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ケッソクヒデキ個展「some-thing」

今週の作家さんはケッソクヒデキさんです。HBでは7年ぶりの個展開催となりました。広告、装丁、新聞連載など近年手掛けられたお仕事と、プロフェッショナルな原画を一堂にご覧頂けます!印刷物とはまた違った原画の魅力をお楽しみください!

7年ぶりとなった今回の個展では、前回の個展以降に担当されたお仕事と原画を展示。
久しぶりに個展をやろうと思ったきっかけをお聞きしました!

「仕事ではクライアントが喜んでもらうのが一番だけれど、それだけだと陳腐になってくるのは避けられない。そうじゃない人もいるけれど、自分の場合はそういう傾向がある。好きなようにやるのが個展。仕事の絵もしっかり描いて、オリジナルの絵も定期的に発表する、その2つをやっていくのがバランスが良かったけれど、しばらく忙しくてオリジナルを描くことができなかった。業界で皆が知っている状態にならなきゃいけないなと思う。」

ここ数年間は、美大でイラストレーションの授業を受け持たれていたケッソクさん。その間にも装丁や新聞連載のお仕事をかかえ、多忙なスケジュールで活動されていました。昨年、講師のお仕事が一区切りし、再び自由な創作活動に専念できるように。個展をやることで「またやってるな」と思ってもらえて、認知度があがると考えるそうです。

絵本『図書館が燃えた』の原画。会場では100部限定で販売中。

 

 

自身のことだけでなく、イラストレーション業界全体のことを常に考えているケッソクさん。

「アニメや漫画の方が人気がある今、イラストレーションは業界として負けていると思う。皆いい仕事をしているのに、世間にあまり浸透していないなと。和田誠さん、宇野亜喜良さん等、素晴らしい仕事をしてきた方々がいる。今の若い人達も、もっと評価されてもいいと思う。社会的に認知度を上げていけたらと思うし、今は有名な人だけが突出している状態なので、他の皆も注目を浴びることができたら…と思う。現在イラストレーションと言われている領域はどこか排他的な感じがある。アニメを拒絶するのはよくないし、とんでもない技術で面白いことやっている人もいて、僕らも知らないといけない。僕は不器用だから色々なことができないけれど、世間のことを知らなきゃとは常に思っている。情報を取り入れて、社会との関わりをもつことはやっていかなきゃなと思う。あとは行動を起こす事が大切。受け身だと良くなくて。動く事が格好悪い、恥ずかしいと思っている人が多い。文句ばかり言っていて何もしない人が一番良くない。常に動いている奴が勝つと思っている。考えているだけじゃダメだと、肝に銘じている。動いたもの勝ちだと思う。」

途絶えることなく依頼が来ているケッソクさん、これからも今までないようなことをオリジナルの絵で挑戦してみたり、仕事に活かしたりしながら、自由と規制の中でしっかりと描きつつ、面白おかしくやっていきたいそうです。

 

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