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三浦由美子個展「daydream」

今週の作家さんは三浦由美子さんです。HBでは初めての個展開催となりました。
夢の中のできごとのような不思議なシチュエーションと、春の陽気を感じさせる色彩が楽しい三浦さんの作品たち。毎日小学生新聞では東直子さんの連載小説『アプリコット・ケーキ』の挿絵を担当されています。会場ではその原画も公開! ぜひご覧いただきたいです!

「私の可愛い子」

楽園、桃源郷、夢の中…、絵を見た方からそんな感想をもらうことが多かったという三浦さん、そういう絵なんだなとご自身でも気づきがあったそうで、今回の個展テーマにもなりました。春らしい色彩と共に、どの作品にも必ず女の人が描かれています。可愛くて綺麗というだけではない、女の人の表情を描きたかったそうです。
以前は楽しくなさそうな、気だるそうな人を描いていたのだそう。しかし仕事的な意識もあり、そういった表情の絵はあまり広告には使わないと言われたことがあったそうで、そうかもと思ったそうです。女性向けの化粧品等のお仕事などもやってみたい、やっぱり不幸せじゃなさそうな人がいいと思い、意識的に変えていったとのこと。さまざまな感情を秘めているような、何かしらの悩みを必ず持っているような人たち。微妙に嬉しそうだったり、そんな感情を表現できたらいいな、と三浦さん。

「執事と女たち」( 「バルコニー」 マネより)

「楽園」(「楽園のアダムとイヴ」ルーベンス/ブリューゲルより)

今回特に描かれたのは女性の肌。服を透けさせたり、服の向こうの体の線を意識して描いたそうです。いつも、裸を描いてから上から服を描いて着せているという三浦さん。透けた感じの服を着ている人が好きだそうで、作品にも反映されています。

絵をはじめた頃もよく女の人を描いていたという三浦さん。途中、動物や風景だけを描いていた時期もあり、より道をしたけれど、また女の人に戻って来たとのこと。きっかけは昨年開催された、佐々木あららさんの短歌をテーマに描いたグループ展でした。水着姿の女性や裸の女性を大胆に描いた作品はとても好評で、佐々木さんの短歌から引き出してもらったような感覚だったそうです。「これでいってみよう」と思えたきっかけだったと思う、と三浦さん。

 

「なかよし」(「眠り」 クールベより)

今年は初めて連載のお仕事も経験。作者の東直子さんは絵がお好きでご自身でも描かれます。東さんが三浦さんの絵をお好きだったことから『アプリコット・ケーキ』のお仕事へ繋がったとのこと。物語が中盤を過ぎた頃には、絵に東さんがお話を合わせてくれたこともあったようで、貴重なおもしろい経験だったと三浦さん。

今後は広告や化粧品、デパートのお仕事などジャンル問わず、幅広くやってみたいそうです。この絵は合いそうだなと思ってくれたり、好きだなと思ってくれる人が使ってくれたら嬉しい、と三浦さん。会場ではミラーや缶バッジなどオリジナルグッズも販売中。展示の記念にぜひどうぞ!

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