出口えり個展「隙間から見てる」
今週の作家さんは出口えりさんです。HBでは昨年の3月以来、2回目の個展開催となりました。第37回ザ・チョイス年度賞では見事大賞を受賞された、今注目の作家さんです!2017年から描きためていたオリジナル作品や、最新のお仕事の原画、新作のグッズやZINEもお楽しみに!
チョイス年度賞受賞作品「昼の戸棚は案外暗い」
昨年の3月に開催した初個展で、戸棚の中を描いた作品「昼の戸棚は案外暗い」とが思いがけず好評だったという出口さん。飾ってみるまで自分ではよくわからなかったそうで、描き直そうかとも思っていた程だったとのこと。でも皆に良いと言われているのだから、この絵をもっと表に出してあげたいという想いになり、様々なコンペに挑戦されていたそうです。何度目かの挑戦で、イラストレーター・丹地陽子さんの目にとまりザ・チョイスに入選。そして今回の年度賞大賞という大きな結果に繋がりました。この絵に魔力があるなと思っていたので、ひょっとしたら賞をとれるかもと思っていた、と出口さん。丹地さんの審査評で「満点にしたい」というコメントがとても嬉しかったとのこと。
戸棚の絵がきっかけで描こうと思ったという写り込みのシリーズ。
「ずっと前からそこにいる」
小説『恋愛未満』(篠田節子著)の装画
『アノニマだより32号』の原画
出口さんの初仕事は『アノニマだより』のイラストレーションを描くお仕事で、昨年の個展DMを見たデザイナーさんからのご依頼だったそうです。持ち込みや個展がきっかけとなり、文芸誌の挿絵や本の装画のお仕事など、着実に実績を増やされている出口さん。昨年の個展で鈴木成一さんから「綺麗すぎ、淡すぎ」とアドバイスを頂いたことをきっかけに、よりコントラストを高めて、ひっかかりのあるような絵にしたいと思いながら制作していたとのこと。そんな出口さんの成長が感じられる展示となりました。
小説『逃げる』(永井するみ著)の装画
文芸のお仕事がずっとやりたかったのでもっと装画を描きたい、と出口さん。人の顔を描くことがお好きだそうで、そういったお仕事にも挑戦してみたいそうです。ずっと好きな恩田陸さん、佐藤多佳子さんの小説の装画を担当したいという目標も。近頃、After Effectsを習得されたそうで、動画の案件もぜひ挑戦してみたいとのこと。AD・河西達也さんとのパッケージのお仕事も夢だそうです。出口さんのさらなるご活躍が楽しみです!
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