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村田善子個展「女の私」

今週の作家さんは村田善子さんです。個展は7年ぶりとなります。伸び伸びと描かれた大きな女性の作品が目を引く展示となっております。村田さんの作品の特徴でもある色・動き・形の面白さをお楽しみください!

今回久しぶりの個展の村田さん、以前から描きたいと思っていたクルクルと回転する女の人を形にしたくなったそうです。大きな絵を描きたいと思っていて、描いていてとても気持ちがよかったそうです。今まで黄色はあまり使った事がなかったそうですが、今回は沢山使ってみたそうです。春らしくて今の時期にぴったりな作品です。可愛さの中に自分なりのフェチズムも入れてみたそうです。

今回の展示に合わせて制作した新しいハンカチも会場で販売中です!ハンカチの専門店、H TOKYOさんでは、他にも村田さんの絵を使ったカラフルなハンカチを取り扱っています。http://www.htokyo.com/top.html

お仕事の中で求められたイメージから、新しい作品のアイディアを思いつく事もあるそうです。

素敵な装画や、パッケージなど幅広くご活躍中の村田さん、これからも面白いアイディアの作品を楽しみにしています!

 

 

 

山下航個展「シアラの春」

今週の作家さんは山下航さんです。ご自身初めての個展です。
インドの東、西ベンガル州で約1ヵ月過ごした山下さん。先住民族サンタル族が暮らすシアラ村での日々を描かれました。現地でのたくさんのスケッチを元に、すべて展示のために描きおろした47点! 自分たちの手で暮らしを作っていく様子が表情豊かに描かれています。ぜひお越しくださいませ!

 

2013年3月、アーティスト・イン・レジデンスの滞在型企画のスタッフメンバーとして参加され、インドへ旅立った山下さん。たいやきを中心とした甘味処や居酒屋をつくり、現地の人々とコミュニケーションをはかるという目的で、お店の壁画制作のために似顔絵を描いたりし、1ヵ月滞在されたそうです。
現地の人々は、自分たちの似顔絵を描いてもらうことは初めてだったようで「私も描いて!」とみんなが寄って来てくれて嬉しかった、と山下さん。壁画制作にむけて描かれたたくさんのスケッチや似顔絵は、今回の作品に繋がるものとなりました。

 

 

3月〜4月でも40℃を越えるシアラ村の気温。毎日、井戸水を飲みカレーを食べ、スケッチや取材をする日々だったとのこと。日本に居た頃より8Kgも痩せたそうです!

 

一昨年頃から、イラストレーションのコンペに積極的に応募するようになったそうで、HBファイルコンペでは鈴木成一さんの目にとまり、初めての装画『英国一家、インドで危機一髪』(マイケル・ブース著)のお仕事にも繋がりました。偶然にも、初めてのお仕事がインドを題材にした本だったそうです。

東京芸術大学ご出身の山下さん。絵は好きでずっと描いていたそうですが、自分の形にはなっていなかったとのこと。HBのコンペで20枚描くにあたり、なにか”型”が必要だなと感じたそうで、インドを絵にしてみようと思いまとめていったそうです。
いつか自分でお話を作って本にしてみたい、と山下さん。絵のお仕事はどんなことでも挑戦してみたいそうです。今後もご活躍が楽しみです!

 

 

 

二十果個展「PARK」

今週の作家さんは二十果(はつか)さん。ご自身初めての個展開催となりました。
思わず触れたくなってしまうような二十果さんの柔らかな鉛筆画。リス、ワニ、アリクイ、カモ…などたくさんの動物たちが一緒に生活している様子を描かれました。色鮮やかな美しいグラデーションも必見です。ぜひお立寄りくださいませ!

 

 

今回のテーマはPARK。動物園とはひと味ちがった、さまざまな種類の動物たちが共存する世界。人間に支配されることなく、のびのびと自由に暮らしている動物たちが居ます。二十果さんがずっと描きたいと思っていたテーマだそうです。動物たちのリラックスした表情がなんともかわいらしい作品たち!

 

 

朝から夜に移り変わる様子が美しいグラデーション。すべて手描きで表現されています!
これまでは鉛筆線のモノクロで表現することが多かった二十果さん。モノクロで描くことを、なんとなく自分で決めつけていて、窮屈に感じていたとのこと。今回は色に挑戦してみたことで楽しく描くことができ、これまでの気持ちから解放されたことが一番の収穫だったそうです。

 

 
紙や布が大好きだそうで、手触りのあるもの作りのお仕事に興味があるそうです。絵本やテキスタイルのお仕事にも挑戦してみたいとのこと。今年の秋には、二十果さんのイラストレーションがほぼ日手帳のカバーに! 峰岸達さんのMJイラストレーションズBOOKがきっかけだったそうです。今後のご活躍も楽しみです!

二十果さんの優しい鉛筆線のタッチ、ぜひ原画でご覧いただきたいです。お見逃しなく!

 

 

丸山一葉個展 「ふくらむライフスタイル」

今週の作家さんは丸山一葉さんです。HBでは初めての個展開催となります。
今回は日常をテーマに、2組のカップルが織りなす楽しい暮らしぶりが描かれました。丸山さんならではのユニークなフォルムと、色気のある表情が魅力です。お見逃しなく!

 

「まぐろのおすし」

絡み合うようなユニークなポージングと、カラフルな色彩が目をひく丸山さんの作品。これまでの展示では、物語や博物学など、日常から少し離れたテーマを描くことが多かったそうです。今回描かれたのは、とある同棲中のカップルの暮らし。ファンタジーのような不思議な世界観にも見えますが、丸山さんのまわりで起きた実際のエピソードを元にイメージをふくらませて描いたそうです。

 

「白いカーテン」

「靴磨き」

鈴木成一さんの装丁塾に通われていた丸山さん。その頃は背景も描き込んでいたそうですが「人物の動きだけで表現してみたら?」というアドバイスの元、もっとシンプルな表現に挑戦するようになったそうです。丸山さんの絵のおもしろさがぐっと引き立ちました。

 

「白黒つけたがり」

今後は装画のお仕事をやってみたいそうです。文芸に限らず、難しい実用書やシリアスな内容に絵を使っていただくのもいいなとお話してくださいました。インパクトのある表紙で思わず手にとりたくなる本になりそうです!今後のご活躍が楽しみです。

 

「白いエプロン」

 

コバヤシヨシノリ個展「そこにあるもの」

今週の作家さんはコバヤシヨシノリさんです。HBギャラリーでは初めての個展です。

あの日出掛けた海の町、塩の香りの風が強い日、家を抜け出して見上げた星空、渡すか迷ったプレゼント…。ステンシルで描かれた、透明感のある繊細な作品をぜひお楽しみください。

 

 

元々ブライダルの受注のアレンジメントのお仕事をされていたコバヤシさん、お客様にアレンジメントのイメージを確認するためにお花のラフを描いていく中で、子どもの頃に好きだった絵を描く楽しさを思い出し、そこから3年間ほど独学で制作に打ち込んだそうです。

 

 

そこから鈴木成一さんの塾に通い、講評してもらう中で徐々に自分のタッチを見つけていったコバヤシさん。お仕事として求められる絵も意識するようになっていきました。絵葉書を定期的に送ったり、アピールする中で、少しずつお仕事も増えてきたそうです。

 

 

お花のお仕事をしていた時に意識していたバランスが、絵の仕事でも生かせていると実感されているそうです。今は装丁や小説の挿絵など文藝のお仕事が主なコバヤシさん、広告や様々な分野のお仕事にもぜひ挑戦してみたいそうです。今後のご活躍が益々楽しみです!

 

柿本芳枝個展「冬のこと」

今週の作家さんは柿本芳枝さんです。HBでは初めての個展です。
春を待つ小鳥たち、お気に入りのドーナツとコーヒー、雪景色と赤い南天の実…柿本さんの好きな冬にまつわるシーンが丁寧に描かれました。オイルパステルで描かれた、深みのある色彩とやわらかなタッチ。そっと寄り添ってくれるような優しい作品たちです。ぜひお立寄りくださいませ。

 

『食事の支度』

 

徳島県生まれ、愛知県立芸術大学デザイン専攻をご卒業後、上京された柿本さん。大学4年生から本格的に絵を描き始めたそうです。少人数の学校で、思い思いに好きなことに専念できたという学生時代。柿本さんはイラストレーションの道に進むことを決心しました。アクリルや水彩などあらゆる画材を試し、現在のオイルパステルのタッチが一番自分にしっくりきたのだそうです。上京後は出版社やデザイン事務所へ売り込み、コンペに応募したり展示に参加したりと、すこしずつお仕事に繋げていったそうです。

 

『ドーナツとコーヒーのある朝食』

『星降る夜』

冬がお好きな柿本さん。新作では白を基調とし、外の冷たい空気や、部屋のほっとするような暖かさを表現されました。幾重にもなった深い色彩と、ひっかくように削られた線が柿本さんの魅力です。
本がお好きだそうで、今後は装画のお仕事をもっと経験してみたいそうです。

 

『雪の日のおとしもの』

 

ポストカードやハンカチ、レターセットなど、手紙舎さんと制作されたグッズも充実しています。展示の記念にぜひ!

 

柿本芳枝さんのサイトhttp://yoshiekakimoto.blogspot.jp/

加藤麻衣個展「図鑑」

今週の作家さんは加藤麻衣さんです。ご自身初めての個展開催となりました。
子どもの頃から図鑑の挿絵を見るのが好きだったという加藤さん。作品には恐竜の骨、サメの歯、小さな鉱石たち…など、加藤さんの大好きなものがちりばめられています。自分だけの宝物をみつけたような、うれしい気持ちになる作品たちです!ぜひご覧いただきたいです!

 

『にわ』2016

 

昔から絵を描くのがお好きだったそうで、これまでほぼ独学で絵を描かれてきました。ネット上のお絵描き掲示板で絵を発表したり、イラストレーターの玉川桜さんとの2人展など、展示も多数開催されています。個展は今回が初めて。2011年頃から今年にかけて描きためていた作品を中心に展示しています。

 

『わらってる』2016

『rope』2016

パネルやキャンバスに描いたり画材もさまざま、タッチの変遷もうかがえます。3年程前から植物や化石を描くようになり、ご自身のテーマにもなっているようです。なかなかタッチが定まらなかったそうですが、最近になり少しずつ決まってきたとのこと。シャープペンシルの線が好きで、そのまま生かす技法を描きながら模索していたそうです。

 

『植える人』2016

 

コラージュのような感覚で絵を描いているそうで、失敗した絵は切り貼りしてまた新しい作品が出来上がるそうです。1年くらいかけて、少しずつ完成に近づける作品もあるとのこと。これからはもっと色んな色を使って描いてみたいそうです。絵のお仕事はこれから広げていきたい、と加藤さん。どんどん進化していく作品、今後も楽しみです!

 

『恐竜(赤)』2017

 

加藤麻衣さんサイトhttp://mjinko.flavors.me/ 

モリナオミ個展「絵のかけら」

今週の作家さんはモリナオミさんです。HBでは初めての個展開催です。
クレヨンで描かれた、温かみのある色彩とフォルムが愛らしい作品たち。オブジェやモビールなどの立体作品も!オリジナルの絵本『やまへいくと』のしかけのある展示もぜひお楽しみください!

 

 

15年程前からイラストレーターとしてご活躍中のモリさん。お仕事では鉛筆の線画にデジタル着色の表現が多いそうです。今回の展示ではクレヨンでのびのびと描かれた手描きの作品が展示されました。これまでの線画のタッチ以外にも、今回のような自由な作風でもお仕事を広げられたらいいな、とお話してくださいました。

 

 

会場のあちらこちらに飾られたオブジェ。海岸で拾った貝殻や石ころ、それらを家に帰って並べている…そんなイメージが「絵のかけら」というタイトルに込められているそうです。モリさんの展示も、家に帰ってから「あぁ、楽しかったなぁ…」とふと思い出したくなります。

 

 

 

 

デザイナーのご友人と組まれた”gohon部”で制作された絵本『やまへいくと』。
主人公と一緒に進む道が選べるユニークな絵本です!

 

 

雑貨やテキスタイル、舞台美術にも興味があるそうで、いつかお仕事でも手がけてみたいそうです。
絵本やオブジェ、モビールなどご自身で何でも作れるモリさん。お仕事でもどんどん広がっていきそうです!

 

すぎもりえり個展「PORTRAIT」

今週の作家さんはすぎもりえりさんです。HBでの個展は約6年ぶり2回目の開催となります。
今回のテーマは女性のポートレイト。描かれているのはすぎもりさんのご友人やお知り合いの方たちです。ご自宅に招き、モデルをしてもらい描いた作品だそうです。ブルーを基調とした凛とした空気感はすぎもりさんならでは。惹きこまれる魅力ある作品たちです!ぜひご覧くださいませ。

 

 

2000年~2015年まで、期間をあけながらセツ・モードセミナーに在籍されていたすぎもりさん。モデルさんを見ながら人物画を描くことが楽しかったそうで、度々通われたそうです。
セツ卒業後も、ご自宅で人物画の制作を続けられています。イーゼルを立て、モデルさんに椅子にかけてもらい、合間にお茶をしながら楽しく描いた作品たち。鉛筆デッサンから着彩まで時間をたっぷりとかけ、モデルさんを見ながら完成まで描ききるのだそうです。

 

 

特に女性を描くことがお好きだというすぎもりさん。セツでも男性か女性を描くかを選べる授業では、自然と女性モデルの方へ行って描くことが多かったとのこと。洋服やアクセサリーは、モデルさんが身につけているものをそのまま描いているそうです。
時にはご自宅の壁に花柄の壁紙を貼り、それをバックにして描くのだそう。写真を見て描くのとは違い、実際に居てくれることでその人の持つ雰囲気から絵ができていき、描いているものはほとんどモデルさんからもらっている、という感覚なのだそうです。

 

 

大きな紙に描かれたのびのびとした筆のストロークから、夢中になって楽しく描いている様子が伝わってきます。モデルさんとじっくりと向き合った豊かな時間が感じられる作品たちでした。絵のお仕事はこれからスタートのすぎもりさん。本がお好きだそうで、本にまつわるお仕事は憧れがあるそうです。今後の作品も楽しみです!

 

竹中ゆみ子個展「巡る」

今週の作家さんは、竹中ゆみ子さんです。ご自身初めての個展開催です。
100年以上前に建てられた京都のお祖母さまの家を訪ねた竹中さん。今は誰も住んでいない、家具だけが残された部屋。いつかはなくなってしまうかもしれない風景を、幼い頃の思い出と共に絵に残されました。味のある手描きの線と、温かみのあるレトロな色彩が楽しい作品です。ぜひお立寄りくださいませ!

 

 

大阪ご出身の竹中さん。京都のお祖母さまの家には、幼い頃から一人で遊びに行っていたそうです。今回絵を描くにあたり、久しぶりに訪れた京都の家。近くに住む伯父さんから昔の話を聞かせてもらったそうです。

100年以上前に建てられたお家で、配送業や着物を繕うお仕事をされていたそうです。間口の広い造りだったり、布を切るための長机があったり、毛糸がたくさんあったり…と、仕事に関連する家具やモノが多いことに気づきました。竹中さんのお祖母さまはその家の4代目で、お亡くなりになるまで着物を繕うお仕事を続けられていたそうです。

遊びに行くと必ず常備してあった瓶のサイダーやみかんジュース、昼寝をさせてもらったソファ、 よく連れて行ってもらった京都のイノダコーヒーのこと…。家具や風景から当時の色々な記憶が思い出されたそうです。

 

 

 

京都精華大学でテキスタイルデザイン分野を卒業し、転職を期に8年前に大阪から上京された竹中さん。大阪時代は、勤めながら京都のパレットスクールに通われていました。上京後も絵を続けたいと思い、偶然知った安西水丸さんのイラストレーション教室に通いはじめます。水丸さんには叱られることが多かったという竹中さんですが、きっと絵の見込みがあっての厳しさだったのでしょう。水丸さんが教える、最後の期の生徒さんとなりました。

現在はオフィス家具会社でグラフィックを制作するお仕事をされながら絵を描いています。これからのご活躍が楽しみな竹中さん、絵のお仕事は媒体問わず何でも挑戦してみたいそうです。

 

 

 

大人になり家を訪ねてみると、部屋にあった旧式の痛そうなマッサージチェアや、庭にある灯篭、京都ならではの町家の格子など、幼い頃には気がつかなかったおもしろいものにたくさん出会えたそうです。お祖母さまの家や、京都の街並み、純喫茶やレストランなど、たくさんの思い出がつまった京都での出来事。その記憶が繋がって、今も古いものが大好きだそうです。大切な思い出を手繰りながら描いた温かい作品たちでした!