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高杉千明個展「Innocence」

新年最初の展示、今週の作家さんは高杉千明さんです。HBでは初めての個展開催となります。
うつむき加減な女の子、一人本を読む女の子、マスクをした女の子…など、制服姿の繊細な年頃の女の子たちが描かれました。彼女たちの内に秘めた感情が伝わってくるような作品たち。ぜひ原画をご覧いただきたいです!

 

 

今回のテーマは、子どもでもない大人でもない年頃の女の子たち。描いているのは現代の女の子だけではなく、どこか大人になりきれていない自分自身を重ねている部分もあるそうです。実際に中学2年生の娘さんをお持ちの高杉さん。お子さんから聞く学校での出来事や同級生との関係、スマートフォンを持たざるを得ない現状…など、現代の子どもたちの大変さを感じるそうです。友人関係、進路、部活、家庭のことなど、さまざまな事情をかかえた難しい年頃の内面が丁寧に描かれました。

 

 

高校時代から人物を描く事が好きだったという高杉さん。大学に入ってからは彫刻や塑像、人物デッサンに力を入れていたそうです。仲のいい先輩と交代で裸婦モデルをつとめ、お互いに描き合っていたことも。その頃の経験が今の制作に役立っているなと感じるそうです。高杉さんの絵には影の描写や風景の描写はほとんどありません。学生時代の制作が、今の作風の原点の一つとなっているようです。

 

 

これまでずっと人を描くことと向き合ってきた高杉さん。絵のお仕事では人物、動物、モノなどあらゆるものを描くそうですが、今後は今回展示したような作品のタッチでも装画や挿絵を描いてみたいとのことでした。今後のご活躍も楽しみです!

 

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