も増えて来ました。
私は本当に縁に恵まれていると思います。
親切な方にお声をかけてもらう事が多かったです。

— デザイナー時代と今とではどのように違いがありますか?

そうですね、フリーになって責任感がより強くなりました。
社内にいるときは誰かが助けてくれたり、逆に手助けをしながら皆で作り上げて行きますが、
フリーになると私一人なので、様々な判断ややり方を自分なりに考えながら仕事をしています。
そこがフリーの楽しいところでもありますし、大変な所でもあるのですが。
ほんと病気になれないですよ!自己管理が大事です。

— 今後の目標や、活動についてお考えですか?

仲條さんからのアドバイスですが
「イラストレーションにこだわるのではなく、デザインも意識したら
相乗効果が出て、作品に広がりが出てくると思うよ」
というお言葉を頂き、自分の絵を使って何か制作してみようかと考えています。
イラストレーション、デザインと隔てなく自分が楽しいと思えるような作品を制作したいなと思いました。
あとは今回の個展の作品を持って営業にも行こうと思います。

 

今回の受賞を機に、また試行錯誤をしながら制作をして行きたいとお話されていた高橋さん。
新しい事への挑戦を忘れない、素敵な作家さんでした。今後の作品を拝見するのが楽しみです。

 

 

インタビュー / HBstaff 土生はづき

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