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正一個展「母子」

今週は正一さんの展覧会です。
イラストレーターとして10年目を迎えた正一さん。節目となる記念すべき初個展です。
モノトーンの版画で綴られた、お母さんや娘さんとのエピソード。
正一さんならではの、のびのびとした自由な画風から絵を描く楽しさが存分に伝わってきます。

 

— イラストレーターとして10周年を迎えられたそうですね。おめでとうございます。
創作活動や、お仕事面ではどんな10年でしたか?

最初はただ絵を描きたいなと思っていました。
そこから、人に見てほしいと思ったときに、元々本が好きだったので、本の挿絵という形でいろんな人に見てもらえたらと思うようになりました。娘が生まれたあとだったので、「子どものミルク代になればいい」との思いからイラストレーターの活動をはじめました。

親子や、人との関わりに興味があったので、そういう絵が描きたいと思っていました。
幸いにも、俳句、保育、育児、落語など、自分の興味のあるものに関われました。恵まれているなと思います。絵を描くことはぼくにとっては、自分と向き合うことで、イラストレーションはそれプラス、誰かを想って描くことです。

 

 

— 自分が好きな分野でお仕事ができるのはうれしいことですね。
今回の展示のテーマは、どのように決められましたか?

テーマはとても悩みました。
昨年、HBのファイルコンペで藤枝リュウジさんの特別賞をいただいたのですが、
藤枝さんには、「好きなことをやったほうがいいですよ。」と言って頂けました。

それからは、何が一番描きたいかなと考えました。絵をはじめた頃、画家の香月泰男さんの作品、母子像シリーズを見て感激したことを思い出しました。そこから拝借してタイトルは「母子」にしようと思いました。
去年母を亡くし、なかなか気持ちの整理がつかなかったんです。母を想ったり、自分を見つめ直すいい機会になるんじゃないかと思いました。樋口達也くんという公私共に相談できる親友に伝えたところ、「それは絶対にやった方がいい」と背中を押してもらい、今回のテーマにしました。

「母子」というとパーソナルな絵ではあるのですが、見た方がご自身と重ねて見てくださることがあればと願っています。

 

—  原点に戻れるような、いいテーマだなと思います。
技法についてですが、正一さんの絵は版画といっても色々なタッチがありますよね。今回は何版画ですか?

今回は、紙版画と木版画、石彫り版画で描きました。技法にとらわれすぎないよう、素直に絵を描きたいという気持ちで描きました。

 

 

— 楽しさが伝わってきますね。最後に、今後の展望などお聞かせください。

描いていきたいのは、親子、人との関わりなどそういった分野です。
“生と死”がぼくのテーマなのかなと思うところもあり、家族や友人の支えを大事に、長く描いていけたらと思っています。

 

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