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GROUP EXHIBITION「Q&I」

今週の作家さんは勝倉大和さん、しまだたかひろさん、副島智也さん、中村ころもちさん、藤本巧さん、松木直紀さんです。

イラストレーター6名で様々なQ(question)に絵で回答していきます!

どうぞお楽しみに!

 

作品は会場でもオンラインショップでもご購入いただけます。

ぜひご覧くださいませ!

http://hbgallery.shop-pro.jp/

 

まえじまふみえ個展「GARDEN」

今週の作家はまえじまふみえさんです!

HBでは初個展です。 まえじまさんならではの優しい雰囲気の花々や自然の生き物たちをお楽しみ下さい!

 

 

1.今回の個展タイトル「GARDEN」に込めた思いをお聞かせください。
 また、個展の準備はどのように進めていきましたか?

 

庭はずっと描きたいと思っていたテーマ。どんな時も、逞しくしたたかに、淡々と季節を進めていく植物たちに惹かれています。

絵のモチーフとしては、植物ひとつひとつの完成された形はもちろんのこと、自分で植えた草木に、いつの間にかやってきた草花や雑草、虫や鳥などが相まって、思いもよらない雑多な形や色合せが発見できるのが魅力です。

庭にテーマを決めて以降、グループ展などで作品を制作する機会を利用して、色々な方向から庭の表現を模索しました。

 

 

2.まえじまさんは切り絵や版画などの手法で作品制作されていますが、
 現在の制作にたどりついた経緯などお聞かせ頂けますか?

 

元々、仕事ではデジタルで制作しており、紙に描くことに苦手意識もあったのですが、2020年に初めて個展をするにあたり勉強のため色々な展示を拝見しているうちに、原画で展示をしたいと思うようになり、色々な手法を試すようになりました。

切り絵は、ほぼ下書きをせず気楽に色を乗せた後、ハサミで形を切り取ったものを組み合わせて制作しています。庭で見るような、偶然の景色が出来上がる感覚が面白く、今回のテーマにも合っていました。

紙版画は、逆に輪郭を決め、平面部分は刷り跡や引っ掻き線など偶然に力を借りることで、自分でも出来上がりの予想がつかないところに惹かれています。

どちらも、自分にとって緊張し過ぎない手法というところが気に入っています。

 

 
3.イラストレーターとしてたくさんお仕事をされていますが、お仕事をする上で大事にしていることはありますか?

 

ご依頼を受ける際に、そのイラストを使う目的や、どんな方にどう訴求したいかを良く確認、理解するようにしています。

 

 

4.展示のときと、お仕事のときでは作風が少し異なるように見受けられますが、
 制作する上で心掛けていることなどありましたらお聞かせください。

 

お仕事の時は、ご依頼内容によりますが、誰が見てもひと目で分かりやすく、嫌悪感を持たれないように心掛けています。

オリジナル制作や展示では、その時の気分や興味を大事にし、偶然や制作すること自体を楽しむようにしています。

 

 

5.今後挑戦したい制作や、お仕事などありましたらお聞かせください。

 

お仕事は、広告や商品パッケージに挑戦してみたいです。
個人の制作では、大きな作品に挑戦してみたいです。また、人物作品を制作したいです。

 

 

ありがとうございました!

 

HB FILE COMPETITION vol.36 鈴木成一賞 夜中つか個展「まだ なにものでもない」

今週の作家は夜中つかさんです!

軽やかな筆のタッチで描かれた作品たち、描く事の楽しさを感じる展覧会をお楽しみ下さい!

 

 

1.この度は鈴木成一賞おめでとうございます!

 受賞を聞いた時や、鈴木さんのコメントを受けてのお気持ちをお聞かせ下さい。

 

本当に驚きました。

自分が賞を、しかも大賞をいただくなんて夢にも思っていなかったので、

受賞の連絡がきたときは何度もメールを読み返したことをはっきり覚えています。

 

 

2.今回の展覧会のタイトル「まだ なにものでもない」に込めた思いをお聞かせ下さい。

 

去年子供が産まれ、正直今年は個展をするのは難しいかな、と考えていました。

「まだ なにものでもない」はもともと、絵本の構想として考えていたものです。

今回の受賞、展示が決まった際に、その構想を再構成して展示内容を形にしていきました。

「まだなにものでもないということは なにものにでもなれるということ」

これは我が子に向けて、自分自身に向けて、宛てた言葉です。

 

 

3.蜜蝋やアクリル絵の具で制作されているそうですが、

 制作方法や、現在の作風に至った経緯をお伺いしたいです。

 

初めてギャラリーで展示を行った際、キャプションに蝋引きをしたことがきっかけでした。

それまではアクリル絵の具や色鉛筆、クレヨンなどを使用していたのですが、

蝋の独特な風合いや透明感を絵にも取り入れたい、

と思うようになり、画材として使うようになりました。

今も日々描きながら、蜜蝋の新しい表現を探しつづけています。

 

 

4.大胆な構図とカラフルで綺麗な配色の作品が印象的ですが、

 制作する上で心掛けていることなどありましたらお聞かせください。

 

頭だけで考えて描いてしまうと、仕上がりが想像を超えてこないので

最初に構想を練った後は、何も考えず手を動かすようにしています。

そのため、いざ描き始めるとラフと全く違うものに仕上がることもしばしばあります。

 

 

5.今後挑戦したい制作や、お仕事などありましたらお聞かせください。

 

なんでも!挑戦してみたいです。

本や雑誌、絵本のほか、テキスタイルに携わることにも憧れがあります。

「まだ なにものでもない」ので、枠にはまらず、

さまざまな表現や仕事に挑戦していきたいです。

 

 

ありがとうございました!

 

そして、次回HBFILE/WORKの応募要項も完成いたしました!

イラストレーションは津田周平さんにご協力頂きました。

受賞枠が増員のFILEには新しい審査員、名久井直子さん、大島依提亜さんが加わりました!

たくさんのご応募、お待ちしております!

<HBFILE / WORK 2027 応募登録>

https://ws.formzu.net/dist/S20484972/

 

 

HB FILE COMPETITION vol.36 河西達也賞 真悠子個展「しわはのびない」

今週の作家は真悠子さんです!

真悠子さんならではの視点で丁寧に描かれた原画の質感をぜひご覧下さい。

 

 

1.この度は河西達也賞おめでとうございます!

 受賞を聞いた時や、河西さんのコメントを受けてのお気持ちをお聞かせ下さい。

 

とても驚きましたが、自分の向かった方向は間違ってなかったのだと安堵しました。

ここ2年ほど、自身の作品への認識と周囲の受け取り方にズレを感じることがあり、かなり悩んでいました。

信用できる方々に作品を見てもらい、自分の強みや、本当に楽しんで描ける表現を探りながら日々を過ごす中での

集大成のような作品たちだったので、「私らしく描いていい」と背中を押されたような気持ちになり、少し泣きました。

 

 

2.今回の展覧会のタイトル「しわはのびない」に込めた思いをお聞かせ下さい。

 

時間の経過と過去との対話、という意味合いを込めています。

自分はかなり不器用で、信じて突き進んだ道がしっくりこなくて引き返したり、

出来ると思ったことができなかったり、恥ずかしい思いもそれなりにしてきました。

ただ、それがなにか布だったり、紙だったりするとしたら、まっさらなものよりかはヨレたしわがあり、

触ってみると確かな手触りがあると思いました。

もしどちらかを選ぶなら、手触りのある方に心地よさや面白みを感じて、しわのある方に惹かれます。

今回の展示はひとつの集大成でもあるので、そういった前向きな意味を込めてこのタイトルにしました。

 

 

3.木材や和紙に作品を描かれる真悠子さんですが、

 制作方法や、現在の作風に至った経緯をお伺いしたいです。

 

木材を支持体にしたキッカケは、父が書いた書の作品と自身の絵の

コラボレーションができないかと考え始めたのが最初です。

寺社内を見上げるとよく目にする、木材で出来た奉納額などを見た時に、

これなら違和感なく書と絵が共存できると思いました。

そこから1年ほどかけて、木材に異物感なく溶け込む絵の描き方を模索します。

そこで自身の代表作でもある「4:00PM」という絵ができ、

玄光社主催のザ・チョイスで選出していただいたことから手応えを感じ、引き続き描いているという流れです。

制作方法などは、インスタグラムに映像が一部上がっていますので、よければご覧ください。

 

和紙に関しては、木材では表現し切れなかった理想の絵が描けるかも?と思い、手を出し始めました。

今回の個展に展示している作品の風合いは割と理想に近いので、探りながら続けていきます。

 

冒頭に書きました、書と絵のコラボレーションはまだ諦めずに模索しています。

次回の個展では、数点展示できればと思っています。

 

 

4.好きなイラストレーターや影響を受けた作家などを教えて下さい。

 

ディビット・ホックニー、今井麗、ピーター・ドイグ、荒井良二、

Penny Davenport、エドヴァルド・ムンク、などなど、とてもすきです。

困ったらよく眺めます。

 

 

5.今後挑戦したい制作や、お仕事などありましたらお聞かせください。

 

チャンスがあるのなら、どんなお仕事もやってみたいです。

制作面ですと、今回の展示に草木染めした布を額に使っているものがあるのですが、

そういった素材が複数合わさっている作品に挑戦していきたいと思ってます。

今年か、来年にはアートのコンペにも挑戦したいです。

 

 

 

ありがとうございました!

 

そして、次回HBFILE/WORKの応募要項も完成いたしました!

イラストレーションは津田周平さんにご協力頂きました。

受賞枠が増員のFILEには新しい審査員、名久井直子さん、大島依提亜さんが加わりました!

たくさんのご応募、お待ちしております!

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HB FILE COMPETITION vol.36 葛西薫賞 マナベレオ個展「SLOT MACHINE」

今週の作家はマナベレオさんです!

街中のグラフィティのような作品達、懐かしさの中に新しさがある作品をお楽しみください!

 

 

1.この度は葛西薫賞おめでとうございます!
受賞を聞いた時や、葛西さんのコメントを受けてのお気持ちをお聞かせ下さい。

ギャラリーのSNSで受賞を知る形となりました。
学生時代に宴会で葛西さんとご一緒する機会があり、周りには制作を持って売り込みをする生徒もいましたが
当時の自分には見せられるような制作が無かったことが悔やまれました。
それから10年近くかかりましたがお見せできるようなものが作れて本当に嬉しかったです。

 

 

2.今回の展覧会のタイトル「SLOT MACHINE」に込めた思いをお聞かせ下さい。

絵柄の組み合わせで得失を決定する点で自分のイラストとのシンパシーを感じました。
制作スタイルがコロコロ変わるので当日までどのような展示になるか、自分自身わからない博打という意味でも。

 

 

3.現在の作風に至った経緯、また制作方法もお伺いしたいです。

イラストに関わらずクリエイティブは既存のものの組み合わせで成り立っているという日頃の意識からコラージュに行き着いたと記憶しています。
デジタルで制作しています。パブリックドメインを用いた画面の中にデジタルなモチーフを組み込み、歪ませたりして時代感の錯誤を生み出せるよう心がけています。

 

 

4.数多くのコンペで入賞されているマナベさんですが、
 コンペに参加する際、心掛けていることなどありますか?

以前は審査員の方の実績や、コンペの過去の受賞作から傾向を想像してハマるよう心がけていました。
自分のスタイルから逸脱することなく傾向を追うことで制作の幅を広げられたのではないかと思います。
ただ今回のFILEコンペ含め最近は単純に自分の好みで選ぶシーンが増えたように感じます。

 

 

5.今後挑戦したい制作や、お仕事などありましたらお聞かせください。

これまで同様書籍をはじめ、広告や音楽、ファッションなど幅広い分野の仕事にも携われると嬉しいです。
またキャラクターを描くのも好きなのでそうした作品についても知っていただければ幸いです。

 

 

ありがとうございました!

 

そして、次回HBFILE/WORKの応募要項も完成いたしました!

イラストレーションは津田周平さんにご協力頂きました。

受賞枠が増員のFILEには新しい審査員、名久井直子さん、大島依提亜さんが加わりました!

たくさんのご応募、お待ちしております!

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HB FILE COMPETITION vol.36 池田進吾賞 飯田ダダ個展「PLURAL」

今週の作家は飯田ダダさんです。

今回が初個展の飯田さん。選び抜かれたシルエットと色彩、鮮やかでモダンな作品群をお楽しみください!

 

 

1.この度は池田進吾賞おめでとうございます!
受賞を聞いた時や、池田さんのコメントを受けてのお気持ちをお聞かせ下さい。

 
ありがとうございます!
最初に受賞を知ったのが、インスタのストーリーズでしたので、
信じられずどきどきして家中をうろうろしました。

受賞のご連絡と池田さんのコメントをいただき、
「本当なんだ…!」と、驚きと嬉しさと感謝でいっぱいです。

 

 

2.今回の展覧会のタイトル「PLURAL」に込めた思いをお聞かせ下さい。

 
個々が集まり、混ざらずに、
仲間かもしれないし、仲間じゃないかもしれないけど、
ただそこに在る•居る。

というテーマで描いているのですが、
タイトルに意味を持たせすぎたくないので
PLURAL(=複数)にしました。

 

 
3.現在の作風に至った経緯、また制作方法もお伺いしたいです。

 
2年くらい前からイラストを描き始め、最初は試行錯誤していたのですが、
コピー用紙の裏側に葉っぱをくにゃくにゃした線で描いた時、
脳がさっぱりする感覚になり、楽しくて、
そこから現在の作風で描いています。

制作は、アナログの場合は主にアクリル•たまに色鉛筆、
デジタルの場合はPhotoshopで描いてます。

 

 

4.グラフィックデザインや、様々な媒体でお仕事をされていますが、
 イラストレーションを制作する上で心掛けている事などはございますか?

 

イラスト自体の強さというか、強度的なものは意識していますが、
まだイラストで仕事をしたことがないので、
今はただただ楽しく描いています。

 

 

5.今後挑戦したい制作や、お仕事などありましたらお聞かせください。

 

書籍の装画やアパレル関連などに憧れはありますが、
どんなお仕事もやってみたいです!

個人的な制作では、
大きいサイズといろんな支持体や画材に挑戦したいです。

 

 

ありがとうございました!

 

そして、次回HBFILE/WORKの応募要項も完成いたしました!

イラストレーションは津田周平さんにご協力頂きました。

受賞枠が増員のFILEには新しい審査員、名久井直子さん、大島依提亜さんが加わりました!

たくさんのご応募、お待ちしております!

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HB FILE COMPETITION vol.36 服部一成賞 領家明子個展「道すがら」

 

今週の作家は領家明子さんです。

 

1.この度は服部一成賞おめでとうございます!

受賞を聞いた時や、服部さんのコメントを受けてのお気持ちをお聞かせ下さい。

 

信じられない気持ちで半信半疑でした。

服部さんに見ていただけて本当に嬉しかったです。

 

 

2.今回の展覧会のタイトル「道すがら」に込めた思いをお聞かせ下さい。

 

今まで絵を続けてきた道のりを振り返る気持ちで

またこの先ももっと描いていきたいという思いから

このタイトルにしました。

 

 

3.素朴なタッチの風景が印象的な領家さんですが、

 現在の作風に至った経緯、また制作方法もお伺いしたいです。

 

以前はアクリル画をやっていましたが

数年前から家の都合で制作の時間がじっくりととれなくなり

比較的時間を選ばない鉛筆類を使うようになりました。

でもクレパスと色鉛筆を合わせることがむしろ面白くなり

布や指を使って偶然できる表現が楽しくなりました。

 

 

4.好きなイラストレーターや影響を受けた作家などを教えて下さい。

正一 nakaban John Lurie 津田周平

 

 

5.今後挑戦したい制作や、お仕事などありましたらお聞かせください。

どんな仕事でもしたいです

装画は憧れです

ありがとうございました!

HB FILE COMPETITION vol.36 特別賞5人によるグループ展

今週からファイルコンペvol.36の受賞者展が始まりました!

 

6月26日から8月5日まで、受賞者の作品を展示致します。

第1週目(6/26(金)-7/1(水))は、特別賞に輝いた受賞者5名によるグループ展です。

5人それぞれの個性が光る展示をどうぞお楽しみください!

 

 

みやこしさとこ / 葛西薫特別賞
RayRay / 河西達也特別賞
/ 池田進吾特別賞
松田学 / 鈴木成一特別賞
奥田澪 / 服部一成特別賞

 

みやこしさとこ / 葛西薫特別賞

 

RayRay / 河西達也特別賞

 

 / 池田進吾特別賞

 

松田学 / 鈴木成一特別賞

 

奥田澪 / 服部一成特別賞

 

次週から順番に展示される、大賞受賞者の作品

 

 

そして、次回HBFILE/WORKの応募要項も完成いたしました!

イラストレーションは津田周平さんにご協力頂きました。

受賞枠が増員のFILEには新しい審査員、名久井直子さん、大島依提亜さんが加わりました!

たくさんのご応募、お待ちしております!

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柊有花個展「Memory Box」

今週の作家は柊有花さんです。

 

 

1.今回の個展「Memory Box」のタイトルに込めた思いやコンセプト、
また、どのように準備を進めていったかお伺いしたいです。

 

最近、たくさんの記憶が折り重なっていまが形作られている、と感じるようになりました。
「Memory Box」はそんな記憶のかけらを拾い集めて作った展示です。

個人のささやかな暮らしの中で生まれ、
心の中に明るく灯っている喜びや、悲しみ、さまざまな記憶を
絵と言葉を通じて見える形にして残すことで、
見ているひとの中の記憶を照らすような展示にできればと思っています。
わたし個人の記憶はもちろんですが、昨年おこなった伊勢の個展を通じて触れた土地の記憶、
ネット上で寄せていただいた人々の記憶、さまざまな記憶がこの展示につどっています。
それらの記憶と、展示を見にきてくださった方々の記憶がゆるやかに響きあう場になればと思っています。

 

 

 

2.たくさんのお仕事や作品発表をされている柊さん。
改めて現在の作風に至った経緯や、どのように発想して制作されているか等、お聞かせいただけますか?

 

絵と言葉を軸に制作をしています。

作家活動を重ねていく中で、土地や環境、ひとと、自分がどう響きあうかということに

興味がひかれるようになってきました。
最近は新古今和歌集に興味があって読み進めているのですが、
その時間を通じてよりいっそう、時間や環境の累積によっていまの自分がいること
自分の思考や美意識が形作られていると感じます。
今はその、1000年以上の時間のあいだ累積してきた記憶と自分がどう感応し、
作るものが編み上げられていくのかを見てみたいという気持ちが強くなりました。

 

 

3.『旅の心を取り戻す』というとても素敵な詩画集を刊行されていらっしゃいますね。

本を刊行することをずっとひとつの目標としてこられたと拝見しました。
本を作る前と後で表現やご自身に変化はありましたか?

 

本という形になることで、時間や距離を超えて遠くへ届けることができる。

そして絵や言葉が自分の手を離れたあとに、読んだ方の中にある記憶や体験と結びついていくことを実感しました。

その体験を通して、作品がひとの心と響き合って新しく生まれ直すことは作品にとって健やかなことで、

できればそうして生まれるものが希望のようなものであってほしいという想いがより一層強くなりました。
わたしにとって本はずっとそういうものでしたし、そういうものを作ることにずっと憧れがあります。

 

 

4.今後挑戦したい制作や、お仕事などありましたらお聞かせください。

 

次の個展ではいま制作に取り組んでいる陶作品を軸にした展示にしたいと思っています。

これからも土地や環境、時間と編み上げていくような作品や空間を作っていけたらいいなと思います。

 

 

ありがとうございました!

牧角春那個展「惑う星のひかり」

今週の作家は牧角春那さんです。

HBでは初めての個展です。 どこかで見た事のあるような風景の中に揺蕩う作品たちを感じて下さい!

 

 

1.今回の個展タイトル「惑う星のひかり」に込めた思いをお聞かせください。

 

「惑う星」は、惑星(Planet)の語源であるギリシャ語の「さまよう者」から着想を得たタイトルです。
どこか遠くの景色の中で、ふらふらとさまよいながら何かを探しているような、
あるいは何かを願っているような存在を描きたいと思いました。

 

今回は先にタイトルを決めるのではなく、まず自分が描きたいものを10点ほど制作し、
その作品群に共通する感覚を言葉にしていく形でタイトルを考えました。
「惑う星のひかり」という言葉が見つかってからは、その世界観を広げるように新たな作品を
10点ほど描き進めていきました。

 

 

2.ふんわりと柔らかな作風の牧角さん。
 現在の作風に至った経緯、また制作方法もお伺いしたいです。

 

まずデジタルでラフを描き、その後アナログで線画を制作して、主にアクリル絵の具で着彩しています。
イラストレーションを始めた頃は、画材の研究をするような感覚で、さまざまな紙や画材を試していました。
その中で、自分にとって一番描いていて楽しく、しっくりくるものを探していった結果、
現在の描き方に落ち着いています。
ただ、今でも新しい画材や表現方法に興味があるので、ときどき違う画材を試してみることもあります。

 

 

3.浮遊する人物や公園の遊具などのモチーフが印象的ですが、
 構図やモチーフはどのように決めているのでしょうか?

 

実際にある風景や遊具を参考にすることが多いです。
写真を見ながら描くこともありますし、最近はBlenderで簡単な3Dモデルを組み立てて、
構図や空間の見え方を確認しながら下描きに活用することもあります。

 

遊具にはもともと興味があり、普段から公園で見かけたものや印象に残った風景を記録しています。
そうした断片をもとにしながら、現実の景色と想像の景色を少しずつ混ぜ合わせるような感覚で
モチーフや構図を決めています。

 

 

4.好きなイラストレーターや影響を受けた作家などを教えて下さい。

 

イラストレーターではないのですが、奈良美智、杉戸洋、ピエール・ボナール、オディロン・ルドンなどの作品が
学生の頃から好きでした。
一見すると親しみや可愛らしさがありながら、どこか不思議さや余韻を感じさせる表現に惹かれます。
また、作品から言葉にならないメッセージを受け取れるところや、色彩の使い方にも
大きな影響を受けていると思います。
直接的に意識しているわけではありませんが、そうした作家たちの作品に触れてきた経験が、
現在の制作にも自然と繋がっているように感じています。

 

 

5.今後挑戦したい制作や、お仕事などありましたらお聞かせください。

 

本、特に小説が好きなので、装画のお仕事には以前から強い憧れがあります。

また、文房具などのグッズ制作にも興味があり、これからさらに取り組んでいきたいと思っています。

 

そのほかにも、いつか絵本を制作してみたいという思いがあります。
お仕事を通して新しい表現や考え方に出会うことが多く、そのたびにたくさんの学びや発見があります。
これからも、自分では思いもよらなかったようなご縁や表現との出会いを楽しみながら、
少しずつ活動の幅を広げていけたらと思っています。

 

 

ありがとうございました!